水の性質に触れる
2023.08.29

なんか フワフワするね
水の性質を理解するには、様々な方法、環境を用意すること、そして保育士の働きかけがあってこそ有意義な空間と時間になります。大人は水が凍ったものが氷であることを概念で理解していますが、子どもたちにとってはさぞや不思議なものと感じているに違いありません。氷の入っていた箱から取り出せば、個々の氷がその形のまま飛び出してくる経験は、砂よりも氷の方が透明で分かりやすいかもしれません。しかし時間が経つことで角が取れ丸くなり、小さくなっていくのも「溶ける」という現象ですが、実物の変化を通して氷の性質を理解します。いずれ水と氷が実は同じものであることにも気づいていくことでしょう。
他にも水は物を濡らすことで、線や形も作り出します。しかしいずれ乾いて見えなくなります。また、水の最大の性質はどんなものにも対応できる柔軟さがあることです。器、ビニールにもためることができ量が多ければ重さも出てきます。さらにビニールであればクッションになることも可能です。そして、そんな様々な水のおもしろく、不思議な性質を感じさせていくには、物を用意することが必要です。どんな使い方をするのかも、ヒントとして目の前で見せていくことも大切な大人の働きかけなのです。
カテゴリ:卒園生・転園生の皆さんへ!
忘れない 学ぶ
2023.08.29

サイパン島 バンザイクリフの美しい自然

多くの日本人が自決した丘には慰霊碑が立ち並ぶ チョモロの人々にとっては聖なる海であるはず
おはようございます。朝夕の気温は低くなったとはいえ、日中は猛暑が続いています。引き続き熱中症には注意していきましょう。
8月の終わりに今一度太平洋戦争を振り返っておきたいと思います。軍人だけではなく日本人の過ちを真正面から見据えることで、子どもたちの未来に二度と起こすべきでない戦争を、心に留めておかなければなりません。
サイパン、テニアンは戦況が劣勢に変わった時「絶対国防圏」として日本が死守しようとした南太平洋の島々です。戦前は日本の貧しい農民が新天地として一家を挙げて移住し、サトウキビの栽培と製糖に従事しました。大東亜共栄圏という国策(資源確保)に煽られた国民は、中国大陸、東南アジア等方々に移住し、指導者は原住民を二等、三等人と差別し、日本の皇民化教育を強制しました。後にアメリカ軍が日本本土爆撃のためサイパン、テニアンに上陸したことで、日本兵は多くの民間人、原住民(チャモロ、カロリン人)をも巻き込み死者を出しました。戦陣訓「生きて虜囚(りょしゅう)の辱(はずかしめ)を受けず」を叩き込まれた日本兵は、住民にも日本軍への隷属を強制、この事実は沖縄等地上戦があった他の地域でも同様に行われたのです。「泣き声で位置を知られないため赤ん坊を家族に殺させる」、「手りゅう弾で自決する」、「住民の従軍(盾にされる)」このような同胞同士の悲惨な殺し合いまで招いたのです。重く口を閉ざした生存者は、自責の念と許されざる自己の行為を語ることができなかったのです。人間は殺戮の常態化、飢え、病などで究極な状況に追い込まれることで、人間性を失い信じられない行動を平気で行ってしまう本性があります。自己の心を保つために、人の生き死に対し無関心であろうと動きます。その様な状況を生んでしまってはならないのです。「最愛の子どもを自分の手で殺さなければならなかった思い」は想像を絶する悲しみだと思います。この事実をしっかりと受け止め、今の平和な生活が成り立っていることを決して忘れないためにも、夏が来るたびに思い出し学んでいかなければなりません。行ってらっしゃい。
カテゴリ:戦争
アナログの体験 幼いころの夢中の力
2023.08.26

どんどん 干すのだ!
布を洗う、干すこの一連の動作の中にも、水の中で洗う、濯ぐ→絞る→伸ばす→物干しロープに偏りなく干す→たたく→洗濯ばさみで挟む→乾いたら取り込む→たたむ→タンスにしまう 現代はいくつかの動作が失われていますね。便利になることは良いのですが、物の性質を理解する機会を失っているということは確かです。
私が子どもの頃はさすがにタライに洗濯板という時代ではなくなっていましたが、脱水機はなく横に布を挟んで手回しすると二本のローラーで水は搾り取られるようになっていました。はさむ布が厚すぎると、すごい力が必要になったことを覚えています。子どもにとっては何でもはさみたくなり、葉っぱやら木を挟みどうなるだろうと興味津々!叱られたものです。
お家ではどなたが干していらっしゃいますか?乾燥機が役目を果たしていますか?今は文明の利器を使うことは全く問題ありませんが、「子どもたちが物事の本質、成り立ち、構造、摂理などを知る権利」は、保障すべきだと思います。アナログな世界にこそ、その宝物が潜んでいることは意識しておく必要があります。
中学校の理科の実験でアルコールランプが消えつつあるそうです。理由は「マッチを擦れない」、「家庭では自動着火がほとんど」等の理由だそうです。なおさら火薬の性質や発火の仕組みを知る機会もなくなりますね。いつぞや学校のBBQ大会で、消毒用アルコールを着火剤代わりに使用し、学生さんが亡くなった事件がありました。これなどは典型です。アルコールにも揮発性は様々あり、ガソリン、消毒用アルコールなどは非常に揮発性が高く着火すると危険が大きいのです。本質と原理を実際に扱うことで学んでいれば、このようなことは起こらなかったのではないでしょうか。
子どもたちは木綿のハンカチを広げようとする時、水気を含んでいるハンカチが引っ付くことを知ります。「なぜペタッとひっつくのかな」これが、ハンカチと水が同じ場所にあるとき起こる現象です。そのことはおもしろさもありますが、上手く伸ばせない困難や顔に被ると窒息の危険さえ生じるのです。しっかり洗わなければ汚れも匂いも取れません、絞らなければ乾きも遅いし、たたかなければ布はしわしわにもなります。自分の手足と頭を使い、失敗を繰り返しながら洗い、濯ぐ(すすぐ・ゆすぐ)ことが、本質や原理を理解するチャンスであり、繰り返し同じことを体験することで発見できる生活の知恵でもあるのです。この力をつければ、他のあらゆる場面で応用できる目線をも育っていくことでしょう。失敗しても良いのです。興味を持って取り組めるのは幼いうちだけです。徐々に便利さに迎合し受け止めていくのが大人ですから、「今」しっかりと体験してもらいたいと感じます。これこそ「生きる力」を育てるということです。
カテゴリ:卒園生・転園生の皆さんへ!