お知らせ

0歳児クラスの発達に必要な環境

2024.03.17



「子どもたちは玩具、自然に数多く触れる機会があってこそ、自らの力を身につけていくことが可能となる」は、何度もお話しています。今日もそんな様子が随所で見受けられます。何事も最初は「まね」からが始まりです。「まね は まねぶ まなぶ」と古い言葉が変化したと言われています。子どもは良くも悪くも自分より年長者のやること言うことを真似することで成長していきます。「親の背中を見て育つ」、「言うことよりもやることを観てまねる」これは科学的にも、ひよこが卵から孵った時目の前に存在する対象についていくという本能からも良く分かります。自らが生存していくための最善の方法が、この「愛着行動」なのです。

子どもの愛着行動は最も影響が大きいのは母親(養育者)と言われています。養育者を第一の安心基地とし、第二第三の安心(父、祖父母、保育士、なかま)の順に、心が安定できる関係性が広がっていきます。それが「まねる」を生み出しています。何でもやってみる好奇心は、最初は対象への直接的興味というよりは、安心できる人が行っている遊び、使っている玩具だからまねて使ってみる、といった行動だと考えます。

いずれにせよ「まねられる対象」として、子どもたちの見本となれることが、子どもを家族ばかりではなく社会で育てていくことに繋がることだと思います。成人後はそのような他者、子どもたちへの責任も負い、人間社会を継続していかなければなりませんね。

カテゴリ:発達

素足でいることの大切さ

2024.03.17



子どもたちは園舎内では裸足で過ごします。足の裏はいつも地面に接している、どちらかというと目立たない部位なのですが、実は人間にとって最も大切であると言えます。床につけ地面につけ汚れた場所にも耐え、重さ、暑さや凹凸に対しても実に柔軟です。「足るを知る」、「知足安分(高望みをせず自分の境遇に満足すること)」等の言葉にも使われている足、そして足の裏を大切にすべきだと思います。
子どもたちも素足で過ごすことで、外気や暑さ寒さに対抗できる免疫力、調整力(体温を上げたり下げたり)を身につけていきます。また、フローリングを勢い良く走っても、湿り気のある足の裏は「避ける」、「止まる」等の制御を容易にします。自分の意図した体の動きは足先に最も早く伝わることで、足の裏を使って重い上半身を支え保つことが可能となり、傾いた上半身、あるいは急停止し体が前方へ飛び出そうとする力に耐えるのです。自分からも見えない子どもたちのまだ柔らかな足の裏、これから様々な体験をすることで、きっと強くなっていくことでしょう。

カテゴリ:発達

認知力の発達 2歳児クラス

2024.03.17


隠している場面そのものを知らせない方法

どこに隠れているのかヒントをもらいながら予測する力

「隠す、隠れる」、「見つける、探す」、これらの発達は2歳児クラスの子どもたちにとって、まだ完成された発達ではありません。しかし、かなり進んでいることも写真を観れば分かります。宝探しは幼いころ、私よりも年齢が5つ離れているおねーさんと室内で良く行いました。とてもワクワクしあらゆる場所を想像し探した記憶が残っています。隠した者と探す者の微妙な言葉の駆け引き、当たりそうで当らないドキドキ、表情を読み取り場所の見当をつける等、かなり高度な心理作戦を展開し、そのやり取りがとても楽しかったのです。保育園の子どもたちはまだそこまではできませんが、保育者の話を聞き、言葉から回答を導き出しているに違いありません。やり方としては、「想像力」と「記憶」を使う方法があります。前者は今日行われたやり方です。後者は隠す(置く)ところを観ることで、記憶を楽しむ遊び方です。具体的想像力に限度がある子どもたちが、どちらの方法を楽しめるのか、試してみることも発達を知る有効な手段だと思います。「♪ひよこがね おにわでぴょこぴょこかくれんぼ どんなにじょうずにかくれても きいろいあんよが みえてるよ だんだんだーれがみっかった」という童謡がありますが、まさにこのひよこさんの隠しきれなさの状況が発達を示しています。

カテゴリ:発達

異年齢保育の意義

2024.02.09


異年齢保育 パート1
自分の居場所は年齢と共に好みが出てきます。お外がいい子、部屋の方がいい子、静か、にぎやか、広い、狭いなど時と場合によっても左右される居場所感覚が誰にでもあります。その自分が一番しっくりくる場所こそ安心なテリトリーとして定着すれば、心がどうしようもない時は逃げ場としても使うことができるでしょう。これから長い人生を歩んでいく子どもたちは、安心して過ごせる人と場所を身体と心の置き場所として確保しておく必要があります。

異年齢保育や合同保育の利点は、このように多世代で過ごすこと、環境を変えることで「心がホッとする」場所の発見にもつながるという可能性があることです。自分より小さい子がいれば、競争意識や争奪などの気ぜわしさや混乱から遠去かることができます。心や体はちょっとした変化に敏感でもあります。たしかに0歳児の部屋は他の保育室から離れており、2階の明るくて暖かくて、しかも静かな環境です。何かに集中したいときはもってこいの環境だと思います。

子どもは閉鎖的環境が必要な時もあります。「コーナー保育」といった、仕切りなどをすることで集中できる環境を作るのです。しかし子どもたちは「すきまも大好き」です。頭が入れば顔、体を突っ込みたくなり、穴があれば入り、もぐりこんだりします。結果抜けられなくなったり、ひどい時は窒息の危険さえ招きます。置き去り等の原因にもなります。これは安全に対する大きなリスクと言えます。ですから保育園では徹底的に危険な「すきま」、「死角」をなくす努力をします。人の対応は「絶体」という文字は当てはまりません。よって命を守るため危険のない環境を用意し、発達を促すため子どもの冒険心も満たすような環境作りを目指さなければなりません。





異年齢保育 パート2
つくし組にプチ留学はやっぱり一人では物足りなさを感じるようですね。普段の仲間がひとり、それもなんとなくペースや指向があう友の存在は、いっそう楽しさを増します。幼いころでも相性はあります。思う存分自分のペースで遊びを分かち合えることは、遊び心も輪をかけて広がっていきます。

一方つくし組の子どもたちにとっては普段でも三人、と少人数のため「おねーさん」のクラス加入はとても大きな刺激です。保育室という限られた空間でおねーさんたちが展開するあそびは、きっと「やってみたい」ことだらけだと思います。また、他のクラスがいない状態の園庭は小さな子どもたちにとっては、トラブル、ぶつかる心配がないため安全であると言えます。反面刺激が少なく本人にとって物足りなさも感じることでしょう。子どもたちにとっての環境は発達をよく考えた環境構成とすることが必要になってきます。

「つかまり立ち」、「伝い歩き」、「慣れない二足歩行」を始めたばかりの子は、「慎重」、「大胆」、「怖がり」、「怖いもの知らず」等様々な性格と発達、そして集団環境を考えなければなりません。これらの環境が配置人数を超えると判断できる場合は、遊びがどれだけ盛り上がっていても潔く撤退が原則です。安全第一、次に子どもの発達を促す遊びこみが順序となります。

築山に登る子にどのようなフォロー体制(転落してもつかめる、お尻を支える、安心して見ていられる)で臨むかは、上記の通り個々の発達と性格、周りの状況を把握しての判断となります。ボールを扱っている子に対しても、この大きさのボールだから安心して見ていられますが、大きいボールの場合、多くのケースでは立位となり、両手を上部に添えているとボールの回転で頭から身体ごと反対の地面に回転する危険も起きます。子どもの身体は柔らかいですので余程でなければ大きなケガに結びつくことはありませんが、周りに椅子や硬いものがないかを確認しておくと同時に、回転しそうであれば手を差し伸べなければなりません。「楽しさとケガ」は紙一重です。

以上のように異年齢保育であっても、人が変わればいつもと同じような心で子どもたちは遊んでいるわけではないのです。本人にとって良い発達を引き出すこともあれば、ウキウキしすぎたり、自分の力の限界を超えようとするなど、ケガの危険が発生する場合もあります。物事に裏表があるように、調子のよい時、平時こそ、私たちも気を緩めることができません。それでも事故やトラブルは起こり得ます。それが集団の場です。

カテゴリ:発達

脳の活性化

2024.01.16



子どもたちは頭のなかで様々な段取りをしています。料理は認知機能の発達と維持にとても良いということです。なぜかというと手順や段取りを頭の中で整理するなど、脳の活動が活発化するからだそうです。
【川島教授(東北大学未来科学技術共同研究センター)は「調理を行うこと」によって、これまで取り組んでこられた音読や単純計算、他者とのコミュニケーションの実証事例に見られたような前頭連合野の活性化を実証しました。前頭連合野の活性化は、大人であればコミュニケーションや創造力等社会生活に必要な能力向上が期待でき、子どもであれば前頭連合野の働きである情操面や抑制力等、情緒の安定に結びつくと推測されます。】
料理に限ったことではなく、子どもたちにとっては「あそび」が脳の発達に関してとても大切な要素です。また、身体を使うことは様々な物理的身体感覚を身につけていくこと、不安や鬱屈等のネガティブな感情の解消にもにつながっており、脳の活性化と切り離すことができません。散歩の途中で意外と良いアイディアが浮かぶのも、気分を変え見る物が変わり、歩くことで血流が活性化されるなど様々な身体の変化がもたらす効用だと思います。
子どもたちが一見落ち着くことなく細かく動いているのも、自分の三半規管、肺機能、心臓の働きを活性化することで自らの成長を促しているように感じるのも間違ってはいないと思います。

カテゴリ:発達

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