お知らせ

親子 仲間 人間同士の関係性

2024.10.06



さて今日は少し汗ばむ程度のさわやかな秋空の元、子どもたちは本格的にお外遊びができることを、体いっぱい感じている様子が随所に見られました。虫を捕まえるため走る、築山に登る、押し車を思い切りよく押して走る、砂場で集中する等、気候の良さはどの活動をも後押しする力になります。

そして2歳児クラスのみんなは、そろそろお友だちが気になる発達段階を迎えています。大人に甘える時間もまだまだ必要ですが、仲間の遊ぶ場所に一緒に居たい、少し手伝ってみたい、同じことをしたいなどの思いがちらほら見え隠れするようになってきました。「いっしょに」の具体的な方法は、思い付きが多く相手の考えと一致しないことも度々あるため、中々言い出せなかったり、伝えたとしても拒絶されたり怒らせてしまったりもあります。

人間同士はたとえ幼くても「相性」の良し悪しは大人と同じように存在します、だから自然に同じあそびであつまっている2人ないしは集団は相性が良いと考えて問題ありません。まずはその「小さななかま」からが、他者を知っていく、他者を慮る優しさを身につけるためのスタート地点だと言えます。無理に気の合わない集団で、うまくやれる力を求めるのは大人のエゴです。その年齢と発達に見合った仲間集団があればそれでよいのです。

ただ少し考えさせられるのが、その年齢だから「こうあらねばならぬ」といった考えです。必ずしも同じ年齢だから同じことが出来て当たり前と考えることは危険です。子育てはまずは「親子の関係」、「愛着関係の成立」が基本であり土台です。その関係性に不足があれば当然、仲間の行為行動を受け入れることよりも、自分の欲求を満たすことを本人は優先します。できるだけ幼い時にこの愛着関係をしっかりと作っておくことが、結局は仲間を受け入れる、他者の立場に立つ、これらをひっくるめて自律することが早くなることが分かっていることです。

子育て、保育の肝心なところに決して手を抜いてはなりません。手を抜いた分だけ親から離れられなくなるのが、子どもという「ちいさなひと」なのです。0~3、4歳までは親、家族との愛着関係を重点的に育てる期間です。大切なお子様をお預かりする保育園ですが、親の代わりはできません、また集団生活は個人の欲求を完全に満たせるわけでもありませんので、ご家庭でたくさん、たくさん「見つめる」、「スキンシップする」、「話しかける(言葉が理解できなくても)」、「言葉で応答する機会」を確保してあげてください。そんな時間=愛情をたくさん受けてきた子は、とても寂しいですが早く自立していきます。親も子離れの時期が訪れるのです。

カテゴリ:発達

孫からのメッセージ 2

2024.09.25

アクアトト カエルコーナー
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近くの公園のベンチにて
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おはようございます。
先週金曜日から我が家へ孫が初めて2泊しました。共働きのため、今回の第二子出産の際も嫁の祖父母に孫は毎日お世話になっています。どちらにおいても孫であることに変わりはありませんが、せめて連休中は我が家でみようと考えました。1日目はアクアトト、2日目は朝から散歩へと出かけ「お外へいきたい!」と玄関まで手を引く子どもの欲求に応えたのです。アクアトトは全国でも数少ない?淡水魚専門の水族館のため、朝10時到着にもかかわらず、一番近い駐車場は満車、結構歩く裏口駐車場に止めざるを得ません。うまく抱っこをせがむ姿に負け、駐車場への行帰りだけでもヘトヘトになる始末!体力維持は日頃からっと反省しました。それでも魚にいちいち大きな声と表情、指差しで感動を伝える姿には元気をもらいました。
2日目は自宅周辺のマイ散歩コースを、昨日の学びを元にベビーカーで散策!日陰伝いにまるで寅さん(「男はつらいよ沖縄編」電柱の影つたい)のように行動、お陰で1時間という長い時間も、自然を2人で楽しみあっという間に感じました。様々な葉っぱをちぎったり、ツル状の植物をちぎり棒にして遊んだり、野花を摘み花びらを吹くなどし自然遊びを伝えながら歩きました。すると保育園の子どもたちと同じように、濡れたベンチの上にあらたに自分でちぎってきた葉っぱを載せ水分と混ぜ合わせたり、葉っぱを並べる、吹いて遊ぶなどを楽しんでいる様子、子どもはやり方さえ伝えれば、何かと組合せ自分でやってみるようになるものだと、改めて感じました。敬老の日に孫と過ごしたことは、「いつまでも元気でいてね!」のメッセージのようです。
孫とのステキな時間は有意義ではあるのですが、翌日に尾を引く疲れは致し方ありません。世の祖父母様にも心からご苦労様、でも充実ですね!とお声掛けしたいものです。

カテゴリ:発達

からだのぶつかり合い

2024.09.17



あそびの最中に仲間と体を寄せ合う、ぶつけ合う、重なり合うなどの触れ合いは、保育士、大人に抱っこしてもらう触れ合いとは少し意味が異なります。

大人は全面的に子どもの身体と心を養護しますが、仲間はそうではありません。遠慮がない、対等、ライバル、そんな言葉が適していると思います。「わらべうた」、「伝承遊び」で考えてみても、乳児さんの年代は「あそばせうた」といって、大人が子どもの手や足、全身をくすぐったり、優しくタッチするなどを伴いながら、子どもとのスキンシップを楽しく、気持ちよさを与えるといった意味合い(愛着と安心を確保)が強いのですが(一本橋こちょこちょ・いないいないバー・おつむてんてん等)、年中以降になれば子ども自身が仲間との競い合い、ぶつかり合いなどを含んだ、子ども同士の関係性ある遊び(かごめかごめ・おしくらまんじゅう・力技術比べ・チーム競技)を欲し、自然に遊び方が変化していきます。

この体の触れ合いは、人間にとって大切な信頼、協同、依存、相互扶助などを行うための土台を培う大切な遊びだと考えます。幼い頃はぶつかり合うことでしか、相手の身体の感触や自己の弱い場所、大切な体の場所を知る手掛かりがありません。時にはケンカをし、手の出しあいなどで激しくぶつかり合うことで、体と心の大切さを理解することもありますが、多くは遊びの中で痛みを感じていくことで、相手に対する思いやりの心も育っていきます。

年長ともなれば自分たちでルールや約束を作り出し、あえてその制約を楽しみながら、「行き過ぎ」、「善悪」、「協力」などの大切な関係性を学んでいきます。仲間を欲するといった自然な発達は、人間がひとりでは生きていけないこと、ひとりで生きていってはならないことを物語っています。他者との交わりを避けることは、自分以外を理解しようとしない姿勢にもつながります。どこまで他者を頼らず生きていけるのかとは異なる問題です。

だから乳児期に大人からのスキンシップと語り掛け、同調と共感、そして大人以外の仲間との身体接触による触れ合いの機会はとても大切です。仲間との接触は分からないこそその機会を持つ必要があります。理屈などは後付けで構いません。それよりも機会を保証し、感じることを優先する必要があるのです。

カテゴリ:発達

孫からのメッセージ!

2024.09.17

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おはようございます。
このところ毎週末孫がやってきます。嬉しいやら、心と体の準備がいるやら、何かと気ぜわしい週末ですが、不思議なことにお散歩に連れて行き彼の目を通して見る外界は、普段見慣れている公園の風景、地面の雑草さえ目新しく見えてきます。ちょっとした段差(草)にもバランスを崩し転んだりしますが、両手をついて前のめりに倒れたことに安心したり、立ち止まり警戒しながら散歩する人をじっと見やり、次から次に現れる犬に指をさしながら「ワンワン!」と興奮気味に同調を求められたり、家の中で過ごすときと大きく異なった反応を見せます。きっと初めてに近い経験は、もち得るアンテナを方々に張り巡らし、物事を察知しようとしているに違いありません。見るものすべてを、このように新鮮な眼差しで見つめられるのもきっと今しかないとも思います。家に戻り食事をし、満腹、安心と疲れで一気に眠りに落ちてしまいます。精一杯生きることの大切さを孫から教えられます。今日も1日頑張らねば!

カテゴリ:発達

「ごっこ」の深まり

2024.09.10

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いよいよ模倣遊びも具体性をもったイメージへと進んできています。お水という変化に富む素材を直接手先で扱いながら、指先の感覚を鍛え、具体的な玩具によって人との関係性や、時間経過、母親、お客さん、店員さん等の役割を演じることで、なりきる(つもり)を何度も行うことで、それぞれのやるべきことや口調のイメージを自分の心の中で確実なものにしていこうと、楽しみながら努力しています。

ここで必要になってくるのが相手の存在です。一人では面白くない、自分のイメージ通り、感謝の言葉を言ってもらったり、食べさせたり、布団をかけてあげ、お世話することで、大人の役割や子どもとしてどんな言葉を発信したらよいかなどを身につけていきます。このやり取りを試すためにはどうしても大人や仲間が必要になるのです。

しかしまだ仲間はそこまで相手の気持ちを汲み取って、自分の世界には入っていくことができません。この段階では大人の配慮がまだまだ必要なのです。その気にさせてくれる大人の反応があってこそ、子ども自身は心の満足を得ることができるのです。

素材との接点、人との接点、この二つの環境は、今の2歳児クラスさんにとって、大切な必要欠くべからざる時間です。大人が意識して関われば、子どもたちの想像上のイメージ作りはとても充実していくことでしょう。だからそのイメージの元となるお話、絵本はなおさら必要となります。ご家庭でどうぞ親御さんのお膝の上、添い寝の時間、わずかな時間でも良いのです。子どもたちの安心と想像力の根元を育ててあげてください。これこそ物には代えられない「一生の宝物」になることは間違いありません。

カテゴリ:発達

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