小澤征爾さん 逝く
2024.02.16
おはようございます。
指揮者の小澤征爾さんがこの世を去りました。「世界の小澤」として名をはせた氏、実は「人たらし」で努力家、独特な個性を持つ人だったようです。小澤さんは世界中のオーケストラという大家族を率いて活躍し、メンバーが口々にするのは「一緒に演奏することの楽しさ」でした。楽譜は最も長いと言われたオペラも暗譜したうえで臨み、演奏者ひとり一人の良さを最大限引き出すため、演奏者を引き込む(その気にさせる)情熱的な力を持っていました。でもそれは音楽をしない時にも準備があったことが報道されていました。コンサートを支える人々と談笑、一緒に「蕎麦つくり」、「人たらし」のエピソードはたくさん残っているそうです。
晩年テレビのインタビューで「若い人たちへ言葉を残すとしたら…」の質問に「個」の大切さを伝えました。「最近の日本人は何でもみんなの合意を大切にしようとする」、「一人の力はみんなの思いを変える力がある」、「個を磨くことの大切さがあってこそ、集団に及ぼす影響力を持つことができる。」その様に感じました。
私たちが行っている乳幼児保育も「個」を大切にすべきと言われています。青年に向けて伝えている思いとは異なるかもしれませんが、人間は誰もが「個」がスタートラインであることは確かです。その「個」に最大限敬意を払い、伸びる力を引き出そうとすることは、年長者の役割であると同時に、本人は自分の力をどこまでも信じ、努力できる心を自分自身で育てていくことが大切なのだと思います。
小澤氏の述べた「個の大切さ」とは、自分自身に挑戦し続ける心の持ちようと努力なのだ
カテゴリ:生き方