お知らせ

天皇・皇后両陛下のインドネシア訪問

2023.06.22

インドネシア伝統舞踏(レゴンダンス)

おはようございます。今日は雨の確率が高いです。そろそろ地面も適度な潤いが欲しいところです。
さて、天皇、皇后両陛下がインドネシアを訪問されました。日本と戦前戦後を通じ深い関係を持っている国ですが、皇族が熱い歓迎を受けられることは、とても嬉しいことです。しかし、戦中、戦後は暗い歴史も存在しています。日本は戦中に国を支配し、天然資源を殖産興業のために獲得しようと、人民を重労働させ亡くなった方も大勢います。教育も日本式に行い、国民の文化、伝統、習慣を強制的に変更したことも事実です。様々な文化的生活を持ち込んだことは一面豊かさも保証しましたが、国民としての真の発展を願った方法であったとは言えません。また、日本人も終戦後多くの兵が残留し、インドネシアの独立のため戦いました。忘れてしまってはならない歴史があることを、この皇族訪問で改めて心に刻むことも日本国民の責務であると思います。このことは決して後世に残す負の遺産ではなく、「後世が戒めとすべき正の遺産」であることを認識しなければなりません。
インドネシアは「祈りの国」でもあります。【インドネシアでは国家原則「パンチャシラ」による決まりで、「生まれたときから何か宗教を信仰しなければいけない」というルールがあります。それと同時に「どの宗教を信仰してもいい」という平等な権利も認められているのです。だから無宗教の人もいなければ国が定める宗教もなく、多様な宗教が信仰されているのです。】ほとんどの国民がイスラム教信者ですが、古代はヒンズー教が主流でした。ジャワ島はポロブドゥール(仏教遺跡)、バリ島はヒンズー教、不思議な音階を持つガムラン(楽器)、伝統舞踊(ケチャック・レゴン・バロン)、バティック(ろうけつ染め)等多彩で豊かな文化を持ち、多民族、多宗教、多文化で古来より多様性の中で協調し生きてきた民族です。日本でも沖縄地方は歴史的に中国や欧米諸国との外交で多様性を発揮し、うまく付き合った歴史、民俗性を育んでいますが、インドネシアは様々な影響をも自国の特徴にしてしまう優れた国民性を持っていると思います。様々な国から学ぶことも必要ですね。行ってらっしゃい。

夕刻
体を使い指先を使い、雨の日は園庭とは違い保育士が素材を提示しなければ、心も体も時にコントロールが効かなくなります。上手に動と静を組み合わせながら、心が楽しさで充ちていくように環境設定します。今日などは朝から「雨ふり、気温低い、暗い」など昨日とは正反対のお天気です。体の調子を整えていくだけでも幼い心身にはパワーが必要になります。大人はこのような時こそ、それぞれの個性の塊であるひとり一人が、安定して1日を過ごしていくように配慮しなければなりません。気持ちが下向きになったり、むしゃくしゃするのは子どもたちも同じ、何十年か先を生きる私たちは、このような日を乗り越えられるヒントや活動で少しばかり背中を押し、手助けをしていきます。自分で楽しさを見つけ今日1日が子どもたちにとって充実した時間となるように、雨の日も風の日も嵐の日も寄り添っていきたいのです。

宮澤賢治 「雨ニモマケズ」

雨ニモマケズ 風ニモマケズ 雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ 丈夫ナカラダヲモチ 慾ハナク 決シテ瞋イカラズ イツモシヅカニワラッテヰル 一日ニ玄米四合ト 味噌ト少シノ野菜ヲタベ アラユルコトヲ ジブンヲカンジョウニ入レズニ ヨクミキキシワカリ ソシテワスレズ 野原ノ松ノ林ノ䕃ノ小サナ萓ブキノ小屋ニヰテ 東ニ病気ノコドモアレバ 行ッテ看病シテヤリ 西ニツカレタ母アレバ 行ッテソノ稲ノ朿ヲ負ヒ 南ニ死ニサウナ人アレバ 行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ 北ニケンクヮヤソショウガアレバ ツマラナイカラヤメロトイヒヒドリノトキハナミダヲナガシサムサノナツハオロオロアルキ ミンナニデクノボートヨバレ ホメラレモセズ クニモサレズサウイフモノニ ワタシハナリタイ

カテゴリ:宗教・文化

卒園生、転園生のみなさんへ32

2023.06.21

花文字 中国伝統芸術 漢字の書体の一種。漢字の筆画を花、鳥、魚、虫、草、山、水などの縁起の良い文様に置き換え、基本的な漢字字形に従って、絵画と書道を統合して形成した書体

おはようございます。今日も曇りで外で遊ぶには丁度良い環境となりそうです。
【七十二候が夏至の初候に変わり、乃東が枯れていく頃となりました乃東とは、冬至に芽を出し夏至に枯れる「夏枯草 (かこそう)」の古名で、紫色の花を咲かせる「靫草 (うつぼくさ)」の漢方名でもあります。ウツボグサは、日当たりの良い山野の草地に群生し、夏至の頃に枯れていきますが、この枯れて茶色くなった花穂が「夏枯草 (かこそう)」です。夏枯草は、古くから洋の東西を問わず漢方として用いられてきました。この生薬を煎じて飲めば、利尿・消炎作用があり、煎液は、ねんざ・腫物・浮腫の塗り薬として、また、うがい薬にも用います。英名は、「all-heal = 全てを癒す」。和名は、花の形が矢を入れる「うつぼ」という道具に似ていることから付けられました。今回の候「乃東枯 (なつかれくさかるる)」は、冬至の初候「乃東生 (なつかれくさしょうず)」と対になっています。】
作日、今日は一般対象の園庭開放日です。昨年お世話になった加藤久美子先生(21日)、児童民生委員さんもいらっしゃり、お母さんや子どもたちと触れ合いの機会を持っていただきます。在園児さんにとっては様々な人に出会えるチャンス、地域の親子さんには、安心して遊べる場所の提供と、子育て仲間との出会い、育児、子どもの発達の学び機会としていただければ嬉しいです。行ってらっしゃい。

夕刻
今日は一般の皆さんのための園庭開放日でした。4組の親子様、加藤久美子先生、児童民生委員さん、蟹江町サロンの方もご参加いただき、様々な世代と専門家が集まる賑やかな園庭となりました。民生委員さんは年齢でいえば祖父母の世代、専門家ではありませんので、若いお母さま方に対しても遠慮がちです。これで2回目の来園になられますので、前回よりも余裕をもって親と子に関わる様子もうかがえました。子どもたちも大人も、いつもと異なる人や場所の環境に慣れるには時間が必要です。加藤先生にもたくさんの質問をされ一所懸命です。どうぞ肩の力を抜いていただきまして、自然体で楽しい園庭での子どもたちとの時間を楽しんで過ごしていただければ嬉しく思います。人間同士は対面で相手の息遣いも感じながら、笑顔と躍動感の関係性を持続していくことで、仲間になっていくことが可能になります。
江戸時代、庶民の生活は主に長屋と言われる隣近所が間近にある生活空間でした。中央に皆が集まれるようなスペースがあることも・・・、ひとりの問題を皆の問題として、皆の問題を自分事として心配しあっていました。貧しくつつましやかな生活が、そのような相互扶助の精神を生むのかもしれません。現代は情報も何もかも手に入れることは、テレビ、ネット、スマフォで可能になりましたが、一番大事な信頼や親近感を失っていることが増えてきました。私たちの祖先は仲間や隣人に迷惑をかけて村八分(近所付き合いをやめること)となっても、葬儀と火事だけは手伝う(疫病、延焼防止)風習を残しています。対面の付き合いは、最低限のルールを守り、人間同士が生きていくために必要なことだったのです。
人が生きるということは、必然的にどこかの誰かとお付き合いをするということだと思います。付き合いは心の中でいくら理論づけをしてもうまくいかないことがたくさんあります。しかし、頑張っている姿や言葉に触れるだけで、お互いを理解できるきっかけをも見つけることができるのです。意地を張らずまずはその場に身を置くことから始まると思います。

カテゴリ:卒園生・転園生の皆さんへ!

地域の皆様とともに

2023.06.20

今朝の園庭 6.20

おはようございます。梅雨らしさは影を潜め晴天が続きます。今朝は昨日より気温も低めで過ごしやすい気候となりそうです。
今日明日は一般向け園庭開放日となります。保育園を地域に開いていくために、とても大切な機会ととらえています。「地域で子どもたちを育て、育てられる」を目指して頑張っていきたいと思います。まだまだ参加者は少ないですが、何事も継続が大切。最初は小さな輪でも信じて歩みを進めていきたいと思います。
コミュニケーションについて考える機会を増やしています。人間同士は家族間、職場、地域で生活する毎日の中で、対話していくことが大事だと思います。コミュニケーションという言葉は、「共有」という大切な意味を含んでいます。我々保育職員は子どもたちはもちろんですが、保護者の皆様、職場内の同僚ひとり一人と気持ちや行動を共有していくことが大切であり、プロ意識を持って臨まなければならない考えています。
人間同士は性格、考え方、方法も違うことが前提ですが、「共有」するためのスキルを身につけていってこそ、共通の目的に向かっていくことができます。そのためには、自己の感情をコントロールし、論争ではなく平和的に会話し一致点を見つけていく努力が必要です。保護者の皆様はいかがでしょうか?感情的になってしまうことも人間だから仕方はありませんが、お互いの考え方の違いは認め、相手如何ではなく「共有」を求め自分が変わることは可能であると思います。視点を変え人や物事を見つめ、今日も生きていきたいですね。行ってらっしゃい。

園庭開放 ご参加ありがとうございました!
今日は花曇りで強い日差しはなく、園庭開放にはもってこいの気候だったと思います。合計4組の親子様、チーかにサロンの皆さま(地域住民・支援者他)がおいでいただきました。
チーかにサロンのNさんは82歳と思えない元気のよさ、受けごたえ、体力、にこやかさ等、何もかも人生の先輩として見習うべき姿勢を多々感じます。昨日から畑作りの準備に来てくださり、子どもたちにも気さくに話しかけ、積極的に人や自然との距離を縮めていかれます。この力こそ地域の子育て、人間関係作りに必要であると思います。お母さま方もとてもにこやかで、園児さんも含め子どもたちを愛おしく見守っておられる姿が、とてもやさしい雰囲気を作っていました。また、2、3度いらっしゃっているお母さんは、本園の子どもたちもどこかで見たことがあるお母さんと覚えているのでしょうか?躊躇なく近づき赤ちゃんの頭を優しくなぜるなどして親しみます。さらに、赤ちゃんとお母さんという関係性を目の当たりにすることは、3歳前後の子どもたちにとっては「見立て」、「ふり」を行ってみたい対象が目の前に現れるわけですから、これほど気持ち躍ることはないと思います。やはり今は子どもたちにとって人間関係の質よりも量が必要なようです。
園の子どもたち、園庭開放でいらした親子様、年代の離れた方、普段はそれぞれの生活圏で日々を過ごしている多世代の皆様が、園庭という空間を共にすることで、決して大々的ではありませんが、何かしら影響し合うことが可能な瞬間を作り出していると思います。保育士、私、子どもたちは各々人との関係性をもっていますが、意図的に少しだけ広がる場所をつくれば、新たな子育て仲間、地域の先達、支援者の皆様に出会うことができます。こんな素敵なことはないと思います。人である以上私は狭い人間関係の中で生きていくよりも、まだ会うことができていない素敵な人とのめぐり逢いを思い描き、日々を楽しみに過ごしていきたいと願っています。
本日ご参加いただきました皆様全員に感謝申し上げます。

カテゴリ:園庭開放

一途に生きる!

2023.06.18

植物画を描く 牧野万太郎


おはようございます。梅雨明けを思わせるようなお天気です。暑さも増しますが、私にとって夏は何となく心躍る季節です。情熱、一途、燃える心等を連想させる躍動感はとても好きです。
さて、朝の連続ドラマ「らんまん」では、植物学者を目指して懸命に日々を生きる、牧野万太郎こと牧野富太郎の人生を描いています。植物以外には目もくれず突き進む姿は圧巻です。ドラマの中で夜明けまで一緒に植物論集制作に励む同志の言葉が印象に残ります。「まんちゃんを視ていると、空っぽの器の中に情熱を持って目いっぱい詰め込んでいるようだ」、「凄まじい集中力だ」、「自分もかくありたい」と一途でひたむきな情熱を称賛し、勇気をもらう姿が心に染みました。
人間は情熱を注げる人、仕事、趣味を見つけることが大切です。たとえ不遇な時代が続いたとしても、一途に見つけたことに没頭していると、そこから道が開くこともあるからです。苦しい時も喜びの時も、その「一途な思い」さえあれば、いつの日か乗り越えていけると信じます。この世に生まれ出た喜びと責務を、後悔なく過ごすためにも、追い求めていきたい心ですね。行ってらっしゃい。

夕刻
野菜でスタンプ(オクラ)、虫取り等子どもたちにとって、自然はやはり身近な存在です。人工物も自然物も触れてみてこそ相手が何者であるかが分かります。様々な感覚器官をフルに活用すれば、速く詳しく特徴をつかむことができます。だいたい何かが分かったら次はどう使うかです。固定された方法はありませんので、気の向くままに試していけばよいと思います。どの方法が目的に合致しているかどうかの判断は、もっともっと先の発達でつかみ取るものだと思います。今は自分の手指で扱ってみて、どんな楽しさが生まれるのかを体で感じ、心を揺さぶられながら同じ感覚を味わいたくなったり、「もっと、もっと」と何回も繰り返すことで新たな発見をし、遊びが発展するなどにつながっていきます。その好循環が心身の発達につながっていくことはこれまでにお伝えした通りです。

カテゴリ:生き方

卒園生、転園生のみなさんへ31

2023.06.16


おはようございます。
【七十二候が芒種の末候に変わり、青々と大きく実った梅の実が、黄色く色付き始める頃となりました。“梅の実が熟す頃の雨” ということから「梅雨」になったとも言われ、梅雨時である陰暦5月を「梅の色月」と美しく言い表した言葉も残っています。梅は、古くから日本人に身近な植物ですが、もともとは花よりもその実が万病に効くとされ、奈良時代に薬用植物として中国から伝わったといいます。じめじめとした梅雨に入り、身体の免疫力が落ちるこの時期、クエン酸が豊富で疲労回復、食欲増進の作用がある梅干しは、古くから重宝されてきました。殺菌作用も強いので、食中毒の予防にも役立ちます。収穫された梅の実は、梅干しや梅酒、梅シロップや梅ジャムなど、保存食として幅広く利用されています。梅酒用には、まだ熟す前の青く硬い実が、梅干しや梅酢用なら、完熟してちょっと黄色くなったくらいのものが良いそうです。】
今年も梅干し作りの季節がやってきました。我が家でも仲間からいただいた梅の実を、干す、漬ける、干すを梅雨明けにかけて繰り返し、心を込めて作っています。梅干し作りは人を育てることにも似ています。手間をかけずに放っておくと、中から水分が出てビニールなどに入れたままですと、湿気で腐ってしまいます。しばらくはへたをとり陰干しで水分を抜くことが必要です。それも梅同士がなるべく引っ付かないように、百均のよしずや新聞紙などに丁寧に置いておきます。とはいえたくさんあると丁寧にできず傷んでしまうこともあります。しかしちょっとやそっとでやられませんので、変色する前に塩と漬け込めば、塩と梅両方の殺菌作用で問題はほぼありません。植物は気候や状態に気を配れば答えてくれますが、人間はなかなかそのようにはいきませんね。しかし、根気が大切なこと、1度要領を学べば意外と育児は楽しくなるものです。梅の一粒々に子どもたちの顔を思い浮かべながら、今日もせっせと様子を見守るのでした。行ってらっしゃい。

夕刻
園庭での子どもたちの姿はいかがでしたでしょうか?子どもたちの自由奔放な姿に驚く、いやいやいつものことでしょうか?私たちは子どもたちの自由な園庭での言動を、できるだけ尊重できるように努力しています。最低限の安全確保、学びの機会は環境の整備が始まりです。園庭においても保育室でも、このことは忘れてはいけないことだと断言します。
今後も子どもたちは成長の途上の中で、きっと親が知ったらとんでもないことをしていくことでしょう。私たちは今は大人ですが、親に分からないように「危険、悪いこと」もしてきたはずです。しかし、今、世の中で問題になっていることは、このような経験を経てきていない子どもたちが多いと感じます。「親に内緒」これは親としては怖いことかもしれません。しかし、本人がやってみたいことに取り組むことを承認することは、本人が「これ以上はできない、してはいけない」と自分の心の中に歯止めを持てるように考えるきっかけとなることにつながります。そのためには、本人が自己決定し行うことを、保障していかなければなりません。規制してその危うさを学ぶ機会を邪魔してはならないのです。
思い返せば私も悪だくみをし、行ったことも数知れません。しかし、そのおかげで限度を学んできました。それは青年期まで続きます。本当に危うくなった時に親は成人前までは、子どもに「少し立ち止まること」を伝えることは許されるはずです。親に反対されたり、きつく戒められても、そこを乗り越えるだけの考えと責任を身につけているかどうかが大切になってきます。
そのような意味で、乳幼児期は「思いのまま」に過ごしていくことがとても大切な期間なのです。親子、保育士、教員との関係性をしっかりと保てるような力の育成は、この世に生まれてきた時から始まっていると思います。親としての第一義的責任、保育者としての責任、祖父母としての責任はそれぞれ異なります。しかし、産み育てる行為は人間にとって最も崇高で、真剣に考えなければならないことなのです。少子化は喫緊の問題です。子どもがいなくなれば人間は滅びます。そこが考えられていない政治、教育、子育てだから、時代と社会が生み出す世界に流された結果の、悲惨な事件が生まれていると考えます。いかがでしょうか?あくまで私見です。

カテゴリ:卒園生・転園生の皆さんへ!

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