天王陛下モンゴル訪問
2025.07.20

おはようございます。
天王陛下が6日~8日間の日程でモンゴルを訪問されています。国際親善はもとより戦中、戦後に旧ソ連によってたくさんの日本人兵士、開拓民がモンゴルに抑留され過酷な環境で働き続け命を落とした方々の慰霊も大きな目的です。
【両陛下は戦後80年のことし、戦没者の慰霊などのため、上皇ご夫妻が平成6年から翌年の「戦後50年」にかけて巡られた先の大戦の象徴的な地域を訪ねられています。4月には「玉砕の島」の1つ小笠原諸島の硫黄島を、先月は激しい地上戦が行われ20万人以上が犠牲になった沖縄と被爆地・広島を訪問していて、9月には長崎も訪問されます。今回のモンゴル訪問は国際親善のためのものですが、期間中、天皇陛下は18年前の前回訪問で訪ねた日本人抑留者の慰霊碑を皇后さまとともに訪問して犠牲者の霊を慰める予定で、今月2日の記者会見では「歴史に思いを巡らせつつ、日本人死亡者慰霊碑に供花をし、心ならずも故郷から遠く離れた地で亡くなられた方々を慰霊し、その御苦労に思いを致したいと思います」と述べられていました。】
6日中日新聞にはモンゴルでの日本人抑留者を看ていた当時のモンゴル人看守のチョグソムジャブさんの思いを伝えています。「日本へ帰りたい」とつぶやく日本人をひとりの人間としてみるように心が変わり、極寒の地で故郷を離れひもじい生活をする人々が、仲間が亡くなった時、自分の少ない食料の豆をすりつぶして、墓前に供えている姿を忘れられないと語っています。それから長い年月が過ぎ日本人に取材を受け、元抑留者との再会を願っているとのことです。実現はされてはいませんが、戦争という何も生まない争いの惨さとその中にも、同胞あるいは敵味方に分かれていたとしても、人間同士の思いは残るものだと心に強く感じました。戦争は二度と起こしてはなりません。
カテゴリ:政治・国際状況
ICCの危機は世界の民主主義の危機
2025.07.20

おはようございます。
トランプ大統領の関税政策や移民排斥が日本の政党にまで影響を与え始めています。インバウンドで来日する大勢の外国人旅行者、外国人労働者の増加などに対し、日本人の雇用や習慣が侵されていると叫び、日本ファーストを叫ぶ団体の出現。ICC国際刑事裁判所所長赤根智子氏は危機に直面する世界情勢について心底心配している。
【被爆者団体の全国組織「日本原水爆被害者団体協議会(被団協)」がノーベル平和賞を受賞した。唯一の戦争被爆国の被害者の苦痛や苦悩が人類全体の記憶に刻まれる。被害者の尊厳の回復、そして希望の灯ともしびとなる。今、世界中のあらゆる地域で、様々な重大な人権侵害が武力紛争の中で多発している。しかし、私はこうした個々の事象とは別に、世界全体で「法の支配」に逆行する、より大きな流れがあるのではないかと危惧している。国際刑事裁判所(ICC)は現在、存続の危機に直面している。ウクライナと武力紛争するロシアは、私を含む複数の裁判官に対して逮捕状を出している。昨年はICC全体が大規模なサイバー攻撃を受けた。パレスチナを巡る武力紛争では、ICCと職員に制裁を加えようとする動きが米国内で起こり、発動は現実的なものとなりつつある。厳しい経済制裁が科された場合、ICCは世界中の銀行との取引が止まり、あらゆる活動が即座に困難となる。ICCは国家や団体から独立した司法機関であり、脅しに屈することは決してない。目の前にある裁判業務に専念するだけだ。政治的圧力に屈した不作為や作為があれば、それ自体が裁判所としての「死」を意味する。大国が思うがままに行動し、ICCを潰すようなことを日本を含めた国際社会が許すならば、「法の支配」の崩壊を招くことは間違いないとさえ思う。日本はICCにとって最も重要な国の一つである。ICCへの分担金拠出額は1位で、裁判所の活動を財政的に大きく支えている。しかし、それ以上に、日本は、民主主義と平和主義に裏打ちされ、法の支配に基づく開かれた国際秩序を外交の柱とし、法整備支援を含む多くの地道な活動を行ってきたアジアの大国であり、それに対する信頼と期待は大きいのだ。ICCが歴史的な危機に直面している今、日本への期待は一層高まっている。ICCがこの困難を乗り越えて存続するためには、石破首相と岩屋外相をはじめとする日本政府の力強い政治・外交活動、これを支える日本国民の支援の声の高まりが不可欠である。現代の国際秩序の形成において重要な役割を果たしてきた日本の誇りと威信にかけ、ICCが制裁を受け、その存続が危ぶまれるような現在の危機を看過するようなことは決してしないと私は固く信じている。これを裏切らないでほしい。ICCの存続が打ち砕かれてからでは何をしても手遅れだろう。世界中の戦争の惨禍に苦しむ被害者の希望が託されていることを忘れないでほしい。そうした希望の灯を消さないでほしい。-読売新聞オンライン 12日全文】
日本は重要な立場にあると思います。様々な利害損得を考慮している場合ではないと思います。戦争以外の手段で日本国民は「決死の覚悟」を持たなければ、戦渦に巻き込まれてしまうのではないかと感じます。今後を背負う子どもたちの未来が明るい世界となるように、目に見える努力しなければなりません。投票は見える努力のひとつです。
カテゴリ:政治・国際状況
シャボン玉とんだ!
2025.07.20


毎週毎週繰り返される月曜日、お家で過ごしちょっぴりさみしさも抱えながら、しかし元気を出して保育園生活を過ごしています。楽しいことがあれば子ども心ははずみ、賑やかな時間を過ごすことが可能になりますが、心配事や体調が悪い、よく眠れなかったなどのリズムがうまくいかなかったときに、心がくじけやすくなったり、健康が悪化してしまうことは幼い子どもによくあることです。
そんな時は決まって「ママ、パパ」、「お家」が恋しくてたまらなくなります。仕方ないことです!3~4歳くらいまでは最も信頼するご家族が一番の「安心感」なのです。健康を損なわないうちに、ゆっくりすごせる環境に移動できるようにお願いしたいところです。案外お家に戻ると「ケロ」と治ってしまうこともありますが、乳児の病気は気持ち半分ですが、様子がいつもと違う時はやはり早めに「お家でゆっくり」を優先してあげてほしいです。
さて今日は水遊びとシャボン玉がメインでしたね!子どもたちはフワフワ浮かび、キラキラ光るシャボン玉が大好きですね!どこまでも追っていき捕まえる、手で「パチン!」とするなど、いつまでも飽くことなく遊んでいます。ここでも海苔の器やジョウゴ、皿などの道具片手に何とかシャボン玉をつかまえようと笑顔でチャレンジしています!
身体や頭、道具を使ってみたくなる素材である「シャボン玉」、子どもたちにとっての「憧れ」と真夏に「大切な人と遊んだ記憶」、そんな楽しさと嬉しさが混ざり合う馴染み深い素材を大切に伝えていきたいですね。
シャボン玉は子どもにとっては「魔法の球?」に見えるのでしょう。得体は知れぬが安心して遊びこめるとても不思議な対象なのだと思います。私の知っているある保育園で「シャボン玉製造機」を作った園長がいました。なんと特許を取られたと十数年前に聞きました。
でも私は素朴な方法がどちらかというと好きです。花火で言えば線香花火のドラマティックな燃焼過程(最後ははかなく火ダマが落ちるあの瞬間)、シャボン玉は1本のストローからそっと息を入れたときの膨らみ、そして虹色に光るあの模様の美しさが大好きです。私にとっては谷内六郎や原田泰治に通ずるノスタルジーな感覚、淡く美しさあふれる色使いのいわさきちひろのような透明感、ユーミンの「海を見ていた午後」などの感覚がよみがえります。昭和を代表する芸術家の情景を思い出させる風物それがシャボン玉です。
そして「シャボンだま」歌の作者にとっては悲しい思い出でもあるのです。【この曲の作詞者である野口雨情の初めての長女みどりは、生後7日目で亡くなっています。この時代は、衛生面でも栄養面でもいまよりずっと悪く、産まれてすぐに命が絶えてしまうことはさほど珍しいことではありませんでした。ある日、野口雨情は、シャボン玉遊びをしている子供たちと遭遇し、亡くなった長女が無事に大きくなったら同じくらいの年頃だろうなと思いながら1番の歌詞を書いたそうです。シャボン玉の曲が完成した後ですが、野口雨情の四女が2歳で亡くなっています。七五三では女児は三歳になると神様に感謝を伝えにお参りしますが、三歳まで生きるというのが第一の目標地点だったのです。まずは三歳まで生き延びるのが目標だった時代ですから、「屋根を超えて飛び立てるギリギリのところで壊れてしまったシャボン玉」に四女への思いを感じるのは私だけでしょうか。あと少しだったのに・・・・。
この時代は、産まれてきた子供が三歳を迎えるのも大変な貧困時代。医療も乏しく、流行病があればたくさんの子供が亡くなっていました。この曲は、浮かばれない魂が成仏できるようにという気持ちを込めた歌だという説もあります。「シャボン玉」を発表したのが、大日本仏教コドモ会が発行していた児童雑誌『金の塔』でした。仏教の雑誌から出したのも意味がある、そう考えられているのだろうと思います。産まれてすぐに亡くなってしまうような悪い風は吹かないでほしい。子供達よ、大きく成長していっておくれ。そんな願いが込められた歌なのでしょう。】
雨情の心情を思い、現代に生きる子どもたちの幸せと、できることは懸命にしてあげるべきが大人の役割であると、思いを新たにいたします。
カテゴリ:教育