環境がもたらす心の変化
2024.03.02

0歳児クラスのお友だちが広い園庭に出ると、最初は何をしようかなと立ち止まる姿も見受けられます。保育士が春を見つけ誘ったり、楽しそうにしている保育士の様子を見せることで遊ぶ気持ちを耕す必要もあります。なんといっても生まれてまだ2年にも達していませんので、あまりにも大きな対象、環境には戸惑うこともあるのです。 保育室にいる時は逆に走ったり、盛んに歩き回るなどが見られます。これは自分自身の「ここには何々がある」の記憶が定着しているからだと推測します。壁、おもちゃ、椅子、つくえ、畳などのいつも近くで見ている環境の存在は、心にゆとりを生み出します。私たち大人でも広い環境が、かえって落ち着かなかったり、声や音の反射も少ないため不安を感じることもあります。しかし2歳を超え園庭での経験が増えてきますと、自然に興味ある対象を記憶し、新しい物事に出会っても平気になっていきます。むしろ「ワクワクがとまらない」様子に変化していくのです。その昔3歳児の子ども集団と園庭で遊びをしたことがあります。「さあ、今から鉄棒にタッチして先生のところまで戻ってくるよ!よーいいどん」とタッチあそびをしたところ、子どもたちは鉄棒や周辺の遊具への欲求が優先し、戻ってはきませんでした。そんな光景から「3歳児の発達」を学びました。
子育て、保育においてまず大切なことは、子どもたちの心の中で頼りにしている「安心」なのです。安心と一言で言いましても、様々な「安心」があります。人、場所、雰囲気、気候(気温)、匂い、素材等様々です。子どもたちは人の安心を確認すると、次は場の安心へと視野が広がります。こうして少しづつ「安心」は広がり、本来持っている奔放で自由な遊び心が発現していきます。怖がりの子、大胆な子、性格も様々なため、私たちはその子にマッチした「安心」を配慮していきます。時間がかかってもそのスピードこそ個性であると認め、無理なく進めていくことが、ひとりの子どもの視野を広げ、発達を支えていくことに繋がります。特に乳幼児期は「十把一絡げ」ではうまく育っていくことができません。
カテゴリ:子育て
楽しみな
2024.03.02
映画「鬼太郎誕生」

「総員玉砕せよ!」 水木しげる氏の戦争体験を描いています

おはようございます。
現代はウェブでも新聞やニュースが読めることもあり、新聞そのものを紙で読んでいる方も減ってきているのではないでしょうか?私も元々は新聞に目を通す方ではありませんでしたが、年齢を経るに従い読むようになり、今では毎朝の「ちょい読み」は欠かせません。限られた時間(数分)ですので、じっくり読み返すのは切り抜いた保存片や土日になります。しかしざっと目を通してしまうだけではもったいない記事もたくさんあります。新聞が提供する話題は論説者の考え方も反映されているため、その考えに基づいて自分の考えを整理していくことができます。大体が文章に強い人たちですので「納得」してしまうことが多いのですが、心の中で抵抗もしてみます。いずれにしても紙だからこそ心に残っていきます。
2.23(祝)のカルチャー面はとても興味深い内容でした。《エッセー心のしおり「あの日の追憶」、《映画「鬼太郎誕生」大ヒットの訳》
小説家の前川ほまれさんが能登半島地震、東日本大震災などで被災した人々(サバイバーズ・ギルト=生き残った罪悪感)に向けて伝えた言葉「一つだけ被災した人々に伝えたい言葉がある。あの元日を生き抜いた自分自身を、どうか後から責めないでほしい。あなたが今生きていることは、まぎれもなく尊い。」がとても心に響きました。
「ゲゲゲの鬼太郎」はまさに私の少年時代、盛んに放映された妖怪漫画です。作者の水木しげるさんは壮絶な戦争体験の持ち主です。現代にも通ずる人間の業や犠牲が表現されていることが、この作品の最大のテーマではないかと思います。子どものころテレビを見ながら「ねずみ男の意地汚さと優しさ」、「鬼太郎の正義感と弱さへの優しさ」、「登場する人間の悲哀」、様々な感情を育ててもらったように思えてなりません。ぜひ今一度見てみたいと思っています。(「PG12指定」小学生以下が見る場合は保護者の助言が必要)

「総員玉砕せよ!」 水木しげる氏の戦争体験を描いています

おはようございます。
現代はウェブでも新聞やニュースが読めることもあり、新聞そのものを紙で読んでいる方も減ってきているのではないでしょうか?私も元々は新聞に目を通す方ではありませんでしたが、年齢を経るに従い読むようになり、今では毎朝の「ちょい読み」は欠かせません。限られた時間(数分)ですので、じっくり読み返すのは切り抜いた保存片や土日になります。しかしざっと目を通してしまうだけではもったいない記事もたくさんあります。新聞が提供する話題は論説者の考え方も反映されているため、その考えに基づいて自分の考えを整理していくことができます。大体が文章に強い人たちですので「納得」してしまうことが多いのですが、心の中で抵抗もしてみます。いずれにしても紙だからこそ心に残っていきます。
2.23(祝)のカルチャー面はとても興味深い内容でした。《エッセー心のしおり「あの日の追憶」、《映画「鬼太郎誕生」大ヒットの訳》
小説家の前川ほまれさんが能登半島地震、東日本大震災などで被災した人々(サバイバーズ・ギルト=生き残った罪悪感)に向けて伝えた言葉「一つだけ被災した人々に伝えたい言葉がある。あの元日を生き抜いた自分自身を、どうか後から責めないでほしい。あなたが今生きていることは、まぎれもなく尊い。」がとても心に響きました。
「ゲゲゲの鬼太郎」はまさに私の少年時代、盛んに放映された妖怪漫画です。作者の水木しげるさんは壮絶な戦争体験の持ち主です。現代にも通ずる人間の業や犠牲が表現されていることが、この作品の最大のテーマではないかと思います。子どものころテレビを見ながら「ねずみ男の意地汚さと優しさ」、「鬼太郎の正義感と弱さへの優しさ」、「登場する人間の悲哀」、様々な感情を育ててもらったように思えてなりません。ぜひ今一度見てみたいと思っています。(「PG12指定」小学生以下が見る場合は保護者の助言が必要)
カテゴリ:宗教・文化
「子育て孫育て」 実は親、祖父母にとっての救いでは?
2024.02.27


おはようございます。
中日新聞に「くらし面」があります。子育て、家族、SDGs、健康、家計、介護・シニア、衣食住など生活に関する様々な話題を毎回掲載しています。今回(21日)は子育て欄二つの記事に注目しました。
一つは「孫休暇制度」。私を含め60歳を超えても働く人々が増えています。「祖父母世代に朗報?」だと思いませんか?誰もが親や祖父母にお世話になり大人になったはずです。その役割が回ってきた年齢にとって企業や自治体が理解を示し制度を普及していくことは、高齢となってもやりがいを持ち日々生活し、健康寿命を延ばし認知機能低下を予防、社会保障にも貢献できる、現役子育て世代にも安心できる支援となり、グッドな制度改革ではないでしょうか?
二つ目は若い頃子どもは欲しくない(自分のことすらままならないのに、子どもや配偶者の面倒まで見られない)と考えていたが、親になって考えが変わり、子どもの存在を貴重(救い)だと言い切った古泉智弘さんの「すくすく日記」。日記にはエピソード【レストランで「食べたくない」と机に突っ伏す息子に「子どもだから」と考えられたのは、自分自身の幼いころの我がままを通した経験があったから、そして息子に「思い出すたびに、わーっと叫びたくなるんだよね」と言うと、息子がハッと顔を上げ食べ始めた】を交え子育てで支えられている自身のことを書いています。
きっと息子さんは心の中で思ったに違いありません。「父さんもそうだったんだ」。この安心感を与えられるのは「親」しかいないと思います。その絆の深さ(生みの親とは限らず)が救いなのです。エピソードを読みうまく表現できませんが納得しました。行ってらっしゃい。
カテゴリ:子育て