お知らせ

証言を読んで

2024.08.25

民間人に多くの犠牲者を出した沖縄戦
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おはようございます。
中日新聞で戦争を体験した人々の証言が連載されています。どのお話も人間がなすこととは思えぬ残酷さにあふれています。18日は沖縄戦に従軍したアメリカ兵ハーベイ・ドラホスさんの話でした。追いつめられた日本軍は、夜間住民をアメリカ軍から見える最前線を歩かせ発砲を誘うことで、アメリカ兵の位置を知り攻撃に利用していたようです。人間(民間人)を盾にしてまで戦おうとした事実は狂気に満ちています。お互いがお互いを破壊しあうことの愚かさを伝えています。氏は瀕死の重傷を負いましたが、生き残ることができたら「人を助けることをしよう」と誓い、地域の災害救助に携わったそうです。戦争を二度と起こしてはならないと心に誓うべきですね。為政者はその糸口となるような兵の配備、武器製造輸出について厳しい目線で最大限力を尽くさなければならないと思います。憲法改正には慎重になるべきです。明文化されることでさらに軍拡は進みます。
中日歌壇(8.18)
五年生で玉音放送聴きし日よ高射砲弾運んだ日なりき
あの夏の学童疎開の七歳の母に届けたしおにぎりと氷菓
玉音放送、学童疎開、戦争を経験してない我々にとって分からない言葉が含まれています。この言葉を紐解き、理解しようと思うところからが、戦争の理解、不戦の大切さを学ぶ機会となります。

カテゴリ:戦争

終戦の日に考える ヒロシマ、長崎原爆の日

2024.08.15

長崎 精霊流し
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おはようございます。今日は「終戦の日」です。
79年前の8月9日11時2分に長崎に原子爆弾が投下され7万人の市民の命が犠牲となりました。長崎では戦争に限らず昔から亡くなった人の魂を鎮めるために精霊流しが行われています。
【精霊船の由来とその伝統 精霊流しは、夏の終わりのお盆期間に特別に行われる、日本の伝統的な行事です。この儀式では、故人の魂を慰め、安心してあの世へ旅立てるように、精霊船を海や川へと流します。お盆には、家に戻ってきた祖先の魂を再び霊界へ送り出す「送り火」という行為とも似ています。一般に、送り火は8月16日に各家庭の玄関でろうそくを灯すことで知られていますが、お盆を祝う時期は地域によって異なり、7月に行う場所もあります。精霊流しの起源にはいくつかの説がありますが、最も有力なのは「彩舟流し」という、中国から伝わった伝統が日本で変化したものだとされています。江戸時代に日本に来た中国人によって行われたこの儀式は、亡くなった人々を海に流すことで供養する目的がありました。また、大きな船を建造して供養後に燃やす習慣もありました。その他にも、提灯を小舟に乗せて流す地方の習慣や、供物を草で編んだマットに包んで流す習慣が発展してきたという説もあります。これらはすべて、お盆に故人を追悼し、敬うための伝統的な行事の一つです。精霊流しは、原爆の犠牲者や震災の被害者を含む多くの故人を悼むイベントとして、お盆に行われています。】
この行事を知ったのはさだまさしが歌った「精霊流し」がきっかけでした。歌詞と行事の意味は異なっていますが、哀愁を帯びたメロディーは、人の生死のはかなさや人生の悲哀を感じさせます。各地にも灯篭流し等の行事は随所で見られます。京都の大文字送り火も死者を尊ぶ先祖供養の行事です。終戦の日を迎え、6日の広島、9日の長崎原爆投下、戦争で犠牲になった多くの人々を悔やむとともに、先祖を大切にし、二度と人間同士が争いによって命を落とすことがないように願わなければなりません。

カテゴリ:戦争

暑さと戦争

2024.07.28

長岡の花火 山下清 作(貼り絵)
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山下清 名言 みんなが爆弾なんかつくらないで、きれいな花火ばかりつくっていたら、きっと戦争なんか起きなかったんだな。

おはようございます。
うだるような暑さに毎年考えるようにしていることは、やはり戦争のことです。海や山などのレジャーが真っ盛りなこの時期にこそ、肉体と心の限界をも想起する暑さの中で、わずか数十年の間にどれだけの忘れがたい悲しみが生まれたことか、この現実を忘れず思い返していくことが、平和な世の中に暮らしている私たちの義務であると思います。
沖縄戦、本土空襲、南京大虐殺、シベリア抑留、中国残留孤児、日本が関わる戦争関連の歴史だけでも数多くあります。これが世界ともなればベトナム戦争枯葉剤散布、ナチスのユダヤ人虐殺、イランイラク戦争、ルワンダ虐殺・・数え上げれば切りがないほど殺戮の事実が存在しています。人間はかくも好戦的で残虐であることを心に留めておかなければ、きっと同じ悲惨を繰り返す本性を持っているのでしょう。だからこそ定期的にこれらの悲しみを思い出さなければならないのです。戦争体験がない世代はなおさらです。本物の悲惨はまさに「人間が人間でなくなる」行為行動に対し、何とも感じなくなるほど恐ろしいことです。現在も続いている身近な「戦争」も他人事ではなく、自分事として捉えていくようにしたいですね。

カテゴリ:戦争

プーチ・ダモイ(家に帰る途中に)

2024.04.06

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おはようございます。
4月2日クローズアップ現代で「プーチ・ダモイ」(第二次大戦中に帰還を願う家族の運動)、戦争に行った息子(夫)を帰還させてほしいと願う市民運動について報道がありました。プーチン政権はウクライナとの戦争に30万人もの民間人を動員しました。家族、多くの兵士が傷つき亡くなっている現実にいたたまれず勇気ある女性が声を上げました。戦争反対の人々が国外に移住する中、統制が続くロシア国内で戦争に反対し「家族を帰せ!」と運動することはとても勇気が必要なことです。しかし一番身近な家族を思う心は、人間にとって最も尊厳ある考えだと思います。
太平洋戦争下の日本の憲兵、特別高等警察による生活統制、思想弾圧、ドイツナチ党のユダヤ人殲滅(せんめつ)作戦などはまだ最近ことです。民意を得た国の権力者に反旗を翻し、一個人が連帯する勢力を形作ることは「死」をも覚悟しなければなりません。「家族愛」がロシア国家の原点だと謳うプーチン政権は、真っ向から「家族を生きて返せ!」と訴える女性団体に対し、あからさまに引き締めを行うことを避けています。これは大統領としてスローガンを掲げている以上、矛盾した弾圧は国民の心が政権から離れることを意味し、崩壊にもつながりかねないからです。明らかな私欲です。
また、思想統制に乗せられ独裁色の強い指導者に従っている国民の姿を目の当たりにすれば、ヒトラー、毛沢東、スターリンなどの独裁者や、政治主導者が公的立場を利用し、責任を逃れようとした日本の戦前戦中体制を良しとした日本国民の思い込みが、結局は間違いであり、民衆を圧迫してきた歴史であることを想いださねばなりません。21世紀になっても同じ過ちを繰り返す人間は、どのようなシステムでこのような暴挙を防いでいけるのでしょうか?「家族を生きて返せ!」このシンプルな主張こそ、権力に屈しない人類の代表者の言葉、思いとして大きく取り上げるべきです。

カテゴリ:戦争

ドイツの反戦教育

2024.03.09

ドイツ国家は「ナチスの台頭」という負の歴史を抱えています。しかし迫害を受けたはずの被害者ユダヤ人がパレスチナ人の人権を蹂躙しています。このような歴史を繰り返さないためには教育が必要です。
3.2中日新聞「学ぶ」では、ドイツが国を挙げて繰り返し「ナチスの負の歴史」を学んでいることを伝えています(取材 ギムナジウム(8年生学校)。「どうして国民がナチズムに傾いていったのか、「ナチスが権力を握った社会的背景」について、生徒ひとり一人が考え意見を持ち議論を重ねます。経済的理由(不景気、失業、物価高)による渇望から、心が頼れる強い存在を支持していく民衆心理、現代でも「アメリカファースト」を掲げるトランプ氏に賛同するアメリカ国民は共和党支持者では多数派です。自分たちの利益優先で他者の存在には否定的、そのような群集心理が蔓延したときに人間は間違いを起こします。
生徒たちも「何度もくどい」といった感想を最初持ったようですが、国が教育を継続していくことで、少しづつその意味や大切さを学ぶ姿勢を作り上げています。日本では過去から学び、間違いを起こさない考え、間違いを正していく力を育てているでしょうか?ドイツに学び失敗や過ちを二度と起こさない国民性を育てていくには、くどいほど教育を繰り返す必要があります。国連も存在意義が失われつつあります。唯一の被爆国、太平洋戦争の過ちを繰り返し学んでいける環境を用意する必要があります。

カテゴリ:戦争

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