お知らせ

本当に訴えるべき生き物の命とは

2024.05.27

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おはようございます。
【七十二候が小満の初候に変わり、卵から孵化した蚕が盛んに桑の葉を食べ始める頃となりました。ひと月ほど後には白い糸を体の周りに吐き出しながら繭をつむぎ、この繭から美しい絹糸が生まれます。旧暦4月は、蚕の成長に欠かせない桑の葉を摘む頃でもあったため、「木の葉採り月」という別名もあります。
蚕が餌を食べる音は凄烈で、「ザァー」っとまるで雨が屋根を打つ音のよう。食欲旺盛な蚕が、新鮮な桑の葉をもりもり食べて大きく育ちます。かつては、蚕のえさとしてしか捉えられていなかった桑の葉ですが、近年様々な栄養素が入っていると注目されるようになり、桑茶という健康茶として飲まれることもあります。ところで蚕は、「一匹」ではなく「一頭、二頭」と数えます。それは、蚕は人々の暮らしを支える大変重要な生き物だったので、牛や馬などと同じく家畜として扱われてきたためです。同じ理由から、「おかいこさま」などと敬称を付けて呼ぶ地方もあります。養蚕は、戦前までは農家の約4割が携わっていたこともあり、まさに日本の主要な産業でした。その影響から桑畑は、果樹園や畑地のように独立した地図記号にもなっています。初夏には甘酸っぱく美味しい実がなり、地方によっては、桑酒という果実酒の原料としても人気のようです。そして、木は非常に硬く、磨くことで味わい深い黄色が現れ、大変美しいため、工芸用の材料としても用いられます。杖や将棋盤、万年筆、箸など幅広く活用され、そのどれもが高級なものとして扱われています。】
本園にもクワを植えてあります。今丁度実がなり私も時々つまんで口にすることもあります。甘酸っぱい風味に春らしい風情が感じられます。

上げ馬神事
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【】にもありますように、日本人は蚕、蜜蜂、馬、牛、鶏、豚、犬などの動物と縄文期より密接な関係を持ち暮らしてきました。様々な神事(上げ馬神事など)も動物と共に過ごしてきたからこそ「感謝の念」の中で数百年存続しています。一概に「動物虐待」だけで攻め立ててはならないと思います。捕鯨を始め食文化にも関係していることを深く考え、「命を無駄にしない」、「命への感謝(「いただきます」の言葉)」こそ、当たり前のように期限が過ぎたら廃棄される現代に「声を大にして」主張すべきことだと考えます。

カテゴリ:生き物・自然・人間

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