アナログの体験 幼いころの夢中の力
2023.08.26

どんどん 干すのだ!
布を洗う、干すこの一連の動作の中にも、水の中で洗う、濯ぐ→絞る→伸ばす→物干しロープに偏りなく干す→たたく→洗濯ばさみで挟む→乾いたら取り込む→たたむ→タンスにしまう 現代はいくつかの動作が失われていますね。便利になることは良いのですが、物の性質を理解する機会を失っているということは確かです。
私が子どもの頃はさすがにタライに洗濯板という時代ではなくなっていましたが、脱水機はなく横に布を挟んで手回しすると二本のローラーで水は搾り取られるようになっていました。はさむ布が厚すぎると、すごい力が必要になったことを覚えています。子どもにとっては何でもはさみたくなり、葉っぱやら木を挟みどうなるだろうと興味津々!叱られたものです。
お家ではどなたが干していらっしゃいますか?乾燥機が役目を果たしていますか?今は文明の利器を使うことは全く問題ありませんが、「子どもたちが物事の本質、成り立ち、構造、摂理などを知る権利」は、保障すべきだと思います。アナログな世界にこそ、その宝物が潜んでいることは意識しておく必要があります。
中学校の理科の実験でアルコールランプが消えつつあるそうです。理由は「マッチを擦れない」、「家庭では自動着火がほとんど」等の理由だそうです。なおさら火薬の性質や発火の仕組みを知る機会もなくなりますね。いつぞや学校のBBQ大会で、消毒用アルコールを着火剤代わりに使用し、学生さんが亡くなった事件がありました。これなどは典型です。アルコールにも揮発性は様々あり、ガソリン、消毒用アルコールなどは非常に揮発性が高く着火すると危険が大きいのです。本質と原理を実際に扱うことで学んでいれば、このようなことは起こらなかったのではないでしょうか。
子どもたちは木綿のハンカチを広げようとする時、水気を含んでいるハンカチが引っ付くことを知ります。「なぜペタッとひっつくのかな」これが、ハンカチと水が同じ場所にあるとき起こる現象です。そのことはおもしろさもありますが、上手く伸ばせない困難や顔に被ると窒息の危険さえ生じるのです。しっかり洗わなければ汚れも匂いも取れません、絞らなければ乾きも遅いし、たたかなければ布はしわしわにもなります。自分の手足と頭を使い、失敗を繰り返しながら洗い、濯ぐ(すすぐ・ゆすぐ)ことが、本質や原理を理解するチャンスであり、繰り返し同じことを体験することで発見できる生活の知恵でもあるのです。この力をつければ、他のあらゆる場面で応用できる目線をも育っていくことでしょう。失敗しても良いのです。興味を持って取り組めるのは幼いうちだけです。徐々に便利さに迎合し受け止めていくのが大人ですから、「今」しっかりと体験してもらいたいと感じます。これこそ「生きる力」を育てるということです。
カテゴリ:卒園生・転園生の皆さんへ!
慶応義塾高校の優勝に思う
2023.08.25

おはようございます。今日を境に若干気温が落ちていくような気配があります。ようやく秋への入り口も見えて来ました。もう少しだと期待しましょう。
さて、暑さの中繰り広げられた甲子園の熱戦も、慶應義塾高校107年ぶりの優勝で幕を閉じました。私は仙台育英有利と考えていましたが、8対2で慶応高校勝利!今までの高校野球のイメージを覆す「エンジョイベースボール」という考え方で臨んだ甲子園で見事に優勝、時代の変遷を思うばかりです。根性、精神力で自らを鍛え上げるのではなく、科学と対話に基づく合理性で勝利をつかんだ球児を称賛したいと思います。
さすが、福沢諭吉の建学の精神「自由」、「平等」、「権利」を重視した教育の理念が、スポーツに対しても生かされた結果のように感じます。練習内容も上下の別なく納得いくまで話し合いで決定し、髪型も慣習にとらわれることなく個の考えを重視、自身の子息を慶応メンバーに持つ清原氏も「スタメンではなく本人も悔しさがあり、さらに親を元PL優勝チーム、プロ野球選手として持つ身であるため、マスコミから多くの取材を受ける中、よく頑張ったとほめてやりたい」、「私自身もエンジョイ野球という新しいやり方に、野球観が変わる思いです」と述べています。
しかし、学生スポーツには大麻事件や数々の不祥事も起こっています。今回の「慶応義塾高校の優勝」を高校、大学という教育現場関係者はよくよく学びなおし、学生生徒自身が社会悪に染まることなく、健全にスポーツを通じ人間性を伸ばしていけるような体制を形作っていってほしいと願います。
カテゴリ:スポーツ
処理水の海洋放出
2023.08.25
そもそも処理困難な核物質

おはようございます。
政府は福島第一原発事故により溜まった処理水の海洋放出を始めました。真に安全かどうかはわかりません。IAEAのお墨付きを得たとはいえ、住民、漁業関係者はもとより海で繋がっている海外においても、不安視してされています。科学的な根拠は確かに信頼できるものではありますが、人類にとって未知の行動は、やはり何が起きるか分からないと考えることが自然かもしれません。
そもそも人間がいまだ完全に取り除くことができていない化学物質を創り出し、クリーンエネルギーなどと謳い利用すことが、人間の幸せにつながっているのか疑問です。快適な生活と引き換えに、日本をはじめ諸外国は原発を選択してきました。しかし、核の恐ろしさを身をもって体験しているはずの日本が、原発縮小路線をいとも簡単に方向転換してしまったこと、その施策を止めることができなかった我々にも責任があることです。過去の戦争においても、様々な人的圧力と世論が戦争遂行に舵を切ったことは明らかです。政治家を送り出し世論を作っているのは私たち自身です。たとえ便利、快適を捨て去ってでも「人類が最悪を避ける」には、人知を超えた科学は使用を避ける努力をしていくべきではないでしょうか?すでにその線は超えてしまっている現実を直視しなければならないときです。

おはようございます。
政府は福島第一原発事故により溜まった処理水の海洋放出を始めました。真に安全かどうかはわかりません。IAEAのお墨付きを得たとはいえ、住民、漁業関係者はもとより海で繋がっている海外においても、不安視してされています。科学的な根拠は確かに信頼できるものではありますが、人類にとって未知の行動は、やはり何が起きるか分からないと考えることが自然かもしれません。
そもそも人間がいまだ完全に取り除くことができていない化学物質を創り出し、クリーンエネルギーなどと謳い利用すことが、人間の幸せにつながっているのか疑問です。快適な生活と引き換えに、日本をはじめ諸外国は原発を選択してきました。しかし、核の恐ろしさを身をもって体験しているはずの日本が、原発縮小路線をいとも簡単に方向転換してしまったこと、その施策を止めることができなかった我々にも責任があることです。過去の戦争においても、様々な人的圧力と世論が戦争遂行に舵を切ったことは明らかです。政治家を送り出し世論を作っているのは私たち自身です。たとえ便利、快適を捨て去ってでも「人類が最悪を避ける」には、人知を超えた科学は使用を避ける努力をしていくべきではないでしょうか?すでにその線は超えてしまっている現実を直視しなければならないときです。
カテゴリ:文明社会
RSS 2.0