お知らせ

オーガニックガーデン

2024.01.16





オーガニックガーデンをご存じでしょうか?曳地トシさん(庭師-NPO法人日本オーガニック・ガーデン協会代表理事と理事を務め、新聞・雑誌への執筆や記事のプロデュース、講演会の講師)は農薬や化学肥料を使用しない庭の管理や、安全な素材で使いやすく、環境に極力負荷をかけない庭のリフォームを提唱・実践しています。自然環境に配慮した庭づくりとメンテナンス、本物の素材を生かし、しかも安全で使いやすい庭、バリアフリーガーデン、自然の恵みを利用した循環型の庭づくりなど、地域の中で提案しています。
園庭も農薬は一切使わず自然のままに任せ、1年に1度は堆肥を根元に敷き、土が固まりすぎないようにしています。春先は野草が生えはじめ、雨季、夏場は雑草が高くならないように根こそぎ草抜きをするのではなく、5センチほどの高さでとどめて刈ると、自然にそれ以上は伸びなくなるそうです。この方法も実際に刈っていると納得がいきます。夏場は野草をグランドカバーとして生かし、輻射熱を防ぐことで園庭が高熱になることを防ぎます。果樹が多いため開花に合わせたくさんの昆虫や鳥が集まってきます。害虫が発生しても生き物の生体系は必ず天敵との共生関係にあり、影響しあいながらバランスを保ちます。
子どもたちにはたくさんの生き物にもぜひ出会ってほしいと願います。小さいころから多様な生き物と接点を持つことは、「世界は人間だけではないこと」を肌身を通し感じ、多様性を受け入れる心と身体を作っていくに違いありません。「自然に任すこと」は園庭に限らず必要な構えです。無暗に人間の思うようにコントロールせず、自然に任せ様子を視ていくことで、バランスや自然治癒できる力を身につけていくこともある程度必要だと思います。

カテゴリ:生き物・自然・人間

生活環境を考える アートフル 生き物

2023.11.21

渋谷区ふれあい植物センター 多様な過ごし方が可能な空間 

鑑賞方法、鑑賞空間の居心地


おはようございます。
「環境づくりを考えることで創造性や効率性を高めていく」を考えている大学教授がいます。名古屋工業大学須藤美音さん(中日新聞18日17面)建築環境工学(建物の安全、衛生、快適を高めるため、温熱、空気質、光、音という物理的環境を、どうコントロールするかを考える学問)です。
気温が髙くなる時季に生徒の教室環境と学びの意欲への影響を調べ公立学校へのエアコン導入を実現(三重県)、吉野家(牛丼販売)の座位での調理で従業員の疲れやモチベーションを調査、立ち放ちの作業に比べ座位での仕事が効率的にあまり変わらないこと、次の日へのモチベーションが上がることを証明、多様な空間を用意する(アートフルキャンパス)ことで、発想や人間関係がより豊かになっていくように工夫する等、人ばかりでなく場所も多様性をもっていくことが、人が豊かに生活していけることを様々に提言し実践を通して伝えています。
やはりこのことは保育・教育現場においても同様です。「一人で絵本に没頭できる環境」、「仲間と身体をたくさん使って動ける環境」、「寂しさを忘れられる楽しい環境」、「安心して食べ眠れる環境」、これらを満たすべく進めたいと思います。身近で短時間で用意できる環境、慎重に計画的に進めるべき場所等様々ですが、子どもたちの室内外の環境を今後も整えていきたいと考えています。行ってらっしゃい。

カテゴリ:生き物・自然・人間

クマの出没

2023.11.11

「なめとこ山のクマ」宮澤賢治alt

パニックになる 慣れてしまう 様々な姿は どうして起きるのだろうか
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「海童神社」長崎県新上五島
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こんにちは!
野生動物の里への出没頻度が10年前?くらいから増してきています。サル、シカ、イノシシは農作物、植林苗を食べてしまうことから農業、林業従事者を悩ませています。今年は輪をかけ出没が目立っていますが、とうとうクマが食べ物を求め人里に現れてきてしまっています。クマは本来山奥で生活し、ブナやどんぐりの実、植物、果物を主食とする雑食性の生き物ですが、アリや昆虫などもたんぱく源として食べています。特に冬眠前の秋は体内に脂肪を蓄積しなければ冬を越せないため、活動が活発になります。以前は十分な自然があったため生息域に変化はありませんでしたが、昨今はクマの生活場所が少なくなり人との接点が増しています。。
何故そのようなことになったかは、広葉樹を伐採しスギやヒノキなどの針葉樹(建築資材用)を植林したことで、クマが食べるものが減ってきている(クマは人工林では生きていけないのです。)、温暖化による気候変動など人間の活動が影響していることが多いと言われています。クマがやむを得ず人を襲い命まで奪ってしまったことは放ってはおけませんが、一概に野生動物を悪者扱いすることは間違っていると考えます。元々クマは動物性の食生活をしてきたわけではなく、人を襲うのも身に危険を感じた時に限られていたはずです。また、食べ物がなくシカや家畜(牛)の味を覚えてしまったことも一因です。最近では車の音や人間が作り出した人工的空間にも慣れてしまい、一定の距離を保った共存が難しくなってきています。
日本に限らず狩猟生活を営んでいた人々は、マタギの狩りや漁師の捕鯨に見られるように、食物を得るために生き物を殺すことに関し、「山の神の使い」として崇め魂を鎮めてきました。クジラも同様(クジラ塚)です。命を奪うことに関して感謝と怖れ、崇めることを忘れなかったのです。現代社会ではまるで人間がすべてを支配しているかのような振舞をしています。小さな虫たちも生き物同士の共生関係の中で、意味を成し生きていることを忘れてはならないと思います。自然界のバランスを勝手に破壊してきた人間は、罪深い生き物と言わざるを得ません。毎日流される一方的にクマを敵視するような報道は、何も知らなければ鵜呑みにされてしまうことでしょう。人間は立ち止まり考える必要があります。いったい誰がクマを追いつめたかを。

カテゴリ:生き物・自然・人間

山登りの苦楽

2023.08.22

蝶ケ岳(2,677m)山頂より穂高連峰 槍ヶ岳 穂高岳 奥穂高 西穂岳が一望できます!
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夕闇迫る穂高
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宿泊したテントサイト
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高山植物 イワツメクサ
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おはようございます。お盆期間を皆様はどのように過ごされましたか?お子様、ご家族が病気になられたりしませんでしたか?楽しさも苦しさもいつかは自分の目の前を過ぎ去っていきます。一瞬一瞬を精一杯生き切ることが、先祖や亡くなった方への大きな供養になると思います。

さて私はお盆の2日間に蝶ケ岳(テント泊)に登ってきました。5キロ以上の荷物を背負った単独登山は久しぶりでしたので、不安は的中し、途中何度も足がつりそうになり断念しようか迷いました。安曇野側の三俣登山道から朝5時に出発し、それでも何とかおよそ7時間かけて頂上に着きました。途中数十人に追い越され、そのたびに励ましの言葉をいただき、一歩一歩亀より遅いスピードで、今振り返れば普段の運動不足、年齢も考えず無茶をしたものだと呆れます。ダメージは大きかったですが、雄大な穂高を望みながら、1本900円の缶ビールを友に自己満足の世界に浸っておりました。この山にはもう何十回と来ているのですが、そのたびに天気も異なり、厳しく風雨にさらされ景色どころか、1歩もテントから出られない日もありました。それでも止められないのは、この一瞬があるからです。親子、夫婦、カップルで頑張っている姿、年齢も様々、自分自身も自然の一部である以上、時々は大自然に浸り、苦しくない程度にお互いの健闘を称えあうことができる登山は、やはり必要かつ魅力ある活動だと思います。いつまで続けられるかわかりませんが、無理なく今後も機会があれば挑戦し続けたいです。行ってらっしゃい。

カテゴリ:生き物・自然・人間

上善水の如し

2023.08.03


長い時間をかけて子どもたちは、素材の性質に慣れ親しみ、その変化と不思議に魅了されていきます。特に水や泥、土は子どもたちにとっては底知れぬ魅力の対象のようです。

「水」は中国の古典においても「老子」がその巧みな性質を詩にしています。「上善如水(最高の善は水のようなものである。万物に利益をあたえながらも、他と争わず器に従って形を変え、自らは低い位置に身を置くという水の最高の善のたとえとしたことば。)」水は量、勢いなどが変化することで岩をも貫きます。かと思えば、熱を加え湯にすれば人間に安らぎを与え、生き物の生命維持にも必要不可欠です。考えてみれば原始生物は海の中で生まれました。本能の奥底で元々住みかとしていた水に対し、愛着を持っていると考えてもうなずけます。

だからこそ子どもたちは、本能で水という素材に、強いこだわりを持っているのかもしれません。水と遊び水に学ぶ、自然の摂理から楽しさと教訓を得て、自らの力に変えていくことが成長につながっていきます。人間も生き物の一端を担っています。いつまでも我々の故郷でもある「水」が、美しく様々な生き物のために維持されていくことを願いたいものです。そのためにも子どもたちは、本物の水に触れ、その面白さ、美しさ、偉大さ、さらに恐ろしさを身をもって経験していかなければなりません。また、大人はその環境を与えることで、自然を大切にできる心、身の安全を守る術を自らの力で育てる機会を与えていく義務があります。

カテゴリ:生き物・自然・人間

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