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子どもの力と雨上がりの園庭

2023.11.08

格闘! カボチャと穴と水たまり
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季節がうつろい始めても、やはり雨上がりの園庭は子どもたちにとって魅力的なフィールドに変わるようです。土も草も雨に当たり様子が違うことを肌身を通して感じ取っています。築山の砂は水で固まり、乾ききっている時よりもストップが効きます。川砂でなく山砂には何割か粘土が含まれています。その違いを足の裏できっと感じていることでしょう。

異なる場所で同じような素材に出会ったとき、きっと「あの時の感触だ」と体が思い出すはずです。しかし自然はそんなに甘くはありません。少しでも粘土質が多く固い地盤であれば、滑って転ぶことも起こりえます。そんな多種多様な環境を「怖い」と感じるか、「おもしろい」と感じるかで取り組む姿勢は変わっていきます。危険な場所に対する心と体の備えは、この小さな体験の積み重ねによって身についていきます。今の年齢でも無理なく挑戦できる自然は、それなりの「判断力」、「実行力」を育てます。「案ずるより産むが易し」、「習うより慣れろ」、先人が残した格言は間違ってはいません。人は何千年も前から同じ過ちや発見を繰り返しているのです。経験と歴史から学ぶことは「転ばぬ先の杖」とも言えます。でも転んで痛い思いをしなければ、本当の意味へはたどり着けないのも人間の宿命かもしれませんね。話を戻します。

既成のもの(タイヤや固定遊具等)はその性質に変化が少ないため、性質を身体がキャッチすれば意外と使いこなせます(例えばタイヤのどこに乗れば体が安定するか、内側に落ちないバランスのとり方等の身体使い)。しかし自然物は水(土はゲル状に変化)や太陽光(光は氷を溶かし)等の作用や影響による変化が多様で大きいため、目で見る、手で感触を確かめる、匂いがする、音を聞くことによりそのたびに異なる変化に驚きが大きい素材なのです。このような多様な素材を作り出した地球、宇宙は、やはり人間の身体と心にも存在しているのだと感じます。「子どもたちが自然に戯れる姿」は、まるで自らの原点である宇宙そのものと交信をしているようです。子どもの世界は果てしない「生命の神秘」そのものかもしれません!

カテゴリ:卒園生・転園生の皆さんへ!

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