第四十四候「鶺鴒鳴 (せきれいなく)」 9/12~9/16頃
2025.09.15

おはようございます。
【七十二候が白露の次候に変わり、セキレイが鳴き始める頃となりました。「チチッチチッ」と鈴のように高い声を放ちながら、秋の空をさわやかに飛んでいくセキレイ。水辺を好む鳥ですが、民家の軒下などにも巣を作るので、その鳴き声だけでも聞いたことがある人は多いはず。セキレイは、長い尾が特徴のスマートな小鳥で、羽色は主に「背黒・白・黄」の3種類が見られ、それぞれセグロセキレイ・ハクセキレイ・キセキレイの名が付けられています。尾を上下に振り、地面を叩くように歩く様子から、「石叩き」の異名も。また、日本神話の伊弉諾 (イザナギ) と伊弉冉 (イザナミ) に男女の交わりを教えたことから、「恋教え鳥」とも呼ばれます。こうした伝説から、セキレイは古来より夫婦円満の御神鳥として崇められ、結婚の儀にも関係が深く、皇室の成婚時には新床にセキレイの飾りが置かれてきたそうです。】

宮澤賢治の童話に「めくらぶどうと虹《「めくらぶどう」という、ちょっと違和感のある名称の実は、全盲の人の眼球の色に似ているからとつけられた野葡萄の俗称だということです。その実の色を見ていると、虹の淡い色に近しいものを感じました。めくらぶどうの不自由さと、虹のはかなさが擬人化されて語り合うのですから、とても神秘的な世界です。》」というお話があります。
【抜粋 もずが、まるで音譜(おんぷ)をばらばらにしてふりまいたように飛(と)んで来て、みんな一度(いちど)に、銀(ぎん)のすすきの穂(ほ)にとまりました。】自然を音としてとらえ、季節の変化を捉えていた賢治さん、秋がやってきて自然の中に様々を見つけられる心を持ちたいと思います。そんな変化を見つめていると、子ども心にも少し近づけると思います。
カテゴリ:生き物・自然・人間