第五十九候「朔風払葉 (きたかぜこのはをはらう)」 11/27~12/1頃
2025.12.06

おはようございます。
【七十二候が小雪の次候に変わり、冷たい北風が、木の葉を散らす頃となりました。朔風とは北風のことで、木枯しを指します。日本海を渡る時に水分を含んだ北風は、山地にぶつかり日本海側では多くの雪を降らせます。そして、山を越えた太平洋側では乾燥した風になり、「空っ風」と呼ばれます。「朔」という字は、「はじめ」や「元へ帰る」という意味でも使われますが、十二支を方角に当てると、子 (ね) の方角は「北」となり、子は干支の最初に位することから、やがて「朔」は「北」を指すようになりました。葉を落とした木々の冬景色はどこか淋しげで、草木は一見枯れてしまったようにも見えますが、木の枝には小さな芽が出始めています。土に落ちた木の葉は「望み葉 (のぞみば)」といい、土の中で肥料となり、めぐりめぐって春を迎える植物の栄養となります。こうして草木は新たな季節に向けた準備を始めます。】
「望葉」とても良い命名ですね!幼い子どもにとっては父母、祖父母はこのような存在であるべきだと思います。もちろん大人自身の生き様、後ろ姿が「望葉」であることは確かです。「子どものため」とは紛れもなく唯一の人格を持ち、親きょうだいとも異なる人柄をもつ、唯一の存在を尊重していくことを指しているはずです。だからこそ育てられた恩にいつの日か気づき、親を大切に思う心も育っていくのです。

沖縄民謡 てぃんぐさぬ花(ホウセンカの花)
一、てぃんさぐぬ花や 爪先(ちみさち)に染(す)みてぃ 親(うや)ぬゆしぐとぅや 肝(ちむ)に染みり
<意味>ホウセンカの花は 爪先を染める 親の教えは 心に染みる
二、天(てぃん)ぬ群(む)り星(ぶ)しや 読(ゆ)みば読まりしが 親(うや)ぬゆしぐとぅや読みやならぬ
<意味>天の星々は 数えれば数え切れても 親の教えは 数え切れないものだ
三、夜(ゆる)走(は)らす船(ふに)や 子ぬ方星(にぬふぁぶし) 目当(みあ)てぃ 我(わ)ん生(な)ちぇる親(うや)や我んどぅ目当てぃ
<意味>夜の海を往く船は 北極星が目印 私を生んだ親は 私の目印
四、宝玉(たからだま)やてぃん 磨(みが)かにば錆(さび)す 朝夕(あさゆ)肝(ちむ)磨(みが)ち 浮世(うちゆ)渡(わた)ら
<意味>宝玉と言えど 磨かなければ錆びる 朝夕と心を磨いて 生きて行こう
五、誠(まくとぅ)する人や 後や何時(いじ)迄(まで)いん 思事(うむくとぅ)ん叶(かな)てぃ 千代(ちゆ)ぬ栄(さか)い
<意味>正直な人は 後々いつまでも 望みは叶い 末永く栄えるg>
六、なしば何事(なんぐとぅ)ん なゆる事(くとぅ)やしが なさぬ故(ゆい)からどぅ ならぬ定み
<意味>何事も為せば成る 為さないから 成らぬのだ
七、行(い)ち足(た)らん事(くとぅ)や一人(ちゅい)足(た)れ足(だ)れ 互(たげぇ)に補(うじな)てぃどぅ年や寄ゆる
<意味>一人で出来ないことは 助け合いなさい 互いに補い合って 年を重ねていくのだ
八、あてぃん喜ぶな 失なてぃん泣くな 人のよしあしや 後ど知ゆる
<意味>有っても喜ぶな 失っても嘆くな それが良いか悪いかは 後になって分かることだ
九、栄(さかい)てぃゆく中に 慎しまななゆみ ゆかるほど稲や あぶし枕ぃ
<意味>栄えても 謙虚でいろ 実るほど頭を垂れる稲穂が あぜ道を枕にするように
十、朝夕寄せ言や 他所(よそ)の上も見ちょてぃ 老いのい言葉(くとぅば)の 余りと思(うむ)ぅな
<意味>お年寄りの言葉にはいつでも 世間を見習い耳を傾けよ 老人の繰り言だと侮るな
カテゴリ:教える・伝える
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