卒園生、転園生のみなさんへ31
2023.06.16
おはようございます。
【七十二候が芒種の末候に変わり、青々と大きく実った梅の実が、黄色く色付き始める頃となりました。“梅の実が熟す頃の雨” ということから「梅雨」になったとも言われ、梅雨時である陰暦5月を「梅の色月」と美しく言い表した言葉も残っています。梅は、古くから日本人に身近な植物ですが、もともとは花よりもその実が万病に効くとされ、奈良時代に薬用植物として中国から伝わったといいます。じめじめとした梅雨に入り、身体の免疫力が落ちるこの時期、クエン酸が豊富で疲労回復、食欲増進の作用がある梅干しは、古くから重宝されてきました。殺菌作用も強いので、食中毒の予防にも役立ちます。収穫された梅の実は、梅干しや梅酒、梅シロップや梅ジャムなど、保存食として幅広く利用されています。梅酒用には、まだ熟す前の青く硬い実が、梅干しや梅酢用なら、完熟してちょっと黄色くなったくらいのものが良いそうです。】
今年も梅干し作りの季節がやってきました。我が家でも仲間からいただいた梅の実を、干す、漬ける、干すを梅雨明けにかけて繰り返し、心を込めて作っています。梅干し作りは人を育てることにも似ています。手間をかけずに放っておくと、中から水分が出てビニールなどに入れたままですと、湿気で腐ってしまいます。しばらくはへたをとり陰干しで水分を抜くことが必要です。それも梅同士がなるべく引っ付かないように、百均のよしずや新聞紙などに丁寧に置いておきます。とはいえたくさんあると丁寧にできず傷んでしまうこともあります。しかしちょっとやそっとでやられませんので、変色する前に塩と漬け込めば、塩と梅両方の殺菌作用で問題はほぼありません。植物は気候や状態に気を配れば答えてくれますが、人間はなかなかそのようにはいきませんね。しかし、根気が大切なこと、1度要領を学べば意外と育児は楽しくなるものです。梅の一粒々に子どもたちの顔を思い浮かべながら、今日もせっせと様子を見守るのでした。行ってらっしゃい。
夕刻
園庭での子どもたちの姿はいかがでしたでしょうか?子どもたちの自由奔放な姿に驚く、いやいやいつものことでしょうか?私たちは子どもたちの自由な園庭での言動を、できるだけ尊重できるように努力しています。最低限の安全確保、学びの機会は環境の整備が始まりです。園庭においても保育室でも、このことは忘れてはいけないことだと断言します。
今後も子どもたちは成長の途上の中で、きっと親が知ったらとんでもないことをしていくことでしょう。私たちは今は大人ですが、親に分からないように「危険、悪いこと」もしてきたはずです。しかし、今、世の中で問題になっていることは、このような経験を経てきていない子どもたちが多いと感じます。「親に内緒」これは親としては怖いことかもしれません。しかし、本人がやってみたいことに取り組むことを承認することは、本人が「これ以上はできない、してはいけない」と自分の心の中に歯止めを持てるように考えるきっかけとなることにつながります。そのためには、本人が自己決定し行うことを、保障していかなければなりません。規制してその危うさを学ぶ機会を邪魔してはならないのです。
思い返せば私も悪だくみをし、行ったことも数知れません。しかし、そのおかげで限度を学んできました。それは青年期まで続きます。本当に危うくなった時に親は成人前までは、子どもに「少し立ち止まること」を伝えることは許されるはずです。親に反対されたり、きつく戒められても、そこを乗り越えるだけの考えと責任を身につけているかどうかが大切になってきます。
そのような意味で、乳幼児期は「思いのまま」に過ごしていくことがとても大切な期間なのです。親子、保育士、教員との関係性をしっかりと保てるような力の育成は、この世に生まれてきた時から始まっていると思います。親としての第一義的責任、保育者としての責任、祖父母としての責任はそれぞれ異なります。しかし、産み育てる行為は人間にとって最も崇高で、真剣に考えなければならないことなのです。少子化は喫緊の問題です。子どもがいなくなれば人間は滅びます。そこが考えられていない政治、教育、子育てだから、時代と社会が生み出す世界に流された結果の、悲惨な事件が生まれていると考えます。いかがでしょうか?あくまで私見です。
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