「おさんぽ」育ちと安全
2025.05.10


「おさんぽ」は子どもたちがとても楽しみにしている活動の一つです!「興味」、「見通し」、「身体力」等、健康、心理面において成長発達を促す大変貴重な機会でもあります。保育園では5か所以上のお散歩コースを作っています。
発達面から考えてみましょう!例えば横断歩道、グリーンの歩道、ペンギンの止まれ、ライオンズマンションのライオンなどは、すべて時系列で通過するため、次は何が現れるかの順序が子どもたちの「心の見通」として記憶されていきます。「つぎはライオンだからもうすぐ楽しい公園に着くわ!」などの興味関心への意欲も育てていきます。
当然避難車(ベビーカー)に乗っているよりも、自分で歩いて見たもの、触れたものは記憶に残り易くなります。さらに歩くことで足は強くなり、持続力も身についていきます。避難車があればわずかな距離でも歩く体験はできるので、できるだけ条件がそろえば屋外に出ることはお勧めです。さらに歩いている友だちの姿を見て、「私もやってみたい!」といった気持ちも芽生えていきます。
そして近所の住民の方が歩いていれば気軽に声を掛け合うことが出来ます。子どもたちは人気者です!日頃からこのような関係性をご近所付き合いで作っておくことは、いざという時(災害・防犯)にお互いが気にし合い、助け合うためのモチベーションになります。
さて良いことばかりではないのでお伝えいたします。数年前に保育園の散歩の列に乗用車が突っ込むといった事故がありました。こちらが気を付けていても車に突っ込まれてはどうしようもありません。ですから散歩道はできるだ歩車分離(縁石・色)の道路を選ぶ必要があります。また道路の状況が昨日と変わっていることもありますので、その場合の迂回ルートや引き返すなどの対応も考えておかなければなりません。
人の問題もあります。心が病んでいる他者は何をするか分からない人もいることは確かです。そんな場面に出会ってしまった時にも、相手を刺激せずその場を離れ、助けを呼んだり近所に駆け込んだり、そのような知恵も冷静に実行できることが求められます。
職員は電話を必ず携帯しています。できるだけ目立つような服装(避難車も赤、黄色)で引率します。出発前に写真を撮りどのコースを行くのかを伝えます。そうすることによって緊急の場合、園の職員が対応するまでの時間を短くすることができます。
万が一は必ず想定しておく必要があります。あってはなりませんが事故やケガをした場合に慌てず連絡し、救急手配や心肺蘇生を行える技術も日頃から何回やってもこれで良し!はありません。
子どもたち個々及び集団を守ることは、これだけの準備や心構えが必要となります。単なる「見守り」ではなく、養護、安全、健康、教育を目的としてお預かりしていることを常に心しておかなければなりません。
これらの体制の中で、保護者の皆さまもお気づきのことがありましたら、内容の善し悪しにこだわらずどうぞ職員にお伝えいただきますようにお願いいたします。「子どもたちの命を守る」、「子どもたちの成長を支援する」ことにおいて遠慮は必要ありません。不足は補う、改善するが保育園の本意ですので、どうぞご協力をお願い申し上げる次第です。
カテゴリ:発達