お知らせ

卒園生、転園生のみなさんへ16

2023.05.19

救世観世音菩薩(聖徳太子の等身大像と言われています) 

おはようございます。今日は気温も下がりしとしと雨が降る1日でしょうか?昨日までの暑さを思うと、少しほっとしますね。人間は気候に心を左右されるときがあります。時に自然に心身を委ねるのも良いでしょう。
今日からG7広島サミットが始まります。各国首脳が広島原爆資料館を訪問する予定です。しかし、原爆の実相に迫る本館に訪れるかどうかは明確になっていません。岸田首相は粘り強く交渉していますが、米、仏、英国は核保有国であり、自国世論への配慮のため行動選択が難しい面もあるようです。日本は核拡散防止条約に批准していても、核兵器禁止条約には参加していません。オブザーバー参加にも否定的なのは、「核保有国が一国も参加していないことは現実離れしている」、「結果的にアメリカを否定することは安全保障を脅かしかねない」、との政府見解を持っているからです。
軍拡についても、近隣諸国の軍事的脅威に備え、今まで手付かずだった南西諸島への自衛隊配備が着々と進められているのが現状です。沖縄県民は過去の戦争で日本軍に見捨てられ、盾にされた経験を忘れてはいません。再び軍備増強で真っ先に攻撃の的となるのではと憂慮して当然です。
偉大な先人である西郷隆盛は「中国を相手にするならシナ人に成れ」とまで、勝海舟は「日本人の師であり、経済への優れた見方を持つ中国と友好的関係を築くべき」等、隣国との交友、東南アジアの結束を強く訴えました。民主主義の結束を保つことは大切ですが、まずはアジア人としての文化や考え方をしっかりと持ったうえの誇りを大切にすべきではないかと思うのです。
過去の戦争を体験していなくても、情報が発達した近代では、ウクライナ、ロシア、アフガニスタン、ミヤンマー、スーダンなどの状況を見聞きすることで、軍備増強が戦争に巻き込まれる可能性を大きくすることは否定できません。G7を通じて日本国としてどんな主張をしていくのか、たとえ国同士の関係性がほころぶとしても、被爆国として強い主張をすべき時は今です、そしてアジアの一員として、独立したなおかつ仁の心をもって近隣諸国と「和をもって貴しとなす(事を成すためには、議論が必要であり、議論をする上で道理に反するような考え方をしてはいけない。大いに議論すべし)-聖徳太子」機会となることを切に願いたいところです。行ってらっしゃい。

19日夕刻 足の裏の大切さ
土踏まずの形成は歩き始めるころから進んでいきます。足形をみてもきれいに足の裏が映し出されていますね。この時期だけのものですから、大切に残しておきたい記念品でもあります。写真を見ると随所でしっかりと足の親指付近で地面を捉え、力をかけて足を押し出そうとしています。足の指先でける動作は、高這いや歩行に必要な筋力、バランスを保つ力、前に進む力等、運動を支えるしっかりとした力を得るために必要な動作です。
そして直立二足歩行が始まると、指先にかける力によってだんだんと土踏まずを作る準備が始まっていきます。土踏まずはジャンプし着地の際の衝撃を和らげる、足の骨の保護、姿勢を保つ、あおり動作(地面をつま先でけり出す動作)を助ける役割を担います。およそ5~8歳で形成されますので個人差があると言えます。気長に成長を待つ必要がありますが、子どもが床、地面を捉えやすいように、はだしで過ごすことが良い面として挙げられます。ですが柔らかな子どもの足の裏は、傷つきやすいためケガをしていると傷口からバイキンが入り、ほっておくと化膿することもありますので注意が必要です。
考えてみれば足の裏は、自分自身を一生支えてくれる尊い存在です。いつも地面や汚れたものに接し、目立つ存在ではありません。しかし、足の裏が故障すれば大きな影響があります。大切にしなければならないですね。

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卒園生、転園生のみなさんへ15

2023.05.18

5月18日 朝

おはようございます。今日も真夏のような暑さです。水分、塩分、休息の摂取をしていきましょう。
アフガニスタンで活躍した医師、中村哲 氏をご存じかと思います。残念ながら銃弾に斃れてしまいましたが、失われてしまいそうなう命に自らの身を投じ献身的に尽くした偉大な人でした。戦争で疲弊した国民は兵士となって家計を支えていました。下痢をして簡単に死んでしまう子どもたちを目の前にし、根本的解決は1本の水路を20㎞にわたって大河から引き、きれいな水で衛生環境を整え、緑の大地を作り作物を育て、アフガニスタンの人々が自給できる大地を作ることでした。「戦争、憎しみの連鎖では平和に過ごす世界は作ることができない。」そんな気概に賛同したアフガンの人々は、銃をシャベルに持ち替えたのでした。「いてもたってもいられない」そんな気持ちに突き動かされたとはいえ、崇高な志と実践者としての想い、人命という尊さへの誠実な行動には、誰もが心を打たれることでしょう。自然の脅威に苛まれて何度失敗しても、決して投げやりにならず淡々と事をなしていく姿は、失われゆく日本人の献身的な姿として永遠に心に刻まれるに違いありません。
中村医師は堰が大雨で押し流されたとき、日本に戻り福岡県の山田堰を見学したそうです。そこで佇みじっと川面と堰を眺め、土木工学では達成しきれない、人間の知恵と思いの強さを想像していたのではないでしょうか。理屈ばかりが完璧でも、うまくいかないことは世の中に五万とあります。そんな深い人間活動の極みは失敗にこそ見つけられる真実かもしれません。私たちも今後、気候変動、少子高齢社会、戦争、差別と様々な障害を乗り越えていく必要に迫られます。そんな時知らぬ顔をせず、どれだけ自分事として考え、中村医師には到底及ばないとはいえ、小さな行動を積み重ねていくことが、良い方向を見つけ出すカギになると思います。機械が人間の先を行く時がやってきても、思いの強さで動いていく世界は、きっと人間社会の最後の砦となっていくに違いないと信じていきたいですね。行ってらっしゃい。

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卒園生、転園生のみなさんへ14

2023.05.17

5月16日 幼稚園年中さんとの園庭交流
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いらっしゃーい ようちえんのみんな!

初めての幼稚園年中児さんとの交流会。今日は天気も良く暑くなったため、時間を調整しながらの活動となりました。さすが年中さんは顔を真っ赤にし、汗だくになりながらも夢中で遊び通す体力が育っています。体も心も大きくなり余裕が感じられます。門をくぐる前に担任の先生から、「園庭では走らないように」と言われていましたが、忘れてしまうのが子どもです。でも子どもたちは山から駆け降りる時、車で滑り降りる時、しっかりと周りを見て、足でブレーキをかけながら降りていました。保育園児にどんな年齢の子がいるのかをちゃんと分かっており、幼い子を傷つけないように自分で配慮できていたのです。言われたからではなく、4,5歳なりの判断力で自分と他者を傷つけないようにする心と体が身についていると感じました。
一方保育園の子どもたちは、いつもと違う雰囲気に驚き、立ち止まってはいたものの、少しづつ緊張も解け、一緒に遊ぶまではいかなくても、興味ありそうな表情で見つめていました。迫力ある大きい子の遊び方に目をまん丸にし、恥ずかしがって自分からは近づこうとはしない様子は、とても順当な反応だと思います。
こうして「不規則」、「初めて」、「突然」などの変化に対し、沢山の人との関りを経験することで、決して怖さばかりではないこと、助けてくれる人がいることなども理解し、「動じない心」を自分の中に育てていきます。その力はどんなに小さな子どもでも紛れもなく自分で作るべきものであり、その機会や環境を与えていくことは、大人が責任を持ち用意するものなのです。

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卒園生、転園生のみなさんへ13

2023.05.15

5月15日 朝
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おはようございます。今日は不安定な天気となりそうです。
【七十二候が立夏の末候に変わり、タケノコがひょっこりと顔を出す頃となりました。やや遅く感じられるかもしれませんが、実はタケノコにも種類があり、収穫期も少しずつずれてきます。最も多く出回っている中国原産の孟宗竹は春先の3月中旬から、日本原産の真竹は5~6月に旬を迎えます。ですので「竹笋生」の竹笋とは、真竹だと考えられています。竹冠に旬と書く筍は、まさに旬を感じる野菜の代表。その旬は非常に短く、食べごろは土から顔を出してからわずか10日程と言われ、上旬・中旬・下旬と月を10日間に分けるのも、筍の旬からきているそうです。タケノコとはご存知のとおり、竹の芽の部分です。すくすく育つようにと、お食い初めの縁起物の一つにもなっていますね。タケノコの成長スピードは、2~3ヶ月で20mもの高さになり、ピーク時には1日に80~100cmも伸びるといわれています。竹には60個ほどの節がありますが、この節の数は、タケノコの時から変わらず同じ。それぞれの節に成長点があり、それらが同時に成長するため、竹は驚異的な速さで伸びていくそうです。筍は、掘りたてが一番美味で、朝掘りの新鮮なものはそのままお刺身でいただけるほど。掘り採ってから時間が経つほど固くなり、えぐみも強くなるので、極力早いうちに調理や下ごしらえを行います。】
人間の成長に似ている?様な気もします。幼いころはとても成長が早く、新生児期(生後30日程度)、乳児期(およそ1年)に1週間そばにいないと、様々な表情や体の動き、感情の表現などあっという間の変化を見過ごしてしまいます。ご家族はもちろんですが、私くらいの年齢となると、この瞬間がとてもいとおしく、貴重な機会に感じられてきます。『明日ありと思う心の徒桜(あだざくら-はかなく散ってしまう桜)、夜半の嵐の吹かぬものかは【意味】明日もまだ桜は咲いていると思っているが、夜更けに嵐がきて桜の花を散らすことがないといえようか、そんなことはない。-親鸞聖人』日々を大切に生きるとは、何気ない関りと風景を一度限りの時間としてとらえ、過ごしていこうとする覚悟だと感じます。子ども自身は意識していなくとも、それぞれの成長の節々で自然の力で伸びようとする力があるはずです。そんな分節に大人の力が大きく必要なのは人間の子どもだけかもしれません。だからこそ節々の見守り方も考え(乳幼児期-肌を離すな・学童期-肌を離し、手を離すな・・・)接していく時間を大切に確保していく必要がありますね。行ってらっしゃい。

午後
こどもたちにとって水ほど魅力的な素材はありません。どの子も集中力が半端ではないです。なぜここまでひきつけられるのでしょうか?雨上がりの園庭は土の様子、湿度、風の香り、お日様、生き物もすべてが何となくいつもと異なっています。さらに心の中に「どうなっているのだろう」という、興味と意欲が湧き、自然に様々な活動を生む心の動きに誘われます。
シロツメの花を水に入れてみるなど、なかなか思いつかない発想です。たくさんの水をスクウことも今回はスコップオンリーでしたが、コップやお皿でも可能なことにいつか気づくと思います。それにはたくさんの水が必要かもしれませんね!すべてが自然が与えてくれた恩恵から始まっています。自然は様々な知恵を人間から引き出します。水は低いところに集まり、器があればその中に納まります。なんと不思議で自然の摂理にかなった素材なのでしょうか。理屈ではなく子どもたちは肌身でそのことのおもしろさに気付いています。
川や海、日常でも雨上がりであれば(もう少し体が強くなれば、合羽を着て雨の中で遊ぶ、散歩することも可能)子どもたちの興味を大きく膨らませることができます。子ども自身の頭のなかは、きっと水があれば、雨が降れば遊びたい気持ちでいっぱいになっているはずです。この環境を安全に用意できるのは恐ろしさと楽しさを知っている大人です。安全と危険は隣り合わせですので、水の量、高さ、速さにはこれからの季節十分注意することが必要ですが、水は遊び道具、体を冷やす(温める)効果等、様々な力を持っています。子どもたちに積極的に準備したい環境であることは間違いありません。

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卒園生、転園生のみなさんへ12

2023.05.12

5月12日 朝
旧NHK教育テレビ 「できるかな」 ノッポさんの心よ 永遠に!

おはようございます。
「ノッポさん」が昨年9月に世を去りました。88歳だったそうです。発表されたのは10日のことで、「みんなをわずらわせたくないから、亡くなっても半年以上は公表しないように。風のように自分は逝くからね、見ててよ」周りを騒がせたくないという実にノッポさんらしい言葉です。ノッポさんはNHKの教育テレビ番組「できるかな」でその名のごとく長身で一言もしゃべらず、トレードマークである緑色の帽子を被り、夢中に工作をする姿で子どもたちにも親にも人気がありました。不器用でも一所懸命楽しい物作りに励み、失敗しても諦めない姿、実は子どもの頃から手先が不器用だったノッポさん、苦手なことがあっても楽しく諦めない心を無言で伝えてくれていた真の教育者だったと思います。
人間にとって何を大切にし、生きる必要があるでしょうか?まさに彼が伝えたかった「楽しく、諦めず、一所懸命、心優しく」だと思います。この心を忘れた生き方、伝え方が現代の子どもたちの「心の闇」を作っていると感じます。私たち大人は気を付けなければななりません。子どもに技術や知恵を用意する前に、「仲間」、「会話」、「触れ合い」、「多様な世代との関り」を得ることができる環境を準備すべきです。乳幼児期、学童期においては、狭くて少ない人間関係ではなく、「量」を大切にしなければならないのです。知識、技能の習得はそれからで十分です。
苦手な工作を自分の仕事としたノッポさん、マイナスに思えるようなことに活路を見出せる力は、きっと多くの大人、仲間がいる環境に育てられたものと信じます。今日もたくさんの人と自然に囲まれ、子どもたちが様々な経験をできますように、誰かを頼ることで「真の自立」へ向かう土台が培われますように願っていきたいと思います。行ってらっしゃい。

夕刻
「子どもは寝て育つ」と言われます。寝ることは人間にとって成長、疲労回復のためとても必要な時間です。交感神経と副交感神経が入れ替わり、心の休み時間を確保できるようになっています。心地よい日差しと外気の中でゆっくりと副交感神経が働きだします。心身にとって必要な脳内休息、回復時間を満たせば、交感神経が働きだし心と体はゆっくり動き始めます。そして様々なものに影響を受け、記憶や身体使いを体得していきます。
さらに量の人間関係に触れながら(今日は睡眠中・大きい子にとっては優しくすべき対象)、「かわいがられ、かわいがり」を体験することで、人への接し方を覚えていきます。幼い子どもにとって心への刺激機会はとても大きく多いはずです。ですがそのことが決して負担だということではなく、成長するための糧となっていると思います。人間は心に「空」があるからこそ、沢山の情報を取り込むことができ、睡眠があるからこそ、またゼロ(空)に戻ることができます。そして受け止められる刺激の量も、その回数が増えるにしたがって大きく強くなっていくのです。心身への負荷はかかりすぎるとストレスとなり、心も体も壊れてしまう可能性があります。適度、中庸(ちゅうよう)が大切なことは、先人の言を見ても明らかです。
子どもは大人よりも好奇心旺盛にインプットされています。それは生きていくための手段であり、必然でもあります。したがって脳と体を休める時間もたくさんないと生きていくための感性、体力を持続していくことができないと思います。うまくできていますね。

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