「こうでなければ・・・」からの脱出!
2024.04.21
「みざる きかざる いわざる」
日光東照宮
おはようございます。
「子どもは大人の言うことは聞いてないが、するとおりに行う」児童精神科医「佐々木正美さん」の言葉です。表題の「こうでなければ・・・」では日常茶飯事に大人から子どもたちに降り注がれる言葉として、「またか・・」といった思いが強いように感じます。
大人は自らが生きてきた証、信念を「こうでなければ・・・」といった思いで子どもに押し付けがちです。しかし言うほどに子どもは押し黙り、また同じことを行い叱られる、つまりは聞いていないのです。大人の権威や恐怖からは「とりあえずは黙っていよう、しばらくすれば治まる」といった危機回避手段のみが発動しているのかもしれません。力で抑え込んでも結局は子どもの理解、行動の更新は期待できないということなのです。
ではどうすればよいのでしょうか?子どもには「理論よりもルール(義務・禁止・許可)」がすっきりと頭に入ります(哲学する赤ちゃん-アンソン・ゴプニック 亜紀書房)。この基本を押さえておき、くどくどと何度も制止する、理屈を導き出そうとする、理由を話すを繰り返すのではなく、シンプルに説明すべきです。「だから言ったでしょう」、「何度言わせるの」等の言葉がついつい出てきてしまうのも、「説明したのになぜ分からないのか?」といった「こうでなければ・・・」に基づいています。
もう一つは子どもや多様性を持った人々の「生きづらさ」があるならば、その要因を取り除いていくということです。「思いを受け止められていない」、「否定されている」、「もっともっととせかされる」、「親の言うことに子どもを載せようとしている」等の一方通行のコミュニケーシンでは子どもは納得できません。やはり「自分の言うことを聴いてもらっている、受け止めてもらっている」ことを感じていてこそ、「聞く耳」を持つことができます。行ってらっしゃい。
日光東照宮
おはようございます。
「子どもは大人の言うことは聞いてないが、するとおりに行う」児童精神科医「佐々木正美さん」の言葉です。表題の「こうでなければ・・・」では日常茶飯事に大人から子どもたちに降り注がれる言葉として、「またか・・」といった思いが強いように感じます。
大人は自らが生きてきた証、信念を「こうでなければ・・・」といった思いで子どもに押し付けがちです。しかし言うほどに子どもは押し黙り、また同じことを行い叱られる、つまりは聞いていないのです。大人の権威や恐怖からは「とりあえずは黙っていよう、しばらくすれば治まる」といった危機回避手段のみが発動しているのかもしれません。力で抑え込んでも結局は子どもの理解、行動の更新は期待できないということなのです。
ではどうすればよいのでしょうか?子どもには「理論よりもルール(義務・禁止・許可)」がすっきりと頭に入ります(哲学する赤ちゃん-アンソン・ゴプニック 亜紀書房)。この基本を押さえておき、くどくどと何度も制止する、理屈を導き出そうとする、理由を話すを繰り返すのではなく、シンプルに説明すべきです。「だから言ったでしょう」、「何度言わせるの」等の言葉がついつい出てきてしまうのも、「説明したのになぜ分からないのか?」といった「こうでなければ・・・」に基づいています。
もう一つは子どもや多様性を持った人々の「生きづらさ」があるならば、その要因を取り除いていくということです。「思いを受け止められていない」、「否定されている」、「もっともっととせかされる」、「親の言うことに子どもを載せようとしている」等の一方通行のコミュニケーシンでは子どもは納得できません。やはり「自分の言うことを聴いてもらっている、受け止めてもらっている」ことを感じていてこそ、「聞く耳」を持つことができます。行ってらっしゃい。
カテゴリ:子育て
子育て環境の変化
2024.03.27
参考 一升餅 1歳のお祝い
おはようございます。
ほんの100年前までは、子どもが無事に育つことは難しい状況にありました。それに比べれば現代は豊かになり栄養状態も良く、医療の進歩で救える命が増えたことはとても喜ばしいことだと思います。どの時代においても子の幸せを願わぬ家族はいません。無事に育つことが難しかった時代、古人は「一升餅(ため物に困らないように)」、「選び取り(将来占い)」等の風習で健やかに育つことを切実に願ったに違いありません。
23日は初孫が生まれて一巡り、つまり1歳の誕生日を迎えました。児孫を通じ改めて子どもの発達のすさまじさ、速さ、親子・家族関係の大切さ、そして何よりも大きな嬉しさと喜びを感じます。「目の中に入れても痛くない」を実感しています。近くのリユースショップへ足しげく通い、「今度来訪があったらこのおもちゃを試してみよう」、「そうそうベビーカーAタイプも必要」などと思いを巡らします。息子夫婦との育児への考え方の違いも受け止めながら、あくまで自己選択するための良き支援者でありたいと願います。
核家族生活では近親者や地域、仲間の支援が必要です。幸いにも我が家は嫁の祖母が車でおよそ30分?以内に在住し、専業主婦のため、里帰りやもしもの時に心強い支えとなってくれています。とても感謝です!私たち夫婦は現役で働いていますが、できるだけ土、日曜日などには、いつでも遊びに来て一休みしやすいように、日頃から顔を合わせ会話し、お互いの遠慮のハードルを下げるように努力しています。「しょせん他人」この気持ちは、実はとても大切な相手を尊重する心だと思います。相手を尊重しながらも、若さは時として「経験談」が必要な時がありますので、年長者として協力できれば良いのではと思います。
親は最後は自己決定しなければなりません。経験を積むことで自信も身に付き、親子共々成長していってほしいものとエールを送ります。保護者の皆様にも同じ気持ちです。家族とまではいきませんが、「他人ごと」ではなく、一緒に悩み、喜ぶことがとても私たちの力になっていることをお伝えしたいです。
おはようございます。
ほんの100年前までは、子どもが無事に育つことは難しい状況にありました。それに比べれば現代は豊かになり栄養状態も良く、医療の進歩で救える命が増えたことはとても喜ばしいことだと思います。どの時代においても子の幸せを願わぬ家族はいません。無事に育つことが難しかった時代、古人は「一升餅(ため物に困らないように)」、「選び取り(将来占い)」等の風習で健やかに育つことを切実に願ったに違いありません。
23日は初孫が生まれて一巡り、つまり1歳の誕生日を迎えました。児孫を通じ改めて子どもの発達のすさまじさ、速さ、親子・家族関係の大切さ、そして何よりも大きな嬉しさと喜びを感じます。「目の中に入れても痛くない」を実感しています。近くのリユースショップへ足しげく通い、「今度来訪があったらこのおもちゃを試してみよう」、「そうそうベビーカーAタイプも必要」などと思いを巡らします。息子夫婦との育児への考え方の違いも受け止めながら、あくまで自己選択するための良き支援者でありたいと願います。
核家族生活では近親者や地域、仲間の支援が必要です。幸いにも我が家は嫁の祖母が車でおよそ30分?以内に在住し、専業主婦のため、里帰りやもしもの時に心強い支えとなってくれています。とても感謝です!私たち夫婦は現役で働いていますが、できるだけ土、日曜日などには、いつでも遊びに来て一休みしやすいように、日頃から顔を合わせ会話し、お互いの遠慮のハードルを下げるように努力しています。「しょせん他人」この気持ちは、実はとても大切な相手を尊重する心だと思います。相手を尊重しながらも、若さは時として「経験談」が必要な時がありますので、年長者として協力できれば良いのではと思います。
親は最後は自己決定しなければなりません。経験を積むことで自信も身に付き、親子共々成長していってほしいものとエールを送ります。保護者の皆様にも同じ気持ちです。家族とまではいきませんが、「他人ごと」ではなく、一緒に悩み、喜ぶことがとても私たちの力になっていることをお伝えしたいです。
カテゴリ:子育て
北欧の作曲家
2024.03.09
左手のピアニスト 舘野泉
クラッシック音楽はかじる程度ですので、ほとんど知識はありません。ピアニストの舘野泉さん(左手のピアニスト)のピアノ曲に触れ、北欧の音楽を少しずつ聴くようになりました。シベリウス(フィンランディア)、グリーグ(ペール・ギュント)、メルカント(ワルツ・レント)など抒情的で心揺さぶられる音楽だと思います。
グリーグはピアニストとして舞台に立つ時、とても緊張する「あがり症」だったようです。必ずカエルの人形を握りしめ臨んだとのこと、素晴らしい作曲家の意外な一面を知り(3.2中日Culture 平原綾香と開くクラッシックの扉 上)、どんなに優れた人でも緊張感は変わらないのだと納得しました。保育園の子どもたちも自分の安心対象(ぬいぐるみ、車、毛布)があることを時々見せてくれます。とてもかわいらしい緊張感ですが、本人にとっては「死ぬか生きるか」ほどの境地であるからこそ、愛玩物は必要な時がありますね。なくても乗り越えられる自分を少しづつ作り上げていきます。
生きる上である程度の「緊張感」は必要だと思います。学生、子ども、教育者の前に立ち物事を楽しんだり、説得していくにはピリッとした心の張り?のような存在が必要です。おそらく芸術や職業上のプレゼン等で大勢の人を前にしたことのある方は分かっていただけるのではないでしょうか?年齢相応の「緊張」は認知機能を発達、あるいは維持していくために必要な機会だと感じます。避けず挑んでいきたいものです。
クラッシック音楽はかじる程度ですので、ほとんど知識はありません。ピアニストの舘野泉さん(左手のピアニスト)のピアノ曲に触れ、北欧の音楽を少しずつ聴くようになりました。シベリウス(フィンランディア)、グリーグ(ペール・ギュント)、メルカント(ワルツ・レント)など抒情的で心揺さぶられる音楽だと思います。
グリーグはピアニストとして舞台に立つ時、とても緊張する「あがり症」だったようです。必ずカエルの人形を握りしめ臨んだとのこと、素晴らしい作曲家の意外な一面を知り(3.2中日Culture 平原綾香と開くクラッシックの扉 上)、どんなに優れた人でも緊張感は変わらないのだと納得しました。保育園の子どもたちも自分の安心対象(ぬいぐるみ、車、毛布)があることを時々見せてくれます。とてもかわいらしい緊張感ですが、本人にとっては「死ぬか生きるか」ほどの境地であるからこそ、愛玩物は必要な時がありますね。なくても乗り越えられる自分を少しづつ作り上げていきます。
生きる上である程度の「緊張感」は必要だと思います。学生、子ども、教育者の前に立ち物事を楽しんだり、説得していくにはピリッとした心の張り?のような存在が必要です。おそらく芸術や職業上のプレゼン等で大勢の人を前にしたことのある方は分かっていただけるのではないでしょうか?年齢相応の「緊張」は認知機能を発達、あるいは維持していくために必要な機会だと感じます。避けず挑んでいきたいものです。
カテゴリ:子育て
環境がもたらす心の変化
2024.03.02
0歳児クラスのお友だちが広い園庭に出ると、最初は何をしようかなと立ち止まる姿も見受けられます。保育士が春を見つけ誘ったり、楽しそうにしている保育士の様子を見せることで遊ぶ気持ちを耕す必要もあります。なんといっても生まれてまだ2年にも達していませんので、あまりにも大きな対象、環境には戸惑うこともあるのです。 保育室にいる時は逆に走ったり、盛んに歩き回るなどが見られます。これは自分自身の「ここには何々がある」の記憶が定着しているからだと推測します。壁、おもちゃ、椅子、つくえ、畳などのいつも近くで見ている環境の存在は、心にゆとりを生み出します。私たち大人でも広い環境が、かえって落ち着かなかったり、声や音の反射も少ないため不安を感じることもあります。しかし2歳を超え園庭での経験が増えてきますと、自然に興味ある対象を記憶し、新しい物事に出会っても平気になっていきます。むしろ「ワクワクがとまらない」様子に変化していくのです。その昔3歳児の子ども集団と園庭で遊びをしたことがあります。「さあ、今から鉄棒にタッチして先生のところまで戻ってくるよ!よーいいどん」とタッチあそびをしたところ、子どもたちは鉄棒や周辺の遊具への欲求が優先し、戻ってはきませんでした。そんな光景から「3歳児の発達」を学びました。
子育て、保育においてまず大切なことは、子どもたちの心の中で頼りにしている「安心」なのです。安心と一言で言いましても、様々な「安心」があります。人、場所、雰囲気、気候(気温)、匂い、素材等様々です。子どもたちは人の安心を確認すると、次は場の安心へと視野が広がります。こうして少しづつ「安心」は広がり、本来持っている奔放で自由な遊び心が発現していきます。怖がりの子、大胆な子、性格も様々なため、私たちはその子にマッチした「安心」を配慮していきます。時間がかかってもそのスピードこそ個性であると認め、無理なく進めていくことが、ひとりの子どもの視野を広げ、発達を支えていくことに繋がります。特に乳幼児期は「十把一絡げ」ではうまく育っていくことができません。
カテゴリ:子育て
「子育て孫育て」 実は親、祖父母にとっての救いでは?
2024.02.27
おはようございます。
中日新聞に「くらし面」があります。子育て、家族、SDGs、健康、家計、介護・シニア、衣食住など生活に関する様々な話題を毎回掲載しています。今回(21日)は子育て欄二つの記事に注目しました。
一つは「孫休暇制度」。私を含め60歳を超えても働く人々が増えています。「祖父母世代に朗報?」だと思いませんか?誰もが親や祖父母にお世話になり大人になったはずです。その役割が回ってきた年齢にとって企業や自治体が理解を示し制度を普及していくことは、高齢となってもやりがいを持ち日々生活し、健康寿命を延ばし認知機能低下を予防、社会保障にも貢献できる、現役子育て世代にも安心できる支援となり、グッドな制度改革ではないでしょうか?
二つ目は若い頃子どもは欲しくない(自分のことすらままならないのに、子どもや配偶者の面倒まで見られない)と考えていたが、親になって考えが変わり、子どもの存在を貴重(救い)だと言い切った古泉智弘さんの「すくすく日記」。日記にはエピソード【レストランで「食べたくない」と机に突っ伏す息子に「子どもだから」と考えられたのは、自分自身の幼いころの我がままを通した経験があったから、そして息子に「思い出すたびに、わーっと叫びたくなるんだよね」と言うと、息子がハッと顔を上げ食べ始めた】を交え子育てで支えられている自身のことを書いています。
きっと息子さんは心の中で思ったに違いありません。「父さんもそうだったんだ」。この安心感を与えられるのは「親」しかいないと思います。その絆の深さ(生みの親とは限らず)が救いなのです。エピソードを読みうまく表現できませんが納得しました。行ってらっしゃい。
カテゴリ:子育て