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身体をぶつけ合うことの大切さ!

2024.07.20



親、先生、なかまとの心と体の触れ合い。これほど誰かに依存し、仲間の心と体を知り理解する機会はないと思います。腸は第二の脳、第三の脳は皮膚と言われているほど、人間にとって皮膚は大切な器官です。温度や物の感触、風速さえも感じ自らを守る、外界を知り知恵を使うための判断等を最初にキャッチすることもできます。

幼い頃は主に母親とのスキンシップを重ねることで、安心して生きていける環境を確認します。安定してくると母親との安心距離を保ちながら、少しづつ外界へ興味を持ち活動を始めます。東洋人はこの愛着、密着関係でオキシトシンの分泌が特に多い民族です。生まれたての赤ちゃんでさえ、別室で寝起きする習慣を持つ西洋人とはそもそも体の構造が異なるところもあるのです。母子の分離が困難になるのは、多くは親の不安が子どもに伝染してしまうことにあるようです。「大丈夫、何とかなる」といった気持ちが現れる表情こそ、子どもの安心材料です。どんと構えていましょう!

さて子どもたちの保育園での生活は、乳児といえども集団での経験にあります。「個を大切にする」とは、個ばかりに集中して関りを持つということではなく、集団の中での個をキャッチし課題を見つけ、そのハードルを乗り越えていけるように支援することだと思います。写真にあるような狭い場所には風船のフワフワ感といった、子どもたちが大好きな遊びの要素があります、相反して友だちは大勢乗ることが難しくなる、でもやりたい。この矛盾は2人以上乗り込めば必ず体がぶつかり合うという結果を招きます。

これは良くないことでしょうか?ここに課題が見つかります。肌の触れ合いが感覚的に嫌な子、気にせずぶつかり合いを楽しむ子、子どもの様子も様々です。大人としてどこまでが許容範囲でしょうか?安全がまず第一に浮かびますね、しかし体をぶつけあうことで「相手の身体を知る」、「痛みを経験する」、「激しくぶつからないように気を付ける物理的感覚」等が分かるように配慮していくこと、言葉をかけていくことがとても重要だと思います。課題に対する答えを用意し子ども自身が気付けるように仕掛けを作っておくことは大切なことなのです。「保育は計算」と言われる所以です。

最初にお話しした通り、この体験は「フワフワ感が味わえる楽い活動」が最も大切な内容です。しかし集団といった要素が加わることで、子どもたちにとって必要な感覚、人間関係、心の発達を培うための素晴らしいきっかけをも含んだ活動であることを、育てる側の考えとして持っていれば、より素晴らしい活動であることは間違いないのです。

カテゴリ:発達

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