今年の一字 「熊」
2025.12.23

おはようございます。
恒例の清水寺今年の一文字は「熊」。あれだけ人里に出没し、不幸にも死亡事故が起きたことを思うと、一番のトピックス、人類の課題と言ってよいのかもしれません。政治の世界すら何ともできない人間が、自然の脅威を何とかすることなどできはしないと初めから分かっていることです。事が起きてからの対策では功を奏することは難しいでしょう。だから普段が大切です。「自然を大切にしてきたでしょうか」、「自然を伝える努力をしてきたでしょうか?」、「自然体験と行動を幼少期より行う環境を確保してきたでしょうか?」。
人類が危機に瀕するような今の事態は人間がまいた種が原因です。さらに人間同士が殺しあうことは「戦争」ばかりではありません。昨今世界で起きている「無差別殺人」も、他者への「嫌悪」を自らを害する「異物」と判断し、実際の殲滅行動に移している恐ろしさが感じられます。自分とは異なることを理性的に理解する、寛容に受け止め平和的努力を惜しまない、AIやSNS、人や対話を介さない安易な手段によって解決を図ろうとする、いわば人間同士のややこしい手間を省いた行いこそ、このような短絡的な判断と「即拒絶」、「即争い」の社会風土を生み出していると思います。人間同士の理解は時間と過ちと納得の繰り返しです。でもその手間の中にこそ「人間である所以、人間らしさ」があるのです。「手間と失敗をしなければ分かりあえない」、ここを諦めてはなりません!
「自然との距離感の意識化」、「地球に共生する生き物同士」等々、自然を学ぶことは何千何万年も前から「畏敬」、「共存」の対象として人類がうまく付き合ってきた「生き物をつかさどる対象」を知る事でもあります。その本質から離れていくことによる、自然の逆襲は、人類に警告を与えていることだと知るべきです。
カテゴリ:生き物・自然・人間
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