戦争の傷跡を語り継ぐ
2024.11.17
美しいサラエボの風景と虐殺の歴史
おはようございます。
世界が分断の方向で動いています。ロシアは北朝鮮兵士を動員、北朝鮮、中国との関係強化、アメリカはトランプ大統領が誕生し、移民排除、関税引き上げ、強硬派閣僚の起用、パリ協定からの離脱等、自国優先主義の風潮が蔓延しつつあります。
自国主義で戦争を起こした国々がどんな結末を迎えたのか、今一度国民及び為政者は歴史を振り返り考え直さなければなりません。ナチスドイツのユダヤ人虐殺、日本軍の南京大虐殺、ルアンダの民族間虐殺、旧ユーゴスラビア民族紛争、旧ソ連の近隣国への侵略、そしてロシアのウクライナ侵略、イスラエルのガザ爆撃、まるでゲームのように無人機を飛ばし、軍事拠点へのピンポイント攻撃と言いながら、多数の市民が犠牲になっている現実があります。
防衛費を拡大し軍事力を持つことが真の解決になるとは思えません。世界の一般市民が人権を保障され、豊かで安心できる生活を手にするためには、軍事力、核兵器を頼っていたのでは、いつの日か間違いを犯すひとりの人間によってあえなく人類が滅亡へと導かれることも十分あり得ると懸念します。
【サラエボでは今も多民族間の紛争で起きた悲惨な状況を「人道に対する罪と虐殺に関する博物館」において伝え続けています。その内容は「どうしても後世にこの悲惨な事実を語り継がねばならない」といった、静かな怒りをひしひしと感じるものです。殺戮の現実をキャッチコピーで終わらせるのではなく、シンボルと具体的事実の提示を組み合わせ、怒りは持っても憎しみを残さない方法で、歴史の実相を語り継ぎ加害者の自省を求め続ける。その姿勢はアジア・太平洋戦争を伝える上で、学ぶ点が多い。(中日 視座 10.20 山田健太より抜粋)】
おはようございます。
世界が分断の方向で動いています。ロシアは北朝鮮兵士を動員、北朝鮮、中国との関係強化、アメリカはトランプ大統領が誕生し、移民排除、関税引き上げ、強硬派閣僚の起用、パリ協定からの離脱等、自国優先主義の風潮が蔓延しつつあります。
自国主義で戦争を起こした国々がどんな結末を迎えたのか、今一度国民及び為政者は歴史を振り返り考え直さなければなりません。ナチスドイツのユダヤ人虐殺、日本軍の南京大虐殺、ルアンダの民族間虐殺、旧ユーゴスラビア民族紛争、旧ソ連の近隣国への侵略、そしてロシアのウクライナ侵略、イスラエルのガザ爆撃、まるでゲームのように無人機を飛ばし、軍事拠点へのピンポイント攻撃と言いながら、多数の市民が犠牲になっている現実があります。
防衛費を拡大し軍事力を持つことが真の解決になるとは思えません。世界の一般市民が人権を保障され、豊かで安心できる生活を手にするためには、軍事力、核兵器を頼っていたのでは、いつの日か間違いを犯すひとりの人間によってあえなく人類が滅亡へと導かれることも十分あり得ると懸念します。
【サラエボでは今も多民族間の紛争で起きた悲惨な状況を「人道に対する罪と虐殺に関する博物館」において伝え続けています。その内容は「どうしても後世にこの悲惨な事実を語り継がねばならない」といった、静かな怒りをひしひしと感じるものです。殺戮の現実をキャッチコピーで終わらせるのではなく、シンボルと具体的事実の提示を組み合わせ、怒りは持っても憎しみを残さない方法で、歴史の実相を語り継ぎ加害者の自省を求め続ける。その姿勢はアジア・太平洋戦争を伝える上で、学ぶ点が多い。(中日 視座 10.20 山田健太より抜粋)】
カテゴリ:戦争
中日歌壇
2024.11.17
おはようございます。
「封書には十円切手が貼ってある苦しい時にもらひし手紙」・・・手紙を書く機会が少なくなった現代に追い打ちをかけるように郵便料金が一気に値上がりしました。そろそろ年賀状は・・・と考えていた頃に決定的な状況のようにも感じます。振り返れば先輩からの励まし、父母からの心配、仲間との決別、冠婚葬祭、新しい命の誕生等人生の悲喜交々(こもごも)を含んだものがほとんどだったと振り返ります。【「加齢から」と若き医師言う淡々と それを言っちゃあお終(しめ)えなんだ】・・・「それをいっちゃ」は「男はつらいよ 寅さんの言葉」です。大好きな映画を何度もレンタルビデオ(古いね!)で借りてみた覚えがあります。それも正月に合わせてです!(何のことだかわかりませんよね?)でもね、この言葉は自分の生きてきた人生で辛い時や苦しい時に仲間とこの言葉を交わしながら、「笑い飛ばして気を取り直す」最善の方法でもありました。
他にも「稀に来る我だけ慣れずふるさとの家にピアノのなくなりしこと」、俳句「田の案山子(かかし)こつんこつんと風当たる」等状況に覚えがある、同じような経験をした時に同感できる歌が見つかるかもしれません!
カテゴリ:宗教・文化
いわさきちひろ 没後50年
2024.11.17
赤いシクラメンの花は きょねんもおととしも そのまえのとしも 冬のわたしのしごとばの紅一点 ひとつひとついつとはなしにひらいては しごとちゅうのわたしとひとみをかわす。 きょねんもおととしも そのまえのとしもベトナムの子どもの頭のうえに ばくだんはかぎりなくふった。 赤いシクラメンの そのすきとおった花びらのなかから しんでいったその子たちの ひとみがささやく。 あたしたちの一生は ずーっと せんそうのなかだけだった。『戦火のなかの子どもたち』本文より 文・いわさき ちひろ
おはようございます。
いわさきちひろさんが亡くなって50年です。10月6日の中日新聞日曜版では氏の足跡と、子どもたちへの愛、戦争で生まれた苦しみや哀しみへの思いを美しい絵と共に伝えています。「子どもは幸せで、平和でなければならない」という信念を持ったちひろさんは、長野県の「安曇野ちひろ美術館」、東京の「ちひろ美術館」で出会うことができます。二度と起こしてはならない戦争を、子どもを描いた素晴らしい絵から考えてみるのも入りやすいと思います。「決して戦争をしないこと」、武器を持ち最悪の事態を迎えたとき、大切な人を思いながら武器を使わないという選択ができるのでしょうか?それほど人間は優秀なのでしょうか?一度でも生身の人間が殺し殺される状況となった時に、判断する冷静さを持続できないことは、先の戦争で明らかになっています。その反省から作成された現憲法を変えることは、戦争へと近づいていくこととなります。戦争体験者がこの世を去ることで、今後ますます悲惨さを伝える貴重な機会が失われていきます。いわさきちひろさんが残した作品から何を読み取ることが出来るのか?意識を持って真摯に捉えようとする観る側の目線にかかっていることだと考えます。
カテゴリ:戦争