中日歌(俳)壇
2025.02.08
ナンキンハゼ(保育園駐車場にもあります)とメジロ

おはようございます。
個人的には孫を観る祖父母の気持ち、生活では世評を表す句に目が留まりました。
「生え初めし曽孫(ひまご)の乳歯がボーロ噛む内緒話のような音させ」
孫が行うことはすべてが愛おしくて仕方ありませんね、きっと将来悩み事もたくさん抱えることと思いますが、そんな時かけてあげたい言葉です、「きみがいるだけでいいんだよ」と。
『彫り深き顔のコンビニ店員が「アタタメマスカ」と淡々という』
評者はマニュアル通りの店員をスケッチしたにとどまっていましたが、私も同じような経験をしました。そこで「ありがとう」とニコッと笑い返すと、店員さんも笑みを浮かべてくれます。たとえお金で物を買う立場であっても、当たり前ではなく、手間をかけてもらったことに感謝する日本人もいることを伝えることで、関係性に血も通うと思います。
「廃屋へ年賀はがきをねじこめり」
空き家が増える世の中です。相続者が不明、事情があり相続できないなどによって放置されている家屋が増え、自治体は対策を迫られています。私もつい最近父の実家を業者さんを通じ、若い世代に渡すことができました。子どもの頃の思い出がたくさん詰まり、また父も生前は残してほしいと願った土地、若い家族に引き継げたことで肩の荷を下ろすことができました。「これでいいよね、とうさん、じいちゃん、おばあちゃん?」

おはようございます。
個人的には孫を観る祖父母の気持ち、生活では世評を表す句に目が留まりました。
「生え初めし曽孫(ひまご)の乳歯がボーロ噛む内緒話のような音させ」
孫が行うことはすべてが愛おしくて仕方ありませんね、きっと将来悩み事もたくさん抱えることと思いますが、そんな時かけてあげたい言葉です、「きみがいるだけでいいんだよ」と。
『彫り深き顔のコンビニ店員が「アタタメマスカ」と淡々という』
評者はマニュアル通りの店員をスケッチしたにとどまっていましたが、私も同じような経験をしました。そこで「ありがとう」とニコッと笑い返すと、店員さんも笑みを浮かべてくれます。たとえお金で物を買う立場であっても、当たり前ではなく、手間をかけてもらったことに感謝する日本人もいることを伝えることで、関係性に血も通うと思います。
「廃屋へ年賀はがきをねじこめり」
空き家が増える世の中です。相続者が不明、事情があり相続できないなどによって放置されている家屋が増え、自治体は対策を迫られています。私もつい最近父の実家を業者さんを通じ、若い世代に渡すことができました。子どもの頃の思い出がたくさん詰まり、また父も生前は残してほしいと願った土地、若い家族に引き継げたことで肩の荷を下ろすことができました。「これでいいよね、とうさん、じいちゃん、おばあちゃん?」
カテゴリ:宗教・文化
節分
2025.02.08

1日遅れの豆まき、昨日は様々な場所で「節分会」の行事が行われたようです。本物さながらの恐ろし気な様子に、度肝を抜かれた幼き子どもたちの様子が映っていました。真剣に泣く子をよそに大人は穏やかな笑顔で見守り、日本の伝統行事が滞りなく行われたことに安堵します。コロナ、インフルエンザ、胃腸風邪などの病気、航空機の墜落事故、大規模火災、戦禍、能登半島地震などの災害、様々な病、惨事が人間社会を襲っています。それこそ邪気払いが必要ですね。
子どもたちにとって「鬼」は、それぞれの発達段階なりに恐ろしい存在だと思います。元々は架空の生き物ですが、この様な存在を人間自身が作り出すことで、「やってはいけない」、「近づかない」、「さわらない」、「無茶をしない」、「甘く見ない」等を引き継いでいけると思います。
名古屋の海よりの地域では津波や高潮で「ここまで水に浸かりました」といった目印として「記念碑(伊勢湾台風の)」が立っています。これは人間が災害をすぐに忘れてしまうことに対し、「忘れてはならない」を目に見える形で伝え残しているものです。人間は悲しいこと、苦しいことも都合よく忘れ去ろうとします。その安易さを戒めたものであると思います。
「鬼」は恐ろしさの象徴です。他にも様々な伝説が日本に限らず世界に伝わっています。科学技術が進んでいる現代だからこそ、その意義について見直す必要があるのではないでしょうか?自然科学分野においては、人間にはいまだ想像つかないことがたくさんあります。人間そのものの存在ですらすべてが解き明かされてるわけではありませんので、「神」の領域と言わざるを得ない事象も数多く存在しています。
精子の冷凍保存、遺伝子の操作等々、人間が手を加えて本当に良いことなのかどうかは誰にもわかりません。しかし、自然の摂理というものは、人間の想像力をはるかに超えたものであることは間違いありません。だから子ども自身が自然の脅威や恐ろしいものが、この世には存在していることを知っておく必要があると思います。何でもかんでも理屈で解決することはできません。一番分からないのが「人の心」でもあります。「畏怖、畏敬の念」をなくしてはなりません。人間が奢る心を持つことに対し、自然の摂理は黙ってはいないでしょう。
カテゴリ:宗教・文化
賑やかな大阪 歴史の奈良 オーバーツーリズム
2025.01.19

なんばグランド花月

平城京跡 復元 朱雀門

奈良国立博物館 仏像館
大学時代の部活動で参集があったため、大阪まで足を運びました。久々の「みなみ(難波)」は人がごった返し、外国人があふれ別世界のように感じました。
特に当てもなかったため、朝一番から「なんば花月」で漫才と吉本新喜劇でさんざん笑い過ごしました。路地に入ればどこもかしこも店、店、店、人、人、人であふれかえっており、人混みが苦手な私にはつらい場所でした。世の中にはなんと人が多いことか?
そんな雑踏から離れ奈良へ向かい、過去に行ったことのある平城京跡の歴史、奈良国立博物館で仏像を観て過ごしましたが、奈良公園界隈はやはり外国人の山、せんべいにつられた鹿たちが道路際の歩道まで入り込み、これも自然の一部である動物との共生という点で考えさせられました。国立博物館内はおそらく奈良公園周辺で一番静寂な場所だったかもしれません。特別展では春日大社の祭礼(春日若宮おん祭)の展示があり、約900年前から行われている由緒ある祭りの歴史を観賞し、仏像館ではやはり1000年程前の仏像の数々を観て過ごしました。厳かな雰囲気はさておき、インバウンドであふれかえる人の山、オーバーツーリズムを実感しに行ったようなものです。何とも複雑な疲労感が身に沁み、速く名古屋へ帰りたくなったのが正直なところです。参りました!
【春日かすが若宮おん祭は、1年に一度、春日大社の若宮(若宮神社)より御お旅所へ若宮神をお迎えし、1日24時間にわたりさまざまな芸能を捧げる祭礼です。御旅所の若宮神のもとに祭礼参加者が詣でる風流な行列や、田楽や舞楽、猿楽などの芸能神事が有名です。平安時代の保延2年(1136)に始まり、古儀の祭礼を守り続けて今年で889年目を迎えます。】
カテゴリ:宗教・文化
中日歌壇
2024.11.17

おはようございます。
「封書には十円切手が貼ってある苦しい時にもらひし手紙」・・・手紙を書く機会が少なくなった現代に追い打ちをかけるように郵便料金が一気に値上がりしました。そろそろ年賀状は・・・と考えていた頃に決定的な状況のようにも感じます。振り返れば先輩からの励まし、父母からの心配、仲間との決別、冠婚葬祭、新しい命の誕生等人生の悲喜交々(こもごも)を含んだものがほとんどだったと振り返ります。【「加齢から」と若き医師言う淡々と それを言っちゃあお終(しめ)えなんだ】・・・「それをいっちゃ」は「男はつらいよ 寅さんの言葉」です。大好きな映画を何度もレンタルビデオ(古いね!)で借りてみた覚えがあります。それも正月に合わせてです!(何のことだかわかりませんよね?)でもね、この言葉は自分の生きてきた人生で辛い時や苦しい時に仲間とこの言葉を交わしながら、「笑い飛ばして気を取り直す」最善の方法でもありました。
他にも「稀に来る我だけ慣れずふるさとの家にピアノのなくなりしこと」、俳句「田の案山子(かかし)こつんこつんと風当たる」等状況に覚えがある、同じような経験をした時に同感できる歌が見つかるかもしれません!
カテゴリ:宗教・文化
ようやくの衣替え
2024.11.17

おはようございます。
本来であれば10月1日と6月1日が衣替えの時期とされています。昨今は温暖化の影響で秋や春等の中間の季節が少なくなっていく傾向にあります。今年は特に11月となっても夏日が記録されています。
四季のある日本は他国に比べ様々な多彩な文化を持っています。季節の変化から培った大切な遺産を後世に残していかなければなりません。
【家庭の場合は、衣替えの日を目安に季節に合わせた衣服を着用する(着用できるように準備をする)ようになりました。その背景には、日本ならではの感性があります。日本人は、古来より、服装というのは自分のためだけのものではないと考え、着ている服が周りの人に与える影響も考慮しながら暮らしてきました。とくに大事にしてきたのが季節感で、季節を先取りするのは良いけれど、過ぎた季節をひきずるのは野暮なこととされてきました。
衣替えには日本の感性が息づいており、衣替えを通じて衣服の季節感を養ったり、衣服の手入れ・管理・整理整頓のしかたを身につけたりしてきました。暮らしの行事は季節の巡りとともに繰り返されるので、子ども達にとっては、大変意義のある「行事育」でもあるのです。】
カテゴリ:宗教・文化