お知らせ

自然豊かな環境と発達

2023.12.14

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たくましい 足腰 遊びで勝ち取る!

広い園庭に一クラス!思う存分おもちゃと自然を使いこなせます。こういった場面も必要です。全クラスが園庭で遊んでいればこれだけ広い場所でも欲求が重なる場合があります。でも玩具はかなり余裕をもってそろえています、滑り台、ハウス、自然環境もたくさんあるので、激しく取り合うことはほとんどありません。人数が少なくなれば頭に浮かんでくる様々な発想、知恵は邪魔されることがないため、開放的な気分と遊びこんだという満足感を得やすくなると思います。同じような遊びを好む特定の仲間が見つかり、思う存分思う通りに行動できる、これこそ大切な「自己中心の世界」を存分に味わう経験なのです。危険以外は制約や、禁止、否定はほとんど必要ありません。この世界を満喫できれば、子どもたちはおのずと次の段階に発達の歩みを進めていきます。

成長発達とともに子どもたちは制約に耐え、譲る等の思いやりを身につけていかなければならなくなります。このような言い方よりも「あそびに制約やルールを求める」を楽しむように思考が発達していく、が分かりやすいでしょうか?これは年中から年長にかけてですので、まだまだ先のことです。保護者の皆様も経験されたはずです!スポーツや室内遊びでの負けた悔しさ、勝ち誇った気持ち!困難があるから克服したくなる、同じルールだからどのように攻略するか、自分の体力、知力を駆使することの楽しさ!この心情はやがて「ひとりではつまらない」、「みんなでつくりだす」、「ひとつをみんなでつくりだすよろこび」へと進んでいくのです。「ひとり一つではなく一つを皆で成し遂げる」そうですサッカー、野球、ラグビーなどのスポーツ、演劇、集団ダンス、バレイ、オーケストラ等の表現活動は究極の集団美、集団の技量が一つの力を作り上げる活動です。そこにやりがいや自分自身を見つけていきます。

そのためには「自我、自己を作る段階(乳幼児前期頃)」がとても大切なのです。人間の発達を理解しておくことは、子育て、保育においてとても大切なことです。難しく考えすぎず大まかな時期や順序のみ確認できれば良いと思います。発達は個人差が大きいため他者と比較しすぎると「遅いことが気になる」悩みとなってしまいます。上記に触れたような本人の気付きは個々早い、ゆっくりがあるのです。おむつが外せる時期についても、1年程度異なることだってあります。焦らず本人の気付きや行動を待つことが大切だと思います。

カテゴリ:子育て

第六十二候「熊蟄穴 (くまあなにこもる)」 12/12~12/15頃

2023.12.12





おはようございます。
【七十二候が大雪の次候に変わり、クマをはじめ、動物たちが冬ごもりをする頃となりました。秋になってドングリや山ブドウが実ると、それまで草を食べていたクマは、これらの栄養価が高い木の実をたっぷり食べるようになります。そして、皮下脂肪をたくわえ、穴にこもって飲まず食わずのまま、春を待ちます。穴の中では、ほとんど身動きせず、脈拍や呼吸数も減少します。ただ、わずかな物音やにおいなどの刺激で目を覚ますほど、眠りは浅いそうです。このため、クマの場合は「冬眠」ではなく、「冬ごもり」という言い方をするそうです。クマの冬ごもりは、この時期食料が不足する事と、体力温存の保身の習性だと考えられています。また、クマの出産は、この「冬ごもり」の間に行われることが多いので、寒さから子グマを守る目的もあるそうです。ところで、日本には北海道に生息する「ヒグマ」と、本州以南に生息する「ツキノワグマ」の2種類のクマがいます。
冬ごもりの穴として、ツキノワグマは樹洞を利用し、ヒグマは斜面の土を掘って穴を作るそうです。こうした天敵に襲われない安全な場所で、1~2月頃に平均二頭の子を産み、春には穴から出てきます。】
今年の冬の訪れは遅くクマも冬眠が遅いようです。方々の里山、市街地までにも出没し、出会い頭の事故も増えています。クマは頭がよく自分の生活範囲を警戒を解きながら広げていく習性があります。「大丈夫」と認識すると昼間でも堂々と人間の居住地域までやってきます。対策は「正しく怖れる」、「隙を与えない」が大切なようです。正しく怖れていれば柿の実を放置することはできません。里山の森を手入れすれば生活範囲は広がりません。とはいえ気候変動で山奥の餌がなくなり冬眠も遅くなれば、接触機会は増えざるを得なくなります。本来「人を避ける」はずの習性を維持していけるような対策が必要です。本来人間と野生動物は人間が生活を維持するための最小限度を得るためにだけ「利用させていただいてきた」ものです。自然の中で強く生きる生き物を敬い怖れる気持ちを忘れず住み分けていかなければならないでしょう。行ってらっしゃい。

カテゴリ:七十二候

山田太一氏の作品に思う

2023.12.08

名優 鶴田浩二と若かりし水谷豊(男たちの旅路)


おはようございます。
脚本家の山田太一氏がこの世を去りました。「男たちの旅路」、「岸辺のアルバム」、「ふぞろいの林檎たち」等の名作テレビドラマを多く手掛けた人でした。青年期に良く見たのが「男たちの旅路」でした。
【1975年から放送が開始されたNHK総合テレビ「土曜ドラマ」シリーズの第三弾として始まった。ガードマンという仕事を題材にして、様々な場面での人間の価値観や信念を描いている。戦争を実際に体験した世代と戦後生まれ世代との価値観の違いに対する戦中派の強い憤りがドラマ制作の大きな原動力となっている。また、実際に戦争の惨禍を体験した世代で、自身も特攻機の整備士であった鶴田浩二が主人公に選ばれている。鶴田は一度はこの仕事の依頼を断ったが、山田太一との面会をプロデューサーに求め、山田に特攻崩れとしての自分の経験・思いを脚本に投影するよう求めた。出来上がった脚本を見て、鶴田はこの仕事の依頼を快諾した。
《ストーリー》世代も背景も異なる警備会社の社員たちが、仕事の中から拾い出した疑問に対し真面目に向き合う姿を描く。主人公の吉岡司令補(鶴田浩二)は特攻隊の生き残りであり、戦争はどこから始まったのか疑問を持ち続けて生きる彼を中心に杉本(水谷豊)、島津(桃井かおり)、鮫島(柴俊夫)、柴田(森田健作)が時に激しくやり合いながら出口を探す道筋が語られる。若者たちは様々な観点から問題を検討するが苦しむ側への優しさに流れてしまう若者に対して、吉岡は常に他人を受け入れることが難しい点と、だからこそ何を弱者に求めるのか、弱者とは何かを指摘し続け、両者の葛藤が繰り返し描かれていく。最初に提示された問題が正、反、合の弁証法的に説明された結果、更に大きな問題が浮き彫りになったところで一話形式の物語が閉じられる。】
特別な世界ではなく日常に生活する人々の「家庭崩壊」、「世代間格差」等辛口ホームドラマを制作し革新的な表現が評価されました。日常に流されず目をつぶりやり過ごしたくなる事柄に対しても深く考える姿勢、その大切さをシビアに伝えたのが山田太一氏だと思います。昨今の眼をそむけたくなるような世界と日本の状況にも、私たちは目を背けるわけにはいきません。いつの日か私たちの身にも降り注ぐであろう現実を見据え捉えていく努力が必要だと思います。

少し長くなりましたが、風刺政治漫画家の佐藤氏は山田氏の逝去を悼みながらも政治を掛け合わせ、漫画を制作(12.03中日2面 岸辺(田)のアルバム 佐藤正明 政治風刺漫画)しチクリと世評に投げかけました。その鋭さ滑稽さに頭が下がります。核兵器禁止条約、増税、原発再開(COP)、不祥事等々話題に事欠かない岸田政権ですが、支持率低下も伴い先行きの不透明感で国民の不安は増しているように感じます。

カテゴリ:政治・国際状況

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