お知らせ

「無敵」 書家 矢野きよ実 さん

2024.07.07

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おはようございます。
東日本大震災から10年。書家の矢野きよ実(名古屋大須出身)さんは、被災地の子どもたちの「心の声」を聞くワークショップ「書きましょ」を今も続けています。そこで綴られた子どもたちの思いを大切に伝えています。ラジオ深夜便で聴いた内容をネットで探してみました。表題の「無敵」は強さではなく、「淋しさ」、「病気」を敵と捉えない心、等々個々人の解釈で一人歩きをしています。大切なことは、「書」を通じて飾りない、心の奥に潜む素直な気持ちを表現できる素晴らしさがあるということです。
【メッセージ 
ものすごく力強い文字で「父」と書いた男の子は 「父ちゃん流された」と呟いた 半紙いっぱいに「今」と書いた子はお母さんがいなくなった 「ひとりにしないで」と小さな女の子は書いた 6歳の女の子は「幼稚園のお友達がたくさん死んじゃったの」と震災後2年経って やっと小さく叫ぶことができ「みんなげんきで」と書きました 600件あった家が599件流された一本松の前の小学校のみんなは 「そんなもののために生まれたんじゃない」「生きてやる」「100年生きたい」「もどりたい」と 1日で1000枚を超える心の叫びを書きました 福島でいじめにあった子どもたち、言葉がでなくなった子どもたち 365日笑うことができなくなった女の子・・・ 小さな身体からたくさんの心の音が、叫びが溢れでてきます 先生も大人たちも10年経った今も涙がとまらなくなります 「書」は習字とは違います。習字はお手本どおりに書き方を習いますが 「書」は心の中にある今の気持ちをそのまま書きます たとえば「淋しい」気持ちは言葉ではなかなか言えませんが 白い紙の上には「淋しい」と書けます 
子どもたちに教わったこと
人の「言葉」は生きてきた年数ではなく経験からうまれる 何十年もかかって大人たちがようやくわかる心の言葉を 小さな子どもたちが書にします どれほど怖くてどれほど悲しくて辛かったか その日を経験していない私にはわかりません 私たちに何ができるか・・・「想うこと、忘れないこと・・」 どうか こんなにも小さな子どもたちの心にある 心の叫びをみてください】

カテゴリ:災害と自然復興

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