自然を通して培われる力
2025.04.12

本園での最高学年になったみなさん!はりきってますね!「その役を得ればそれなりに」、年長者の自覚や体力、知恵もだんだんと備わっていくのだから不思議なものです。小さい子に優しくしたり、仲間とのつながりに積極的にかかわっていったり、それなりの成長がみられるようになっていきます。
様々な玩具は固定観念にとらわれない自由な発想で使い、自分なりの遊び方を発見していきます。そして、葉っぱ、花びら、小枝、砂などと組み合わせて使うことで、素材の性質、科学的な知識を自分の手指に実感していきます。
これからの1年間、この子たちはきっと目覚ましい発達を遂げていくことでしょう。つい先日旅立っていった先輩たちが、成長した堂々とした姿と力(粘り強さ、立ち直る力、諦めない心)が身についていることを証明していきました。
「さあ今度は君たちの番だよ!」わたしたち保育士はより良くみんなが育っていくためには、力を惜しむことはありません!どんなことにも挑戦していく姿を応援し、悔しさや思い通りにならない悲しみに寄り添い、一緒に悲しんであげましょう!ですがいつかは笑顔を取り戻すときが来ることを信じ、それまでは励ましもちろん一緒に頑張っていきます。
この保育園で過ごした楽しさ悔しさ悲しさが、あなたの記憶から消え去ったとしても、身体と心の強さの痕跡として、3,4,5,6歳の年齢で必ず活きていきます。これは机の上で学ぶこととは全く異なる力なのです。
他の保育園には絶対にない、自然環境の中での遊びを思う存分体験していくことでしか得られない、心と体の強さ、しなやかさ、優しさ、粘り強さを勝ち取っていくに違いありません!そんな子どもたちの姿を目指し日々を精一杯生きていきましょう!来週からもいっぱいあそぼうね!
カテゴリ:教育
養護と教育
2025.03.01


子どもたちは室内外で自分の手足、全身を使って挑戦を止めることはありません。いつも前を向き新しいことに自分なりの方法で取り組もうとしています。この力は目を見張るものがあります。
大人はこれらの探究心に負けてはなりません!大人はもっとすごいことが出来ることを見せていくことも大事です。もちろん子どもの自発性を尊重し、やろうとしていることを遮ったり、先に線路を敷いてしまわないようにだけは、気を付けなければなりませんが・・・・・。大人が子どもたちにとって、楽しく競い合える目標となっていくことも、意欲を伸ばすためには大事なことだと思います。
ですが、子どもたちが大人に見せる姿は、「依存」と「反抗」の繰り返しだとも言われています。「じぶんでやる!」といいながら、できないと大人を頼ってくることもしばしばです。この矛盾する世界こそ「子ども世界の特徴」でもあります。
したがって大人は寛容さを持って受け止めていかなければなりません。「だから言ったでしょ!」、「さっき自分でやるといったわね!」のように、大人の論理を持ち込み追い込むことで、子どもは心が委縮しやる気を失ってしまうこともあります。絶対に許してもらえる対象であることがまだまだ必要です。
心が育ってくると少しづつ大人の言うことも分かるようになってきます。しかし「善悪」の意味がまだ分からない発達段階であっても、いけない事(自分、他者の危険・公共マナー等)については、「注意する」と「受け止める」の二役を分担し、使い分ける対応も必要だと思います。一般的には父親が社会性(人や物に対するルール)については伝えていくことが自然だと思います。
ご家族様、保育士はこの時期には特に、役割分担を意識することが必要です。誰もが同じ対応に偏ってしまうと、子どもは心の持っていき処がなくなってしまいます。そうなると様々な形でストレスを発散しようと、言動や表情に現れることもあります。うまく心のバランスが保てるように大人は配慮が必要だと感じます。
カテゴリ:教育
子育て支援施設 ハリプー
2025.02.24





おはようございます。https://ecoken.co.jp/econos/halipuu/
少し前に一宮にあります「つなぐの森 ハリプー」子育て支援施設を見学に出かけました。「株式会社エコ建築考房」がデザイナーと協力して作り上げた、乳幼児から低学年向け?の遊び場です。入場料と予約が必要ですが、中々面白い造りになっていますよ!こればかりは訪れてみなければ分かりませんので、ぜひ来館をお勧めいたします。室内のため天候にも左右されることなく楽しむことができます。水分補給のみOKで食事は外のテーブル、ベンチでとれますよ!予約のため混雑もないと思いますが、ご心配の場合はお問い合わせください。
ほぼすべてが木材を使い、木の香りや感触が楽しめます。最近は「木育」と言って、木の恩恵や自然を理解し将来自分たちが生活するための住環境を考えていくことも大切となっています。「心がほっとする空間」、「夢中になれる空間」、子どもも大人も気持ちが穏やかになる「ハリブー」に行ってみませんか?
カテゴリ:教育
子どもとの真剣勝負!
2025.02.08


本日は保育参加ありがとうございました。園長が不在にてご挨拶できず失礼いたしました。小さくなればなるほどお子様にとっては父母様が第一となります。普段の保育そのものをご覧いただけたかどうかは分かりませんが、保育士からお聞きいただけたのではないかと想像しております。集団の中で過ごすことは日々新しさとの出会いです。ご家庭と集団生活で子どもたちの姿が大きく異なるのは必然です。大好きな父母様から離れ、保育園で精一杯生きている子どもたちの姿は、健気で強く優しくそして寂しさからの甘えが生じることが当たり前なのです。保育士は親御様の替わりはできません、しかし精一杯子ども心に寄り添うことは可能です。
昨日から今日の子どもたちの姿をみて保育を考えてみました。保育士が真剣になって隠れている姿は、まさに子どもと対等にやり取りし向き合う姿です。この姿こそ子どもの「やるよ!」といった意欲を引き出します。大人は子どもに負けない知恵と体力を持ち合わせています。その現実を目の当たりにした子どもは、「もっと、もっと」と心が躍り出すのです。ここにこそ保育士としての支援力が発揮されるのです。そしてその楽しさを観ていた別の子が「わたしもやりたい!」と集まってくるのです。ここからが教育の始まりです。立ち尽くすばかりでは、子どもは「楽しくありません」、「没頭できません」、「怪我のリスクも高まります」、安全確保だけを考えることは逆にリスクを増すことにもつながります。
もちろん怪我のない様に子どもと環境との相互作用を見守り、個々の身体力と行為を見つめる目線は専門家として必要です。また、玩具を使う子どもたちに「こんなやり方もあるよ」と励ます、提示するなどの導きも大切な支援です。この「子どもとあそびに没頭する(養護・教育)」と「子どもの安全を確保する(養護)」、「子どもの成長を見通した支援をする(教育)」は、バランスよく実践されなければなりません。偏っているかどうかをいつも心の中で自問自答すべきです。
よく考えてみてください。子どもたちは何故「親、先生に叱られる」ことがあっても、叱った大人に「あそぼう?」と誘いついてくるのでしょうか?それは「あそび」のときに真剣に楽しさを分かち合う人であることを良く分かっているからだと考えます。「遊ぶ時」も「叱る時」も私のことを真剣に考えて寄り添ってくれる!これがあるからだと思います。
昨今子どもの居場所問題が言われます。「なぜ自分の居場所が見つけられないのでしょうか?」まさに幼少期からの過干渉ではない、大人から関心を向けてこられなかった子どもたちの大きな心の闇だと考えています。そんなことはあってはなりません。子どもたちはもちろん親御さん、どんな人にも「心の居場所」は必要不可欠なのです。
万が一不幸にも子どもに安心できる居場所がないのであれば、社会が作らなければなりません。そんな世の中では本当はいけないのだと思います。
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養護と教育の詳細
2025.01.19

子どもたちは外へ遊びに行くとなると、やらなければならない事は分かっています。保育園では自分でやる必要がある事も分かっています。楽しいことが待っているのも分かっているので頑張れます!格闘していますね。このような粘り強さが良く育っていると思います。もちろんすぐに行えたわけではなく、自分なりの心の葛藤と親御さんを始め、暖かで細やかな大人の眼差しと待つ心、支援があってこそです。なんせ人間修行2~3年生ですからね!大きな目線でゆったりと見ていく必要があります。
あそびはと言えば、まだまた物、素材、遊具、仲間との接点はより感覚的です。自分自身の手、指、足、目、耳、皮膚の感覚を頼りに、重み、形、色、温度、性質(ガサガサ、サラサラ、ベトベト、ツルツル、ゴワゴワ、スルスル)を感じ取って楽しんでいるのです。多少の規則性や手順は、大きな子のやり方を真似しているまでかもしれません。
だから目で見て「おもしろそうだ」と感じると、すぐに興味が移っていくという光景は、今の発達段階では顕著なのです。「集中力がない」などと捉えがちですが、むしろ物事をキャッチする「感覚能力が高い」と捉えてよいとも言えます。感覚的、直感的に自分が扱ってみたいと感じた玩具、遊びの方法は、大人の思考で意味を感じられなくても、子どもが物事を理解していくうえで必要な過程であることは確かなのです。「すべてに意味を見出さない言動」がたくさん存在するのが、時にかわいらしく、愛すべき対象なのだと思います。
「サラサラ、ベトベト・・・・」等の事物の状態や感覚を現わした言葉は、専門用語で「オノマトペ」と言います。今の発達段階の子どもたちには、この表現で物事の性質を伝えることが有効です。日本語は特にこの表現方法が発達しています。英語表現には無いイメージを伝えることが出来る力があるのです。(言語の本質-今井/秋田)
したがって大人がオノマトペを使い言動に共感することで、子どもたちは分かってもらっていることに安心し、増々心が落ち着き(養護)、豊か(教育)になっていきます。養護と教育両方の観点で相乗的に効果を発揮するということが言えます。ご家庭でも試してみて下さい。子どもがにっこり笑って応答してくればそういうことなのです。
カテゴリ:教育