お知らせ

子育てのコツ

2023.07.04

子育てのコツ
梅雨の期間にしては、タイミングよく雨は降ることもなく、外遊び(水)と室内遊びを満喫できています。お外でいっぱい汗をかき体を使った後は、細かなことにも集中し、それぞれの楽しさを感じることができていると思います。月曜日にしてはみな落ち着いているようです。お家でたくさん遊び、甘えさせてもらったかな?子どもたちの心は連続する生活の中で、様々な環境と人に左右され、楽しくもあり、退屈であり、イライラし、爆発的に活動し、静かに自分の世界に入り込むこともあります。様々な面があるからこそ人間ですね。自分自身の中にある様々に今後もたくさん気づいていくことでしょう。今は自身を客観的に見てはいませんが、いつかは自分の欠点や、利点、さらに「私は何者?」に突き当たることでしょう。、その時に考えることができる心の粘り強さを身につけておいてほしいと願います。人生は良いことばかりではありません。そんな歩みを最後まで見届けることができるのも自分自身なのです。

子どもを幸せにするのなんて
とても簡単なことですよ。
親が笑顔なら
それだけで子どもは幸せなのです。
自分が親を幸せにしたと思って
自信たっぷりに育っていくのです。

児童精神科医の佐々木正美さんが残した言葉です。

カテゴリ:子育て

奇跡のレッスン ハンス・オフト監督

2023.06.29

「ドーハの悲劇」 1993年10月28日カタールの首都ドーハ サッカーワールドカップアジア地区最終予選敗退

おはようございます。今朝は明け方から雷雨ですね。お子様の送迎、通勤途上の事故やケガに十分ご注意ください。
オフトさんは「ドーハの悲劇」時、サッカー日本代表監督を務めたオランダ人監督です。「奇跡のレッスン(NHK)」を視ました。14、15歳でサッカーに打ち込んでいる日本の学校の臨時コーチ(1週間)を務めた記録です。ドキュメントの中で監督が一貫して伝えていた内容は、基礎の大切さ(1 シンプルにパスを出す 2 味方をサポートする  3 自分で考える)を何度も行う基礎練習の中で伝えていました。
サッカーは言わずとしれたチーム競技です。プロの世界では、ペレ、マラドーナ、メッシ、ロナウド、イニエスタ等個人技の優れた選手が活躍しています。しかしその選手たちもパスを出してくれる見方がいなければシュートも打てません。「チーム全員が一緒に伸びていく」これが最も大切であると感じました。そしてこの考え方は、どんなスポーツでも職業組織にも通ずることだと感じます。
また、オフト監督はひとり一人の個性にも着目しています。身長が小さくコンプレックスを感じていた選手に、主将がやるべき「締めの言葉」を任せたり、見方がパスしやすいポジショニングをするプレーをいち早く認め称賛したり、何を、どんな役割を果たすことが、個人にとってチームにおいて重要であるのかを支援しています。支援は保護者の相談にも応じます。練習後に親を集め子育てのコツ(思春期の子どもが反抗するときは、知らぬ顔をするのも一つ-自分で気づき立ち直るのを待つ、心配し言葉をかけすぎることは過干渉で逆効果)を伝え、スポーツを通じて、人間的に成長していく過程を重要なこととしてとらえています。
誰かがスタンドプレーをしても長くは続きません。世の中もチームプレーがあってこそ成り立ちます。お互いの個性を認め合い、皆で困難を越え登っていく世界は、地道な基礎的努力があってこそと学んだのでした。行ってらっしゃい。

夕刻 生き物を飼う 「カブトムシ がんばって生きてます!」
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さなぎから成虫になり すでに子孫を残すために がんばって生きています
身近に様々な生き物が存在することが、子どもたちにはとても大事なことだと思います。姿かたちも食べ物も異なる昆虫たちの世界は多様性がいっぱい詰まっています。異種に対し人間は最初違和感を感じます。しかし、沢山の種類に接していくうちに、その「生」を尊重しようという心が湧きたってくるのです。動物の頂点に立つ人間は、頭脳という点では一番ですが、生きる力という観点では必ずしもトップではありません。細菌に負けることもあれば、猛獣に食われてしまうことだってあるのです。ただし、他の動物は自分、仲間が生きるために他を食料として害することはあっても、人間のように食以外で同種の命を奪うことまではしません。もちろん縄張り争いで戦うことはありますが。

野生のカブトムシは樹液に集まる生き物ですが、競合する虫にスズメバチがいます。スズメバチが強力なあごを使い噛みついてもカブトムシはびくともしません。時々穴が開いていたり傷だらけのものを見つけると、なぜか感動してしまいますね。なるほど立派な外骨格(羽や角等)は、自分の身を守るためにあることが良く分かります。しかし、保育園にいるカブトムシたちは容器のふたを開けても逃げようとはしません。また同じ個体で交配すると形が小さくなっていきます。野生のサイクルを意図的に歪めてしまうことは、罪なことかもしれませんね。子どもたちはもう少し成長すると、昆虫を家庭で飼育したいと言い出します。その時同じような体験をすることで、きっと人間の思うようにしてはいけないことに気付くことでしょう。頭から飼育を禁じてしまうのは勧められません。大人の権威で興味を打ち切ってしまえば、生き物に対する真の姿勢は身につかないと言えます。

同じように人間同士も多様性を尊重する時代であることが叫ばれています。老若男女、障がいの有無、人種、思想、信仰等、様々な違いが同種である人間にも存在していることを理解するためには、幼い頃からそれなりの環境が必要だと断言します。乳幼児期が「質より量の人間関係が大切」とい言われる所以です。「インクルーシブ(包摂-すべてを包み込む)」という言葉の意味は、様々な違いを乗り越えるため重要です。反対の言葉は「エクスクルーシブ(排除的な、排他的な)」です。極端な世界に二分されようとしている人間界を、これから生きる子どもたちには「インクルーシブ」に生きていってほしいと願います。そのためにも多様な生き物、多様な人々に囲まれ生きていける力の土台を作ってあげたいものです。

カテゴリ:教える・伝える

生命誌38億年

2023.06.28

生命誌絵巻(JT生命誌研究館) 生き物の進化を表した絵巻


おはようございます。梅雨空が続きます。湿気が多くカビや細菌の繁殖、熱中症にはお気を付けください。
大阪府高槻市に「JT生命誌研究館」という科学博物館があります。3年前に訪れたのですが、地球における生命誕生の様々な歴史が分かりやすく展示されています。
前館長の中村桂子さんは生物科学者、生命誌(人間も含め、さまざまな生き物たちが「生きている」様子を見つめ、そこから「どう生きるか」を探す学問のこと)研究者でゲノムという難しい内容を扱っていますが、近著「老いを愛ずる【自然体で人生を味わいつくす、暮らしかた 白髪を染めるのをやめてみた。庭の掃除もキリがないからほどほどに。大谷翔平君や藤井聡太君、海の向こうのグレタさんのような孫世代に喝采を送る――年をとるのも悪くない。人間も「生きもの」だから、自然の摂理に素直になろう。ただ気掛かりなのは、環境、感染症、戦争、競争社会等々。そこで、老い方上手な先達(フーテンの寅さんから、アフガニスタンで井戸を掘った中村哲医師まで)に、次世代への「いのちのバトン」のつなぎ方を学ぶ。レジェンド科学者が軽妙に綴る、生命誌38億年の人生哲学。」
のように、分かりやすく生命のことを綴った本もあります。人間以外の動物、昆虫、爬虫類、植物も、皆地球上に存在する生き物。季刊 生命誌(申し込むと無料で読める小冊子)に「仏教の時間・生物の時間」をテーマに現館長永田和弘さんと浄土宗法然院貫主(かんす)梶田真さん(寺の代表者)が対談し、その中で梶田さんは「自然が豊かだという時、それは、生きものがたくさんいることではなく、お互いが支えあって、因縁、縁起がうまくはたらいているということ」、「科学技術が進歩し、できるけれどもやらない選択(遺伝子操作・AI・核戦争)」ができるかどうかが問われている現代だと話しています。考えさせられるお話でした。
今日も様々な選択が目の前に現れます。様々な生き物と共生していることを忘れず過ごしたいものです。行ってらっしゃい。

カテゴリ:生き物・自然・人間

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