育っていく内面と寄り添い方
2025.05.05

発達が進むにつれて行動範囲も広がり、探索活動と発見機会も増していきます。お座りができるようになることで立腰し視界が広がります。またしっかり腰を立てることは、姿勢の保持と筋肉等を正常に保ち、内臓にも良い影響をもたらします。ハイハイは足腰の筋肉発達を促進し居場所を移動することを可能とします。伴って様々な欲求も豊かにしていきます。
人間の発達は実に巧妙に仕組まれています。こればかりは自然の摂理であり、人間が意図的にプログラミングできるものではありません。だからこそ目に見えないものの存在は大切にしなければなりません。大人が先祖供養、利他の心、欲のコントロールで自らを律していくことが、無心で生きる幼子の将来をも司っているのではないかと思うほどです。
私たち大人と言われる存在は、子どもたちに恥ずかしくない生き方、後ろ姿を見せていかなければなりません。若い頃は私自身無茶もしてきた身ですが(反省ばかりです)、年を経るほどにわが身を省み、生きていくことの大切さを思い知らされます。
どうぞ子どもたちの「初めて」に優しく丁寧に寄り添ってあげてください。その経験が記憶に残らなくても、お子様自身の自信につながっていくことは確かです。愛情をたくさん受けた子は、自分を大切にし、他者をも大切にできる心を自分の中に育てていくことでしょう。
この保育園を卒園するまでに園庭のたくさんの自然、遊具、玩具をどれほど使いこなし、自分の力(集中力・レジリエンス【立ち直る力】)、安全への気づき(身を守る術・危険察知力)を得られることでしょうか?誕生会などで皆の多くの視線にさらされ気恥ずかしさを感じながら、「皆の前」、「代表でことを為す」、「お話しをする」等、緊張感をプラスの力へと使いこなす力の基礎を得るることが出来るでしょうか?
これらの経験から生み出される「生きる力」は、どんな知識技術よりも幼少期に必要な力です。私は「自然の力」と「大人の適切な支援」にこそ、まさに大切な力を育む大きな可能性が秘められていると考えています。
保育園もまだまだ努力すべきところは多々あります。保護者の皆さまもどうぞご一緒に考え、初期の子育てをより良き機会としていくために共に歩んでまいりましょう!子どもは様々を教えてくれる存在です。決して上から抑え込み教育していく対象ではありません。「教育」は「共育!」、とても素晴らしい言葉だと思います。
カテゴリ:発達