お知らせ

幼小の架け橋

2024.12.13



社会福祉協議会主催の園長研修に行ってきました。テーマは「子どもの学びをつなぐ~いま、なぜ接続が大切なのか~」で、幼少、小中高大、社会人それぞれのつながりや、接続期の18年間がいかに大切かということを前提に、幼児教育と小学校教育との接続の難しさや意義を学びました。

幼児期は遊びを通して生活の中で学ぶのに対し、小学校からは教科教育としての科目を、授業として学ぶ環境となることが大きく異なります。ここをいかにして接続するかは、現場同士の対話や情報共有の機会を豊富に持つことが最も大切であることを伝えていました。

さらに乳幼児教育の現場は、子どもたちが生まれて初めて「せんせい」に出会う大切な瞬間です。子どもたちにどんな言葉をかけ、何を受容し認めていくかによって、本人の思考の舵は大きく異なっていくと考えられます。だからこそ慎重に選択しなければなりません。保護者の皆さまはその重要さを十分に理解することが大切です。保育者が子どもたちにどんな言葉かけをしているのか、どんな環境で育っているのか、何を大切にしているのか、これらの価値観は、単に英語学習、体操技術の習得、教授法が英才的になされているといった価値観とは大きく異なっています。

「どんな与え方がなされているか」こそ、問わなければなりません。乳幼児期は暗記や知識技術の伝達期ではありません。もう少し大きくなって教科教育の中で突き詰めていけるような力、粘り強さ、諦めない心、はっきりと自己を現わす力、立ち直る力等々、非認知的能力と言われている力、教科学習をするうえでの土台を身につけるべき時期なのです。

だから「何かができるようになる」に踊らされることなく、人間としてのどんな基礎力を身につけるための教育、養護を行っているのかを確かめてください。教育は見かけではないのです。どうぞ保護者様の接続の選択に後悔がないようにだけを願います。

靴下、靴を履く、ジャンバーを着る、手を洗う、話を聴く、自己を主張するは、大切な自分に自信を持って毎日を過ごすための原動力です。その見通しは「楽しいこと」があるからこそ行えるのです。お外へ出た瞬間の子どもたちの表情、身体の躍動がそのことを物語っています。きっと子どもたちは、見通しを持つことでどんな困難をも乗り越えていこうとする力を、自分で身につけようと頑張っているに違いないのです。子どもの姿にそのような様子が見られれば、大人はそっと様子を見守ればよいのです。

カテゴリ:教育

- CafeLog -