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フランク・ロイド・ライトの建築物から学ぶ

2023.11.29

明治村にある 旧帝国ホテル中央玄関と池(関東大震災で類焼防止のためこの池水を使った)

【知多半島の常滑(とこなめ)は、常滑焼として知られるやきものの産地ですが、ライトが求めるスダレ煉瓦(250万個使用)をつくるのに、常滑から20㎞ほど南の粘土山から採れる青みを帯びた内海粘土(うつみねんど)が適した土だということがわかりました。ライトはわざわざ現地まで足を運んで、自身の目で確かめるほどの熱の入れようでした。】

おはようございます。
明治村に「帝国ホテル2代目(ライト館)」が移築されています。
【フランク・ロイド・ライトは建物の設計にかかる前にいつも「まさに自然の中に溶け入るようにしっくりと納まるように、そしてその地の風景、その地の生命のリズムを乱さぬように建物を建てるべきだ」と語っています。つまり「位置、配置、方向、方位や大きさ、高さまで配慮して設計デザインすることが大切である」と考えています。ライトは「自然と建物の一体化」という基本概念を持っています。その為常に「風や光、緑、そして景観までも室内外に取り入れることが大切」と語り具体的な設計では「外から中へ、中から外へと空間を連続させる」と述べています。実際の建物を見ると、その発言に違わず中から見る庭も室内の一部に見え、外から見ると室内が庭の一部に見えるように設計されているのです。こうしてライトは「中と外の連続性」という発想にこだわり、また建物の室内空間をドアや壁などで仕切って固定するのではなく、オープンにしてかつダイナミックな動きをもたせるつまり「箱の組み合わせではなく、動きのある空間のつながりで住まいをつくる」と語っています。ライトは「空間の流動性」が大切だと考えたのです。】
建築物にここまで思いを込めて作る事例はそれほどないと思います。人間と共生する自然に深く共感し建物にもその考えを取り入れた氏は、日本の四季を通じた生活や芸術(浮世絵)に愛着を持っていました。その場所に住んでいることを当たり前と考えず、貴重な日本人の誇りとして残し伝えていくことが大切です。行ってらっしゃい。

カテゴリ:宗教・文化

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