米ロ首脳会談から欧州諸国との結束へ
2025.08.24

おはようございます。
15日にアラスカにおいて、米ロ首脳会談が両国から大統領を含む3者によって行われました。停戦?と淡い期待を抱きましたが、ロシアの外交勝利、戦闘継続に終わった感が強い結末のようです。1回目だからこれで良いのでは、との意見もありますが、平気で人命を奪っている戦闘をこれ以上継続している事態を、国際社会(国連、欧州)が止めることができないとは、何とも歯がゆく情けないことだと思います。何千年も前から人類は争いに明け暮れ、悲惨な状況と人が人でなくなるような残虐性から抜け出すことができていません。
18日にホワイトハウスに他事をすべて中断し参集した欧州列国代表は、それぞれに平和に対して一歩を進めることを確約しました。誰も踏み込むことができなかった和平交渉に、米国トランプ大統領が一歩を踏み出したことを称賛し、西側諸国が改めて結束を見せたことは、大きな影響力をロシアにもたらすことになると評価されています。プーチン大統領の求める「力による平和」ではなく、「真に公正な平和」構築のため欧州諸国が結束したことがとても価あることだと感じます。欧州に支えられ、監視?されている意識を持ち、アメリカが真に偉大な国であることを証明し和平を実現する力になってもらいたいと切に願います。
「國」という字は、元々の意味は「村(囗むら)を武器(矛ほこ)で守り城壁(囗くに構え)で囲む」という意味があります。ですが殺戮が始まってしまっては、止めることができないのが戦争です。軍隊を持つことが抑止力としても、核爆弾保持は危険すぎます。エネルギーが枯渇しているからと言ってリスクのある燃料を継続使用することも人類の滅亡へつながらないとは限りません。分かっていることを止められないなんて、権威を保持した指導者は、おごり高ぶることに「快感」さえ覚えているのでしょうか?
この夏封切られている映画をご紹介します。①「長崎 閃光の影で・・・長崎原爆投下で奮闘する看護婦(師)の姿と戦争の実話が元」、②「木の上の軍隊・・・沖縄の伊江島での実話に基づく戦記 伊江島出身の兵士と本土上官とのヒューマンドラマ」、③「雪風・・・同名の日本駆逐艦が敵味方隔てなく海上で人命救助を行った史実に基づく戦記」、上映時間や本数はとても少なく朝一番が多いため、子育て中の皆様には厳しいと思います。①、②は視聴しましたが重い作品です。今後どこかで視聴されることをお勧めいたします。
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党の本質
2025.08.03

おはようございます。
石破総理はアメリカ大統領との関税交渉を大筋で合意にこぎつけ、少なからず見通しを待てるようになりました。しかし、自民党内では総理、執行部への責任論(衆議院選挙、都議選、参議院選挙敗北)が高まり、28日には自民党の両院議員総会が開催され、現政権の行方が危ぶまれる状況となっています。
一方首相官邸前では市民が「石破止めるな」と気勢を上げています。内容をよく聞いてみると、決して石破総理自身を支持しているわけではなく、「今までの総理で一番ましである」、「他党では維持できない」、「民主主義を守るため」等、仕方なく声を上げているのが現状のようです。
自民党も「責任を取るのが当然」という議員が多数を占める中、「総理一人に責任を押し付けることは正しくない」といった考えの議員もいるようです。改革を真摯に推し進めようとしている最中の組織一新は、自民党そのものがすでに劣化しているのではないかと思ってしまいます。この三つの選挙結果は自民党そのものへの批判結果であると受け止めてほしいものです。
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参議院選挙
2025.07.28

おはようございます。
誰に、どこに一票を投じましたか?ある政党のすべてが良いというわけではなかったように感じます。数ある政策の中で比較し納得のいく主張をしている人や団体を信頼していくしかないですね。真の民主主義を貫いていくためには、誰かを代表者として選出し、議会政治を進めていくに相応しい人材を選んでいくことが、私たち国民の義務です。
しかし自公政権はいよいよ危うい存在になりつつあります。新聞他報道においても、物価高への対応(支給か減税か)、社会保障費の財源確保、コメ問題、裏金問題等、与党政策の読みの甘さと国民に対する説得を欠く内容であったから票に反映された感があります。
しかしSNSによる「おし」のような情報拡散と、国政を担う真の覚悟とは思えない主張が、まかり通るようでは日本の将来は危ぶまれます。比較一党の責任を果たすとは何かを明確にし、外交問題を含め分かりやすく先行きと見通しを説明しなければ納得できないのではないでしょうか?いずれにせよ時勢に乗った小手先の新興勢力が、責任政党としてやっていけるとは考えられないのも事実です。同時に「日本人ファースト」を叫ぶ姿は、たとえ米国のような「自国第一」、「不法移民(外国人)排斥」ではないにせよ、言葉が独り歩きし「寛容さ」を失う恐ろしさを自覚するべきです。気骨ある姿勢の政治家の手腕に期待したいと思います。
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天王陛下モンゴル訪問
2025.07.20

おはようございます。
天王陛下が6日~8日間の日程でモンゴルを訪問されています。国際親善はもとより戦中、戦後に旧ソ連によってたくさんの日本人兵士、開拓民がモンゴルに抑留され過酷な環境で働き続け命を落とした方々の慰霊も大きな目的です。
【両陛下は戦後80年のことし、戦没者の慰霊などのため、上皇ご夫妻が平成6年から翌年の「戦後50年」にかけて巡られた先の大戦の象徴的な地域を訪ねられています。4月には「玉砕の島」の1つ小笠原諸島の硫黄島を、先月は激しい地上戦が行われ20万人以上が犠牲になった沖縄と被爆地・広島を訪問していて、9月には長崎も訪問されます。今回のモンゴル訪問は国際親善のためのものですが、期間中、天皇陛下は18年前の前回訪問で訪ねた日本人抑留者の慰霊碑を皇后さまとともに訪問して犠牲者の霊を慰める予定で、今月2日の記者会見では「歴史に思いを巡らせつつ、日本人死亡者慰霊碑に供花をし、心ならずも故郷から遠く離れた地で亡くなられた方々を慰霊し、その御苦労に思いを致したいと思います」と述べられていました。】
6日中日新聞にはモンゴルでの日本人抑留者を看ていた当時のモンゴル人看守のチョグソムジャブさんの思いを伝えています。「日本へ帰りたい」とつぶやく日本人をひとりの人間としてみるように心が変わり、極寒の地で故郷を離れひもじい生活をする人々が、仲間が亡くなった時、自分の少ない食料の豆をすりつぶして、墓前に供えている姿を忘れられないと語っています。それから長い年月が過ぎ日本人に取材を受け、元抑留者との再会を願っているとのことです。実現はされてはいませんが、戦争という何も生まない争いの惨さとその中にも、同胞あるいは敵味方に分かれていたとしても、人間同士の思いは残るものだと心に強く感じました。戦争は二度と起こしてはなりません。
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ICCの危機は世界の民主主義の危機
2025.07.20

おはようございます。
トランプ大統領の関税政策や移民排斥が日本の政党にまで影響を与え始めています。インバウンドで来日する大勢の外国人旅行者、外国人労働者の増加などに対し、日本人の雇用や習慣が侵されていると叫び、日本ファーストを叫ぶ団体の出現。ICC国際刑事裁判所所長赤根智子氏は危機に直面する世界情勢について心底心配している。
【被爆者団体の全国組織「日本原水爆被害者団体協議会(被団協)」がノーベル平和賞を受賞した。唯一の戦争被爆国の被害者の苦痛や苦悩が人類全体の記憶に刻まれる。被害者の尊厳の回復、そして希望の灯ともしびとなる。今、世界中のあらゆる地域で、様々な重大な人権侵害が武力紛争の中で多発している。しかし、私はこうした個々の事象とは別に、世界全体で「法の支配」に逆行する、より大きな流れがあるのではないかと危惧している。国際刑事裁判所(ICC)は現在、存続の危機に直面している。ウクライナと武力紛争するロシアは、私を含む複数の裁判官に対して逮捕状を出している。昨年はICC全体が大規模なサイバー攻撃を受けた。パレスチナを巡る武力紛争では、ICCと職員に制裁を加えようとする動きが米国内で起こり、発動は現実的なものとなりつつある。厳しい経済制裁が科された場合、ICCは世界中の銀行との取引が止まり、あらゆる活動が即座に困難となる。ICCは国家や団体から独立した司法機関であり、脅しに屈することは決してない。目の前にある裁判業務に専念するだけだ。政治的圧力に屈した不作為や作為があれば、それ自体が裁判所としての「死」を意味する。大国が思うがままに行動し、ICCを潰すようなことを日本を含めた国際社会が許すならば、「法の支配」の崩壊を招くことは間違いないとさえ思う。日本はICCにとって最も重要な国の一つである。ICCへの分担金拠出額は1位で、裁判所の活動を財政的に大きく支えている。しかし、それ以上に、日本は、民主主義と平和主義に裏打ちされ、法の支配に基づく開かれた国際秩序を外交の柱とし、法整備支援を含む多くの地道な活動を行ってきたアジアの大国であり、それに対する信頼と期待は大きいのだ。ICCが歴史的な危機に直面している今、日本への期待は一層高まっている。ICCがこの困難を乗り越えて存続するためには、石破首相と岩屋外相をはじめとする日本政府の力強い政治・外交活動、これを支える日本国民の支援の声の高まりが不可欠である。現代の国際秩序の形成において重要な役割を果たしてきた日本の誇りと威信にかけ、ICCが制裁を受け、その存続が危ぶまれるような現在の危機を看過するようなことは決してしないと私は固く信じている。これを裏切らないでほしい。ICCの存続が打ち砕かれてからでは何をしても手遅れだろう。世界中の戦争の惨禍に苦しむ被害者の希望が託されていることを忘れないでほしい。そうした希望の灯を消さないでほしい。-読売新聞オンライン 12日全文】
日本は重要な立場にあると思います。様々な利害損得を考慮している場合ではないと思います。戦争以外の手段で日本国民は「決死の覚悟」を持たなければ、戦渦に巻き込まれてしまうのではないかと感じます。今後を背負う子どもたちの未来が明るい世界となるように、目に見える努力しなければなりません。投票は見える努力のひとつです。
カテゴリ:政治・国際状況