お知らせ

音と言葉

2024.01.30

山極寿一 著書
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おはようございます。
JR京都線高槻から徒歩10分の所に「JT生命誌研究館」があります。地球が生まれてから生命誕生までの歴史や不思議を分かりやすい展示で説明しています。私も1度立ち寄ったことがあります。【「生命誌」とは、人間も含めてのさまざまな生きものたちの「生きている」様子を見つめ、そこから「どう生きるか」を探す新しい知です。英語では“Biohistory”。地球上の生きものたちは38億年前の海に存在した細胞を祖先とし、時間をかけて進化し、多様化してきた仲間です。すべての生きものが細胞の中に、それぞれが38億年をどのように生きてきたかの歴史をしるすゲノムDNAを持っています。ゲノムDNAは壮大な生命の歴史アーカイブです。その歴史物語を読み解き、美しく表現することで、生きものの魅力を皆で分かち合い、生きることについて考えていく場が「研究館」“Research Hall”です。いのちを大切にする社会づくりに努める仲間になってください。】
HPに研究館の詳細、季刊生命誌の内容が掲載されています。その中の山極寿一さんの講演内容「人類の飛躍と没落―共感社会と言葉のもたらした世界」をぜひお読みください。氏は霊長類の研究者で「京大総長、ゴリラから生き方を学ぶ (朝日文庫)」など分かりやすい著書もたくさんあり、子育てについても大変興味深い内容となっています。季刊誌も無料で送ってもらえますので興味のある方はどうぞ。行ってらっしゃい。

カテゴリ:生き物・自然・人間

土の大切さ

2024.01.30

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おはようございます。
中日新聞日曜版(1.28)では土の大切さを「食を支える土」として紹介しています。人間の体内にも微生物は数億生きていますが、土の中はその数をはるかに超えています(100億個1万種類)。土がなければ野菜は栄養を採って育つことができません。人間や動物(牛、豚、鶏)は直接土から栄養補給できませんので野菜は必需品です。このことをしっかりと理解していくことが人類存続のカギとなります。
ところが太古の地球にも土は存在していませんでした(火山島、月や火星にも)。様々な植物や昆虫が生きるようになって初めて土を耕し誕生しました。生き物は共生関係にあります。なかでも「ミミズ」は枯葉、土を食べ自らの糞で土に隙間を作り微生物、植物の育ちを支えています。土が通気性を保つことは植物が伸ばす根に十分な空気と水分を行きわたらせます。普段よく見かける生き物(ダンゴムシ・ムカデ・きのこ・微生物)こそ人間を支える縁の下の力持ちなのです。科学が進んだ現代でも土から取り出した微生物で生き続けられるものは1%に過ぎないそうです。当たり前に存在する土、生きものの存在は人間生活を支えているのです。嫌悪する生き物にも役割があります。【日進市周辺の東部丘陵や東郷町の愛知池などで定期的に散策や調査をしている市民団体「日進岩藤川自然観察会」が今月、両市町で見つけたガをカラー写真付きで紹介する冊子「みぢかにいる蛾(ガ)」を発行した。収録したガは494種類に上る。代表の鬼頭弘さん(71)は「ガは嫌われることが多いが、実は生態系を支えている」と力を込める。ガは生態系の食物連鎖の中で、植物を食物とする1次消費者で、ほかの昆虫や両生類、爬虫(はちゅう)類、鳥類などに食べられることで、生きものたちの食を支えている。ガの数や種類が多いほど、その地域にさまざまな植物が存在し、多様な生きものが生存できる環境であることを示すという。】行ってらっしゃい。

カテゴリ:生き物・自然・人間

オーガニックガーデン

2024.01.16





オーガニックガーデンをご存じでしょうか?曳地トシさん(庭師-NPO法人日本オーガニック・ガーデン協会代表理事と理事を務め、新聞・雑誌への執筆や記事のプロデュース、講演会の講師)は農薬や化学肥料を使用しない庭の管理や、安全な素材で使いやすく、環境に極力負荷をかけない庭のリフォームを提唱・実践しています。自然環境に配慮した庭づくりとメンテナンス、本物の素材を生かし、しかも安全で使いやすい庭、バリアフリーガーデン、自然の恵みを利用した循環型の庭づくりなど、地域の中で提案しています。
園庭も農薬は一切使わず自然のままに任せ、1年に1度は堆肥を根元に敷き、土が固まりすぎないようにしています。春先は野草が生えはじめ、雨季、夏場は雑草が高くならないように根こそぎ草抜きをするのではなく、5センチほどの高さでとどめて刈ると、自然にそれ以上は伸びなくなるそうです。この方法も実際に刈っていると納得がいきます。夏場は野草をグランドカバーとして生かし、輻射熱を防ぐことで園庭が高熱になることを防ぎます。果樹が多いため開花に合わせたくさんの昆虫や鳥が集まってきます。害虫が発生しても生き物の生体系は必ず天敵との共生関係にあり、影響しあいながらバランスを保ちます。
子どもたちにはたくさんの生き物にもぜひ出会ってほしいと願います。小さいころから多様な生き物と接点を持つことは、「世界は人間だけではないこと」を肌身を通し感じ、多様性を受け入れる心と身体を作っていくに違いありません。「自然に任すこと」は園庭に限らず必要な構えです。無暗に人間の思うようにコントロールせず、自然に任せ様子を視ていくことで、バランスや自然治癒できる力を身につけていくこともある程度必要だと思います。

カテゴリ:生き物・自然・人間

生活環境を考える アートフル 生き物

2023.11.21

渋谷区ふれあい植物センター 多様な過ごし方が可能な空間 

鑑賞方法、鑑賞空間の居心地


おはようございます。
「環境づくりを考えることで創造性や効率性を高めていく」を考えている大学教授がいます。名古屋工業大学須藤美音さん(中日新聞18日17面)建築環境工学(建物の安全、衛生、快適を高めるため、温熱、空気質、光、音という物理的環境を、どうコントロールするかを考える学問)です。
気温が髙くなる時季に生徒の教室環境と学びの意欲への影響を調べ公立学校へのエアコン導入を実現(三重県)、吉野家(牛丼販売)の座位での調理で従業員の疲れやモチベーションを調査、立ち放ちの作業に比べ座位での仕事が効率的にあまり変わらないこと、次の日へのモチベーションが上がることを証明、多様な空間を用意する(アートフルキャンパス)ことで、発想や人間関係がより豊かになっていくように工夫する等、人ばかりでなく場所も多様性をもっていくことが、人が豊かに生活していけることを様々に提言し実践を通して伝えています。
やはりこのことは保育・教育現場においても同様です。「一人で絵本に没頭できる環境」、「仲間と身体をたくさん使って動ける環境」、「寂しさを忘れられる楽しい環境」、「安心して食べ眠れる環境」、これらを満たすべく進めたいと思います。身近で短時間で用意できる環境、慎重に計画的に進めるべき場所等様々ですが、子どもたちの室内外の環境を今後も整えていきたいと考えています。行ってらっしゃい。

カテゴリ:生き物・自然・人間

クマの出没

2023.11.11

「なめとこ山のクマ」宮澤賢治alt

パニックになる 慣れてしまう 様々な姿は どうして起きるのだろうか
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「海童神社」長崎県新上五島
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こんにちは!
野生動物の里への出没頻度が10年前?くらいから増してきています。サル、シカ、イノシシは農作物、植林苗を食べてしまうことから農業、林業従事者を悩ませています。今年は輪をかけ出没が目立っていますが、とうとうクマが食べ物を求め人里に現れてきてしまっています。クマは本来山奥で生活し、ブナやどんぐりの実、植物、果物を主食とする雑食性の生き物ですが、アリや昆虫などもたんぱく源として食べています。特に冬眠前の秋は体内に脂肪を蓄積しなければ冬を越せないため、活動が活発になります。以前は十分な自然があったため生息域に変化はありませんでしたが、昨今はクマの生活場所が少なくなり人との接点が増しています。。
何故そのようなことになったかは、広葉樹を伐採しスギやヒノキなどの針葉樹(建築資材用)を植林したことで、クマが食べるものが減ってきている(クマは人工林では生きていけないのです。)、温暖化による気候変動など人間の活動が影響していることが多いと言われています。クマがやむを得ず人を襲い命まで奪ってしまったことは放ってはおけませんが、一概に野生動物を悪者扱いすることは間違っていると考えます。元々クマは動物性の食生活をしてきたわけではなく、人を襲うのも身に危険を感じた時に限られていたはずです。また、食べ物がなくシカや家畜(牛)の味を覚えてしまったことも一因です。最近では車の音や人間が作り出した人工的空間にも慣れてしまい、一定の距離を保った共存が難しくなってきています。
日本に限らず狩猟生活を営んでいた人々は、マタギの狩りや漁師の捕鯨に見られるように、食物を得るために生き物を殺すことに関し、「山の神の使い」として崇め魂を鎮めてきました。クジラも同様(クジラ塚)です。命を奪うことに関して感謝と怖れ、崇めることを忘れなかったのです。現代社会ではまるで人間がすべてを支配しているかのような振舞をしています。小さな虫たちも生き物同士の共生関係の中で、意味を成し生きていることを忘れてはならないと思います。自然界のバランスを勝手に破壊してきた人間は、罪深い生き物と言わざるを得ません。毎日流される一方的にクマを敵視するような報道は、何も知らなければ鵜呑みにされてしまうことでしょう。人間は立ち止まり考える必要があります。いったい誰がクマを追いつめたかを。

カテゴリ:生き物・自然・人間

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